ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

やっぱり嘘だったのか 再生紙

2008-01-21 | 環境
今になって考えてみれば、どうもおかしいと思っていた。やっぱり、というのが正直な気持ちだけど、もっと早くなぜ気がつかなかったのかと思う。再生紙の偽装問題だ。昔から私は仕事で使うコピー用紙は再生紙を使っていた。昔、再生紙は色が黒くて手触りもがさがさしていた。見栄えはけっして良くなかった。しかし、環境のこと、森林のことなど考えて私は再生紙を使っていた。事務局にはいやがられていた。

 ところが、ある時から急に再生紙の紙質が良くなった。非再生紙と変わらない色の白さになった。おかしいなと思ったのだが、業者に本当にこれは再生紙かと聞いてみたら、はい、再生紙です。最近は技術の進歩で非再生紙と変わらない紙質が出来るようになりました、と言われた。そのときは、へえ~~、すごいもんだなあ、と感心した。それが古紙の混入率を極端に下げて再生紙とは言えないものになったのだとは、露ほども疑わなかった。お人好し過ぎたのかもしれない。

 賞味期限を過ぎた商品の販売がいろんなところでばれて偽装偽装と騒がれた昨年だった。北海道の「白い恋人」事件では、賞味期限4ヶ月のものを6ヶ月くらいまで売っていた。しかし、この偽装に比べると、再生紙の偽装はもっと悪質なような気がする。「白い恋人」の賞味期限偽装は、しかし、今週の週刊金曜日に平田剛士氏が書いているように、これまで何年も賞味期限を過ぎた商品が販売されてきたが、それに気づいた消費者はいなかったし、健康被害を受けた人も誰もいなかった。それでも偽装と叩かれて、賞味期限を今度は3ヶ月に短縮して販売を再開した。それなら、これまでの4ヶ月という賞味期限はいったい何だったのか。これまで製造後3ヶ月以上たったものを賞味期限内として買った人は、これからは同じ時間経過したものでも賞味期限切れの商品と言うことになる。4ヶ月を3ヶ月に短縮した基準について業者はとくにありませんと言っている。賞味期限というのはそれほどいい加減なものでもある。

 中国の需要が伸びて古紙の値段が高くなったのが偽装をした理由だと説明した製紙会社があった。たしかにそれも理由になったかもしれないけれど、やはり古紙を再生した紙に新しく作った紙と同じ紙質を要求した消費者に問題があったと言える。もちろん偽装した業者はいわば犯罪に値する責任を負っている。けれども消費者も考えてみるべきだろう。ウソを見抜けなかった私自身を省みて、そう考える。

雪になると予報が出ていたので、少し楽しみにしていた。車もスタッドレスを北海道に置いてきたので、あわててタイヤチエーンを買いに走った。ああ、それなのに、今日は雨も降らない。