AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

復活の証(2)

2016-08-03 14:56:16 | ブランディー質で割ったらブランデイング



カンヌ広告祭で多くのグランプリを受賞したのも、日本の経済を牽引した松下電器であり、寿屋のサントリーです。私は競合する日立さんと麒麟さんを担当してましたが、これに加わるソニー、資生堂と賞取りの常連さんに食い込む事は至難の技でした。1971年の乾電池ロボットや今は亡き里見監督の名作「Nationalのあかり」CGではない手創りの灯りが果物を灯す。
昭和の名作達は、視聴者の文化意識も高めたのでしょう。今は犬の白戸家と火星人ジョーンズ、時々「京都行こう」にAUの新シリーズくらいでしょう。






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創業者松下幸之助がいなくなると、ダッチロールをはじめ、コンシューマ達を置き去りにしてしまい、各社技術者達の 「訳のわからない技術革新」だけが競われました。そこにはコンシューマ達はいなかったのです。そして疲弊して行ったのです。バブル崩壊後、失われた20年でした。
そこから立ち上がって行ったのです。日本のCM表現は米国と比べると「情緒的」非説得の説得表現に論理的なギミックを加えて更に進化したと言えるでしょう。但しほんのいちぶですが、、、。Panasonicの「富嶽百景を応用したグラフィック表現」実にうまいです。









そしてカンヌライオンズ2016デザイン部門グランプリでパナソニックの"Life is Electric"(電通 )が受賞しました。






もしも目に見えない電気の姿を見ることができたら?生活の中のさまざまな方法で発電し、貯めてできた21本のエネループの一連のビジュアルコミュニケーションです。乾電池という日用品にアイデアとクラフトの美しさで新たな息吹を与えたことが評価されたのでしょう。グランプリと同時に、ゴールド1つ、シルバー3つ、ブロンズ1つと計6カテゴリーで受賞したのです。まさに復活の時でした。広告が世の中を明るく照らさないと、経済も文化も日本人の人間性にも影響するのでしょう。

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