一昨日、突然の電話。
「日曜日、仙台いくから! 10時ころ着くから!」
ええっ!

ホント突然。
わたしに会いに来てくれるって!?
えむ子はわたしが最初に働いた施設で1年だけ一緒だった子。
彼女が小学校2年生の時だった。
今から24年も前のことになる。
遥々長距離バスに乗って、娘と二人で会いに来てくれた。
わたしは昼に先約があったため、1時間半くらいの再会だったけど
久しぶりに会うえむ子は、昔と変わらない飾り気のない素朴な子のままだった。
中学を卒業してすぐに就職し、転職もせず17年間ずっと同じ魚の加工場で働いている。
人間関係で辛いこともあって仕事辞めたいと思ったことも何回かあったけど、
辞めないで続けてきたんだ、 って。
オシャレをしたり、どこかへ遊びに行くことも特になく、
毎日毎日を小さな町の中で、1日づつ積み重ねて生きてきたんだなと思った。
もの凄くひどい目にあう体験もしたのに、結局プラスに変えて生きている感じがするえむ子。
実に、逞しい。
アーケードを話しながら歩いていた時、手に提げたバックを持ち上げながら こんなこと言った。
「このバック、二十歳の時、先生からもらったバックだよ。」
すっかり忘れていた。
ささやかなお祝いにと彼女にプレゼントさせてもらった物だった。
もう11年も経つのに・・・
わたしは、「ありがとう。

」 と、言った。
お出かけする時に使ってくれているらしい。
でも、見たところまだ新しくも見える感じだった。
お出かけ自体、あまりないそう。
自分のできることを精一杯やりながら、毎日を必死で生きているのだろうなと思った。
バックを見ながら、いろんな思いでちょっと胸がいっぱいになった。
わずか1時間半くらいのお付き合いで悪かったけれど、「会いたいな」 って思ってくれたこと、
うれしいよ。