AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

広告批評の虚脱感ー2017ADWEEK Best 10ー⑶

2017-12-28 17:44:56 | ADレナリンのパーセンテージ

 

今年も多くの虐めがあり、何人が命を絶っただろう。見える虐めと見えな虐め。特に陰湿な虐めは学校に限らず、会社、家庭内と広がっている。

「見える虐めを見て見ぬ振りをやめようよ。」バーガーキングは、いろいろなキャンペーンを面白く展開しているが、今回は一歩ふみこんだ。

 BURGER KING | Bullying Jr.

 デイビッド・マイアミはカンヌ・グランプリを受賞した「Google Home of the Whopper」や「Burning Stores」で有名だ。中学生グループが一人をいじめ。集団で「お前友達いないんだろ」「ここで何してるんだよ」などと悪口を浴びせてゆく。いじめは次第にエスカレートし、ついには飲み物をトレー上にまき散らしたり、いじめられっ子を突き飛ばして転ばせたりと気分が悪くなるシチュエーションが続く。店の客達は眉をしかめながらも、見て見ぬふり。なかなか止めに入る人はいない。そこで傍観者の客達達が注文した「ワッパージュニア」をグチャグチャにして渡したのだ。客達は「バーガーがグチャグチャだったんだけど」……すると店員は、「お客さまが注文されたのはいじめられたワッパージュニアですか? それともいじめられてないワッパージュニアですか?」。自分の事にはクレームを出すが、他人の事は他人事。「いじめられる中学生(ハイスクールジュニア)」を止めに入ったお客さんの割合はわずか12%「いじめられるワッパージュニア」を見て声を上げたお客さんは95%。「どんなジュニアもいじめられるべきでない」

ここまで踏み込んだCMがこの国であっただろうか?企業のブランディング表現の一方向とも思える新鮮さだった。



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