まったり アイマス2

アイドルマスター2 超ライトユーザーのプレイ日記

4227. 多面体の論文、続き

2023年10月16日 | 日記

 先週末に突如として「思い立ったが吉日」状態に入ったので、その1954年の一様多面体の基本文献「Coxeter HSM et al., 'Uniform polyhedra'」を一気に読んでしまいました。ふむ、予想通りだった部分とそうで無い部分と。
 この数学論文にも線画がとても詳しく描かれていますが、形が知りたい方は書籍「Wenninger MJ, 'Polyhedron Models'」をお勧めします。邦訳は「多面体の模型」ですが、古いので大学の図書館などでしか見られないと思います。元の英語版は簡単に手に入り(ただし高価)、英文は難しくなく、写真や模型の部品図を見るだけでも楽しいです。

 論文の方は現在の観点からは電子計算機の威力でもう少し踏み込める部分があるような気がします。
 私の一番の収穫は、「凸で無い変形一様多面体」の頂点座標が4次方程式の解になっていること。多分そうだと思っていましたが、70年も前に解決されていた訳です。ただし、かなり強引に代数的に解いています。ここは幾何学らしく図形表現できますが、そうはなっていません。論文を簡潔にするために経緯を大幅に省略された可能性はあります。4次式と分かってしまえば図形から接近しても同様になるはずなので、とりあえず無理難題に直面することは無さそうな気がしてきました。

 後は、なぜか面が省略された感じの図形と、最後の一様多面体、の詳細が分かったことです。
 最後の一様多面体「great dirhombicosidodecahedron」(グレイト・ダイロンビコシドデカヘドロン)は通常の導出方法「ワイソフの構成法」からは直接には導かれない唯一の一様多面体です。その構成法が分かりました。数学におけるたった一例外は一般化のしようが無いので現在もそのままのはずです。幸いにも模型をCGで表示するのは簡単な図形です。
 面が省略された方はもう少し英文を精査する必要がありますが、単に面プラス逆面イコール消失、の感じの解説です。私はその直前に細い図形になるので、対称性が完了すると稜(線分)になってしまって退化したのだと思っていました。ここはもう少し考察が必要と思います。

 後はなぜか密度(density)にこだわっていて、しかし面が中心を通る図形には適用できない、とされています。私はてっきりトポロジーの種数(genus)とほぼ同義と思っていたので意外でした。
 あと、ウェニンガーの書籍の方でなぜか星形に執着していた理由が、おそらくこの論文のためだと思えるようになりました。論文の最後の方で、入れ子になった図形の楽しい解説があります。

コメント
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