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ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

誰が選挙するのだろうか? 大統領予備選挙

2008-01-09 | 政治
アメリカの大統領予備選挙が始まっている。民主党は予想に反してオバマ候補が善戦しているが、ヒラリー・クリントンも昨日のニューハンプシャー州の予備選挙で盛り返したようだ。報道によるとヒラリーの涙が有権者の心をとらえたとか、大統領を選ぶ選挙でも女性の涙で動くのだろうか?まあ、日本も同じだから、十分あり得ることだが。もっとも両者の支持率はほぼ同じになっているようだから、これからどうなるかはわからない。女性の涙のようなちょっとした出来事がバランスを崩すことになりかねない。ブッシュの悪政のおかげで旗色の悪い共和党も候補者選びは混沌としている。

 オバマ候補が予想よりも善戦した背景には若者や女性が熱狂的な応援をしているとされる。しかし、私にはよく分からないのだが、この大統領予備選挙は各政党の候補を選ぶ選挙であって、これから各州ごとに予備選挙または党員集会でそれぞれの候補を支持している代議員を選ぶ。

 政党の候補選びだから党員集会で選ぶというのはよく分かるが、報道を聞いていると「無党派層をどちらの陣営が引き込むかが分かれ目」とか言っている。政党の予備選挙に無党派層が投票できるのだろうか?党員集会に党員でない人が参加して投票できるのだろうか?もしできるとしたら、同じ人が共和党ならこの候補、民主党ならこの候補と両方に投票したりできるのだろうか?それは非常におかしいことになる。それとも党員の中にも無党派層が居るということなんだろうか?それもおかしい。言葉の矛盾だ。報道はそこのところを少しも報道してくれないから、この予備選挙のやり方が私には判らないままである。だれか教えて。

棒ノ嶺から

2008-01-09 | 花と自然
棒ノ嶺に登る途中、写真のような風景が見られた。遠くの山の尾根近くまでコンクリートに固められているのが見える。ええっ?これは何? 大雨などで土砂崩れが起こった跡なのだろうけど、尾根までの土砂崩れのあとをすべてコンクリートで固めてしまったようだ。異様な光景だ。

 これだけで何億円のお金が使われたのだろう。何十億円かもしれない。おそらくほとんどは国民から集めた税金に違いない。公共事業の無駄金の典型と思う。なぜ、すべてをコンクリートで覆う必要があるのだろうか?このコンクリートの一番下に林道が走っている。山の中腹を縫って走る林道が土砂崩れで埋まったのだろう。そしてそれを復旧するのに、また土砂崩れが起こらないようにとこの工事が行われたのだろう。

 しかし、尾根まですべてを固める必要があったのか?下部をきちんと工事すれば済んだ話ではないか。もっとも下部もコンクリートで固める必要があったかどうかも私は疑う。もし林道を守るためなら、その下部の林道を隧道にすればいい。山肌をコンクリートで固める必要はない。おそらくその方が費用も安い。

 なによりも山をコンクリートで固めるのは、生き物を無くしてしまう行為だ。斜面には樹木が生え、草が覆い、美しい花が咲いていたはずだ。コンクリートで固めたらあとにはなにも生えない。生き物が生きられない。そもそも日本の山は平均して100年に一回くらいの頻度で崩れているという。山は崩れて当たり前なのだ。コンクリートで固めて山を守るという発想をするなら、山はすべてコンクリートで固める必要がある。それは山を山でなくしてしまうことだ。山は崩れるもの。だから生き物もいる。

 名古屋の万博工事で有名になったシデコブシのように、崖崩れには特有の植物が生えている。他にも崩壊地特有な植物は多い。このような植物や動物にとって、100年に1回くらいの頻度で崩れる山肌がなければ存在し得ない。山が崩れることを前提に進化してきた生き物がいると言うことだ。山をただただ崩れさせないためと称してコンクリートで固めることだけを考えてきた人間は、愚かである。人間の安全を大事にするなら、山を固めて崩れないようにしようと愚かに考えるのではなく、山が崩れても安全なように考えるべきなのだ。

 関東周辺の山に登るたびに、かならずこのような悲惨な風景を見る。自然を大切に、生き物が生きていける自然を守るという気持ちがもっと人々の中に根付いていかなければ、おそらく人も生きていけなくなるだろう。