ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

大阪のおばちゃんの原発井戸端会議

2011-04-23 | 環境

原発とエネルギー問題について、10分でわかる小冊子!(大阪おばちゃん井戸端会議風反原発冊子)が作られました。

「関電の原発を止める会(大風呂敷)(仮)」有志が、17日、京都・鴨川三条河川敷で行われたイベント「原発もうムリ!4.17鴨川大風呂敷」のために原発について考える小冊子と大冊子を作りました。

http://stop-genpatsu.up.seesaa.net/image/stop-g.pdf 

わかりやすく、福島原発の出来事とこれまでのエネルギー政策の問題点、これからのエネルギー政策について、井戸端会議をします。ぜひ読んでください。

不思議な日本人

2011-04-19 | 環境
やはりどこかおかしい、日本は。日本人は。ひょっとしたらチェルノブイリを超えるほどの原発災害を引き起こしていながら、会社の存続を第一に考える東京電力。そしてそれを一体だと言って支える日本政府。原発の現状を維持すべきだという人がこの現在でも50%を超えるという不思議。もうこの国の存在そのものが不思議としか言いようがない。福島原発の事故をあと3ヶ月で終息させるという工程表を出した東京電力の言い分に何もおかしいと言わないマスメディア。溶融している燃料を取り出す方法さえわからない東京電力に、3ヶ月や6ヶ月でこの事故を終息させることなどできるわけがないのは、もはや自明だろう。それでも政府は東電と一緒になって、3ヶ月か4ヶ月したら、放射能のレベルが減少したとか言って終息宣言をだそうとするだろう。それでも放射能物質の流出は、5年も10年も続く。あのチェルノブイリの原子炉もいまだに放射能物質を出し続け、周辺の土地には人が住めない状態が続いているのだ。あれから25年もたっているというのに。

 「がんばろう!ニッポン」「われわれは一つ」などというスローガンは、原発を推進してきた電力会社や自公政権、そしてその利権構造をそのまま受け継ごうとしてきた民主党政権の責任を国民全部で負いましょうというごまかしのスローガンでしかない。ましてや復興財源と称して消費税の増税を企むなど許せない。国債発行してもその財源を東電の尻ぬぐいに使うことは絶対に許せない。東電が支払えないなら、原発は安全と言い続けてきた全電力会社が共同で支払うべきだ。それでも足りない場合は、原発利権で懐を暖めてきた自民党の議員たちが支払うべきだ。国民からとろうなんて、絶対に許せない。

 脱原発のデモに向かって「俺たちの生活は原発で支えられているんだ!原発がなかったら生活できないぞ」と叫んだ男がいた。同じような言葉が多くのマスメディアから聞こえてくる。これまでの電気の使い放題生活をそのまま維持しようという発想しかできない人は、ぜひとも福島原発に行って、原子炉の中に入ってみて欲しい。そこにあなたが執着する電気まみれの生活の本質がある。日本はいま、核の被害者の立場から明らかに加害者の立場になっている。それもまだいつまで加害し続けるのかさえ、わからない。いますぐあらゆる核開発を止めるべきである。原子力の平和利用と称しているが、原発は核開発そのものでしかない。実際、日本政府はアメリカと一緒になってイランや北朝鮮の原発建設を核開発と言ってきた。自分がやれば平和利用で、敵対国が行えば核開発と言う。二枚舌で核を扱うべきではない。核はいまだに人間が制御できないエネルギーのままだ。技術を過信してはいけない。いますぐ核開発を止めよう。すべての原発を廃炉に。原発の電気を使わない生活をしよう。


桜の花と原発

2011-04-13 | 花と自然
梅の香りは人を癒やし、桜の花は人を狂わせる。
3.11からずっと精神状態が不安定になり、血圧が上昇していた。もっとも被災者に比べればそのくらい何でも無いことなのだが。とくに原発事故のニュースは初体験だったこともあり、しかも未だに終息の気配も見えないことから、気分をふさがせる。

昨年と比べて春の来るのが1週間ほども遅かった今年。春もわれわれの気分に同調したのかも、と感じていた。でも、ようやく桜が咲き、満開になってきた。毎年楽しんでいる近所のベニシダレ桜も、今日あたりが満開だ。毎日何人かの人が朝早くから訪れて、この桜を眺めている。近くの琵琶湖疎水沿いの桜並木もそろそろ満開に近い。疎水の流れに差し出された枝に、爛漫と咲き誇る桜を見れば、こころは浮き立ってくる。



「国難にあたって、花見は自粛しろ」と、品も格も無い都知事が言ったとか。「自粛」を「強制」するとは、論理が通らない。小説家だったはずの知事が言うことかと思うが、それよりもおまえに言われたくないと思った人が多かったのでは無いだろうか。その人が、前回と同じ260万票をとった。東京都民の情けなさ。

それはともかく、桜の花は人の心を狂わせる。いや、桜が咲く頃の陽気が人の気持ちを変えるのだろうか。これから被災地にも桜の花が咲き始める。桜の花を是非とも眺める余裕を持ち、これからの希望に向けての気持ちを持つことができたら、花見は悪いことでは無い。花を見ると称して酒を飲むのは、止めた方が良い。それは、花見とは言い難い。天災に会った人たちを「天罰」だと言い、「我欲」だというのは論外だけれど、人災の原発事故から逃れてきた人には、「天罰」の言葉が似合うかもしれない。あなたたちが原発を受け入れたのでは無かったか。原発避難者の多くが、再び元の街に戻り、原発の仕事をしたいと言っているのを
聞いていると、「懲りない人々」という言葉が浮かんでくる。

何はともあれ、美しいものは美しい。醜い原発は醜い。桜が日本中を巡って咲き乱れるさまを、天災に会われた人々もいっしょに楽しんでもらいたい。


今頃気がついた16人の原子力科学者

2011-04-04 | 環境
4月馬鹿という言葉がある。4月1日は何を言っても許される日と思ってか、本当に馬鹿な人たちが16人も集団で、4月馬鹿を実践した。元原子力安全委員長(佐藤一男、松浦祥次郎)や、元原子力学会会長(斉藤伸三、住田健二、田中俊一、成合英樹)、東芝で原発を造っていてその功績で東京大学の特任教授に招かれた諸葛宗男など、これまでに原子力発電を積極的に推進してきた学者・技術者たちが、こともあろうに4月1日に、これまで自分たちが原発を安全だと言って推進してきたこと、そして今回のような事故の対策を考えてこなかったことを謝罪する声明を出したのだ。

 謝れば済む問題ではないと彼ら自身が語っているが、そのとおりだ。それにしても、原発がこのような事故を起こしたときの対応を何も考えていなかったというのには、本当に驚いた。東電、経済産業省、原子力安全・保安院、原子力安全委員会、そして原子力学会のお偉方がこれまで口をそろえて「原発は安全」「地震があっても大丈夫」と言っていたのは、彼らにその予測能力が無かったからだった。けっして彼らはウソを言っていたわけでは無かったのだ。すべて「想定外」だった。つまり、彼らの予測能力はほとんど無能としかいいようのないレベルだったのだ。「ただちに健康には影響が無いレベル」だ(笑)。

 ようやく彼らは自分たちの無能力に気がついて、正直に言うことにしたらしい。原発は安全だから事故が起こったときにどうするかなどは考えもしなかったということを正直に言った。それにしても腹が立つ。今更何を、と被害者たちは言うだろう。さらにもっと腹が立つのは、彼らの声明は謝罪のところはほんのわずかで、大部分は日本のあらゆる専門家の知恵を結集して、事故の収拾にあたるべきだといっていること。つまり、この期に及んでなお、政府に自分たち専門家を使って事態収拾にあたらせろと言っているのだ。まあ、知らんぷりを決め込むよりは許せるかもしれないが、やはり私には彼らのそういう言い方を許せない。俺たちが出て行かないとどうにもならないぞ、と暗に自慢たらしく言っている。俺たち専門家をもっと重用しろと。本当に自分たちが悪かったと認めるならば、だまって引っ込んでいて欲しい。できることは家屋敷財産を売り払って被害者救援に寄付をし、自分は頭を丸めて世間に顔出しをしないことだ。

 日本政府は東京電力を国有化しようとしているらしい。でも今国有化をすることは、償いきれない罪を犯した東京電力を救うことにしかならない。東京電力はこの原発震災で健康被害と財産損害を被ったあらゆる補償をしなければならない。その額は10兆円を超えると言われている。とても東電が払いきれないだろうから政府が国有化して肩代わりするということらしいが、それは許されない。水俣病を引き起こした(株)チッソの例もある。会長、社長を筆頭にあらゆる役員、社員がすべての財産、家屋敷を売り払ってでも賠償をしなければならない。国民から消費税の値上げで原発震災の被害を補償しようなどと思ってはならない。東電の社員は死ぬまで補償するために働かせなければならない。そうしてはじめて電力会社が原発を建設する本当のコストを理解することになるだろう。それでも電力会社の社長さん。原発を造りたいですか。

 このブログでも時々紹介していた上関原発建設のための埋め立て工事は、祝島の人たちの30年間の強い意志による反対行動で、進んでいなかった。しかし、2月21日から中国電力は500人以上の警備員を動員し、海上保安庁に守られながら埋め立て工事を強行しようとした。毎日のように平均年齢70歳という島のおじい、おばあの身体を張った反対をついて埋立が進みつつあったその時のこの原発震災。山口県は工事を慎重に進めるように求めた(中止を求めたわけではなかった)。中国電力は埋め立て工事の一時中断を表明したが、山下中国電力社長は「原発建設は推進する」と述べた。これだけの原発震災事故があっても、原発推進するというのは、やはり国からもらえる多額の補助金でいかに電力会社が潤っているかを証明している。電源立地法などの電気事業三法の根本的な見直しが必要だ。

 ドイツでは、原発推進を掲げていた与党が見直しをいったにもかかわらず、地方選挙で負け続けている。世界各国が原発廃止に向けて動き始めた。日本はどうするのだろう。原発推進をかかげて原発利権構造に乗ろうとした民主党は、選挙を戦えるのか。原発を全面的に廃止せよと主張してきたのは、唯一、社民党だけだった。社民党の票がどれだけ伸びるか、私たちは注目している。