新年早々の地元紙(河北新報) に掲載された山田洋次監督の言葉。
その含蓄あるお話に、深くうなずきながら読んだ。
笑い・・・ (真に)文化的な暮らし・・・ 想いやり・・・
「 家族であれ近所であれ職場であれ、人と仲良くしていくには、非常に知的な努力が必要だと思うね。
そこには、笑いが大事。
ストレートに言えば角が立つことも笑い話にして、その奥に本音をそっと提出するようなことが、
文化的な暮らしといえるんじゃないか。
この一工夫が想いやりだ。 本音を言っちゃうと身もふたもない。
『男はつらいよ』 の寅さんに言わせれば、 『それを言っちゃあ、おしまいよ』 となる。 」
Q : わたしたちが幸福に生きるためのヒントとは。。。
「 一つには、日本人がみんなで考えるテーマを持たなきゃいけないということ。
例えば、解決されていない平和の問題がある。
沖縄の米軍基地のことは、沖縄県民にだけ背負わせていてはいけない気がする。
もう一つは、『人生では何度か、ああ生まれてきて良かったと思う瞬間がある。
そのために人間は生きているんじゃねえか。(寅さん) 』
そういう瞬間は誰にでもあるはずで、それをたくさん胸に抱いた人が幸せなんだと思う。
でも、どちらかと言えば嫌なことの方が多くて、それをクリアしていくのが人生。 」
仕事したての二十代のころ、初めて観た 『男はつらいよ』 を思い出す。
ある子ども(中学生)との関係がうまくいかず、毎日がどん詰まり。
いつ笑ったかさえも思い出せないくらい、ひどく落ち込んでいた時のこと。
休みの日、ただふらっと入った映画館で上映していたのが寅さんだった。
単なる時間つぶしだけのはずが、 「あれ、、 わたし笑ってる。」 って いつの間にか笑っていた自分に
自分で驚いた。
そして、すごい映画だなって思った。
あんなに固くなっていたわたしの心を自然に溶かし、笑いをプレゼントしてくれるなんてと。
わたしは今も山田作品が大好きだ。 (
母べえ
映画はいいねぇ! )
山田監督は中学生の時に中国大連で終戦を迎えたそうだ。
かつて住んでいた家は通称ロシア街に今も残っていて、現在5~6家族の中国人が住んでいるとのこと。
監督はその家を訪れ、今の住人であるひとりのおばさんに会ったことも記事に書かれていた。
ロシア街は以前行ったことがあるので、あそこのどこかなんだねと、何か不思議な感じ。
旧ロシア人街2
この前 夫にもらった誕生日プレゼントは、旅行に使うことにした。
今わたしが一番行きたいと思うところ。
というか、ず~っと行きたいと思い続けていたところ。 大連。
行ったら山田監督の家、探してみようかな。
今回はあちこち移動せず、大連だけで五日間過ごしてくるつもり。
わたしの旅では初めてというくらい、素敵なホテルにした。
いつものバックパッカーのような出で立ちじゃなくて、
ちょっとオシャレして行ってみようかなぁ なんて思ってる。