まったり アイマス2

アイドルマスター2 超ライトユーザーのプレイ日記

3523. 高次元の正多面体

2021年09月19日 | 日記

 2年以上前から取り組んでいた古典幾何学書の翻訳計画が一段落しました。途中から仕掛け人のはずの図学の恩師が乗ってしまい、かなり大げさな話になっています。皆様がご覧になるとしてもおそらく半年後で、構想から3年以上経つことになります。
 いや、学術書なので発行部数は大したことないです。しかも高価なので(おそらく図書館狙い)このブログに書いても売り上げには関係ないと思います。だからあれこれ書ける訳。

 これに関連するコンピュータグラフィックスの経験があったし、私は数学のプロではないものの、まったくの素人ではないので全体としては楽しい作業だったと思います。しかし、正直言ってプロの数学者がどこで邦訳をたじろいだのかはまだ分かっていません。
 たしかに、すぐ隣の関連分野が超難解な話題はいくつかあります。それと20世紀初頭の数学なので、現在の線形代数全盛の世の中からすると、特に他分野の技術系には分かりづらい箇所があります。
 ですから、内容に関しては著者が何を考えて何をしているのかはよく分かります。しかし、数学の深い部分は分からない、そんな感じ。計算機言語にはある程度精通しているので、今も証明に使われる一階述語論理と現代数学のすれ違い部分はある程度分かっているつもりです。そのあたりかな。

 19世紀は科学の世紀で数学も例外では無く、もうこれ以上どう発展しようがあるのだ、みたいな感じだったと思います。ところが、物理では相対性理論と量子力学が出てきて、一気に危機感が沸き起こりました。どうやらすぐ隣に我々が全く知らない物理世界がある、と。
 数学でも解析学、つまり微積分が発達して、これは連続量、つまり実数を取り扱います。しかし一階述語論理が扱い得るのは可算無限までですから、ほとんど至る所(数学用語)が証明の範囲から外れてしまいます。有名なゲーデルの不完全性定理はこのことを言っている、というのが私の解釈です。

 たとえば、三角関数は関数そのものは実数や複素数を受け付けます。しかし加法定理などの数式は有限か、無限級数でも高々(数学用語)可算無限で、ここに落とし込むとほっと一息の感じ。
 って、はっきり言って欲しいです。要は20世紀初頭に数学の危機が訪れた訳。

 この危機に敢然と挑戦したごく初期の数学書の一つがこれ、ということ。直線や平面の中身は連続量のはずですが、幾何学ではなぜか普通の論理学(証明)でどんどん話が進みます。もちろん、それには理由があるでしょう。その理由とは具体的に何なのか、の話。


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