今週も低山歩きのハイキングコース、東秩父の大霧山から定峰峠を歩いた。
(写真は大霧山)
大霧山の標高は767mと低いし、平野部にも近いから、雪のことはあまり気にかけずに登った。小川町の橋場から舗装林道の間を縫うような登山道を登る。45分くらいで粥新田(かゆにた)峠に到着。以前登ったときはここまで車で上がった。しかし、今日見たところ峠のあたりの林道は圧雪・アイスバーン状態だった。車で上がらなくて良かった。峠から大霧山への登りにかかる。
このあたりから登山道の雪がどんどん増えてきた。軽く考えていたのは、雪がそんなにあると思わなかったことと、大霧山の印象が比較的平坦な頂上だったからだ。しかし、今日登ってみて「こんなに斜面がきつかったかな」と思った。短時間だったけど、斜面がきつく、雪があるので歩きにくい。軽く見たのでスパッツもアイゼンも持ってこなかった。せめてストックでもあると楽なのだが、私はいつもストックを持たない。軽アイゼンでも持ってくれば良かったと後悔したけど、後の祭り。
吹きだまりなどでは膝を超えるほどの雪があった。平均でも北側の登山道は5-10cmくらいの雪だった。しかし、土曜日だったのでトレースがしっかりついていた。スパッツを忘れたのはそのおかげでなんとかなった。アイゼンをもってこなかったので、斜面は一歩一歩キックステップで登る。おかげでハイキングのつもりで来たのに今日は帰ってから足が筋肉痛だ。
天気は良くて展望はよくきいた。遠く特徴ある奥秩父の両神山が見え、その向こうに白く見えるのは八ヶ岳だろうか。右にひときわ白い独立峰は浅間山だ。下の写真に写っているのは、すぐそばの笠山。一名おっぱい山だ。
巨人伝説は日本だけでなく世界中にあるが、ここ東秩父でもダイダラボッチ伝説が残っている。むかし、武蔵野に大太坊(だいだぼう)という巨人がいて、定峰峠に腰を下ろし、かぶっていた笠をとって置いたところが笠山になった。粥新田峠で粥を煮て食べ、食べ終わった釜を伏せたところが釜伏山となり、お箸を置いたところが二本木峠となった。また、荒川の水を含んで吹き出した霧が大霧山になったという。
先日来の強風で澄み切った青空と大霧山の頂上を眺めていたら、昔の人が大空から睨みをきかせている巨人を怖れ敬った気持ちがふっと分かるような気がしてきた。
大霧山から峰伝いに旧定峰峠を越えて定峰峠まで歩く。定峰峠では一軒だけ店をあけていた茶店に立ち寄り、おばあさんの手作りの暖かいうどんを、持参の冷え切ったおにぎりと一緒に食べて人心地がついた。ここからはバスの終点白石車庫までまた雪に埋もれた登山道をたどる。白石のバス停に着いたら一時間に一本のバスがでたばかり。車を置いてきた登山口まで県道を小一時間歩いた。風のないところは日だまりで暖かい。雪がいっぱいあったが、春も近づいている気配がする。
(写真は大霧山)
大霧山の標高は767mと低いし、平野部にも近いから、雪のことはあまり気にかけずに登った。小川町の橋場から舗装林道の間を縫うような登山道を登る。45分くらいで粥新田(かゆにた)峠に到着。以前登ったときはここまで車で上がった。しかし、今日見たところ峠のあたりの林道は圧雪・アイスバーン状態だった。車で上がらなくて良かった。峠から大霧山への登りにかかる。
このあたりから登山道の雪がどんどん増えてきた。軽く考えていたのは、雪がそんなにあると思わなかったことと、大霧山の印象が比較的平坦な頂上だったからだ。しかし、今日登ってみて「こんなに斜面がきつかったかな」と思った。短時間だったけど、斜面がきつく、雪があるので歩きにくい。軽く見たのでスパッツもアイゼンも持ってこなかった。せめてストックでもあると楽なのだが、私はいつもストックを持たない。軽アイゼンでも持ってくれば良かったと後悔したけど、後の祭り。
吹きだまりなどでは膝を超えるほどの雪があった。平均でも北側の登山道は5-10cmくらいの雪だった。しかし、土曜日だったのでトレースがしっかりついていた。スパッツを忘れたのはそのおかげでなんとかなった。アイゼンをもってこなかったので、斜面は一歩一歩キックステップで登る。おかげでハイキングのつもりで来たのに今日は帰ってから足が筋肉痛だ。
天気は良くて展望はよくきいた。遠く特徴ある奥秩父の両神山が見え、その向こうに白く見えるのは八ヶ岳だろうか。右にひときわ白い独立峰は浅間山だ。下の写真に写っているのは、すぐそばの笠山。一名おっぱい山だ。
巨人伝説は日本だけでなく世界中にあるが、ここ東秩父でもダイダラボッチ伝説が残っている。むかし、武蔵野に大太坊(だいだぼう)という巨人がいて、定峰峠に腰を下ろし、かぶっていた笠をとって置いたところが笠山になった。粥新田峠で粥を煮て食べ、食べ終わった釜を伏せたところが釜伏山となり、お箸を置いたところが二本木峠となった。また、荒川の水を含んで吹き出した霧が大霧山になったという。
先日来の強風で澄み切った青空と大霧山の頂上を眺めていたら、昔の人が大空から睨みをきかせている巨人を怖れ敬った気持ちがふっと分かるような気がしてきた。
大霧山から峰伝いに旧定峰峠を越えて定峰峠まで歩く。定峰峠では一軒だけ店をあけていた茶店に立ち寄り、おばあさんの手作りの暖かいうどんを、持参の冷え切ったおにぎりと一緒に食べて人心地がついた。ここからはバスの終点白石車庫までまた雪に埋もれた登山道をたどる。白石のバス停に着いたら一時間に一本のバスがでたばかり。車を置いてきた登山口まで県道を小一時間歩いた。風のないところは日だまりで暖かい。雪がいっぱいあったが、春も近づいている気配がする。