半熟オヤジの基地

完熟できないオヤジの「狭く浅い&自己満足」の部屋

『わたしは、ダニエル・ブレイク』を観ました。

2018-06-22 04:00:00 | えいがかんしょうの部屋
 イギリス北東部ニューカッスルで大工として働く59歳のダニエル・ブレイクは、心臓の病を患い医者から仕事を止められる。国の援助を受けようとするが、複雑な制度が立ちふさがり必要な援助を受けることが出来ない。悪戦苦闘するダニエルだったが、シングルマザーのケイティと二人の子供の家族を助けたことから、交流が生まれる。貧しいなかでも、寄り添い合い絆を深めていくダニエルとケイティたち。しかし、厳しい現実が彼らを次第に追いつめていく。(公式サイトより)

 第69回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品です
 ダニエルの電話での会話から物語が始まりました。
ここでの彼の会話から、彼が心臓病であること、そして(体を使う?)仕事が出来ない状況であること、収入が止まるので国の援助を欲していることが分かります。
・・・しかし、電話の向こうと、全く会話が成り立っていません・・・
電話で上手くいかないということで、実際に役所?に向かうダニエルですが・・・
資料を書いたら情報が足りないと指摘され・・・
必要な事はパソコン(ネット)から入力しろと指示され・・・
パソコンが出来ないと言ったら、電話かけてアドバイスもらえと指示され・・・
その電話番号は?と聞いたら、パソコン(ネット)に書いてあるから見ろ! と言われ・・・
何度会話しても、堂々巡り・・・パソコン使えないと言ってるのに、結局パソコンに戻っているという、矛盾の連鎖・・・
中途半端にITが適用され、情報が統合化されちゃってて、どうみても労働者にとっては「優しくない」システムになっちゃって、見ているコチラも苦笑いです
比較的温和なダニエルが、大声でわめき散らすのも納得しちゃいます。まあ、相手方も(マニュアルに従っているだけで)悪気は無いんですけどね。
キレて落書き(怒りのメッセージ)を伝えるシーンは、周囲の民衆がノリノリでしたね。みんな同感なのかな
そんな彼が偶然出会ったケイティ家族も、とっても複雑な状況になってるようで・・・
ケイティの家族も、ココの制度についてけない状況・・・制度が原因で貧しくなってしまっている風に見えてしまうし、哀しいシーンもありましたね・・・
でも、そんなケイティ、そして子供達に接するダニエルの穏やかに接し、一緒に抵抗してくれる・・・静かだけど、熱いです
正直、ハッピーエンドじゃなかった・・・そんなに(この世界は)上手く事が運ばないという事実を思い知らされた感がありますが、ラストのケイティが語る言葉が全てですね。
この作品に出合えてよかったです
ちゅうことで、ダニエル・ブレイク、彼を忘れません・・・で85点
※あくまで個人的主観ですので、気分害されましたら申し訳ありません

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