ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

南の海から小江戸へ、そして京都へ

2008-09-22 | 南の海
台風の直後の石垣島で、まるで温泉に浸かるように、海の中に浸かって、のんびりお話をしてきた。暑い八重山の日射しに焼かれた肌も、海の水に浸すと柔らかく気持ちものびのびとする。身体を伸ばして空を眺めながら水の流れに身を任せていると、心の底まで青い空と海に染まったような気がする。仕事も現世もみ~んな忘れてただ何も考えずに時間を過ごす。

 しかしこの極楽の地にも、政治の貧困と環境破壊がいたるところに顔を出す。沖縄県の水産研究のメッカだった八重山支場に見学に行こうとしたら、建物は閉ざされて中はもぬけの殻。いつのまにか廃止になったらしい。聞くと今の日本の各県の農林・水産の試験場はどこも地方を閉鎖しているとか。ここにも地方と中央の格差が決定的に開きつつある。昔も中央と地方の格差はあったが、地方は地方で小さいながらも頑張って研究ができていたと思う。しかし、今は地方は無に帰してしまっている。無からはいくらがんばっても何も生まれない。地方切り捨てはあらゆる面で音を立てながら進んでいる。

 八重山の青い空と海の世界から、飛行機を乗り継いで雲に覆われた関東に戻ってきた。今日は、時折強い雷雨が襲い、一日陽の射さない暗い日だった。

 かつてこのブログでも何度か取り上げた高知県警察の白バイ事故の証拠デッチアゲ事件で、最高裁判所第二小法廷で全員一致で片岡さんの有罪が決定したらしい。大新聞やNHKは、この事件を無視し続けているので、最高裁の決定があったことに気がつかなかった。しかし、シラを切り続ける高知県警と検察が共同で仕組んだ証拠のねつ造劇を、まったく審査もしないで、弁護側の要求を一顧だにしないで、検察の言うとおりの判決を下した最高裁判所に心からの怒りを覚える。司法も完全に「奴ら」の一味でしかない。

 近々衆議院の解散総選挙が行われるようだ。政権交代ができるかどうかももちろん関心の的だが、最高裁判所判事の国民審査を今度こそ実効あるものにしたい。第二小法廷で片岡さんを無実の罪に陥れた裁判官は今回の国民審査に該当していないようなのは残念だが、最高裁判所の長官は当然責任がある。これまでの国民審査では20%前後の「不適格」投票しかなかったが、今度こそは3分の1以上を目指そう。裁判員制度などという責任逃れの制度で司法改革などと言わせてはならない。裁判員は拒否しよう。

 片岡さんは彼を無実の罪に陥れた高知県警を「証拠隠滅」の罪で訴えたが、検察は不起訴処分にしてしまった。自らのやった誤りを自らに認めさせるのは無理であることは明らかだから、この不起訴処分は最初から判っていたことだ。片岡さんはこの不起訴処分を受けてあらためて裁判に訴えることにしている。もちろん有罪が確定してしまった事件についても再審請求を続けることにしている。片岡さんは先日交通刑務所に収監されてしまった。証拠を捏造してまで彼を罪に陥れた警察の人間は何の罪の意識も感じないのだろうか。ぜひ、人間の心を持った警官が一人でもいて、「実は・・・」と名乗り出て欲しい。警官である前に、本当に人間であるならば。

 『1999年当時不祥事が噴出した神奈川県警の内部文書には、本部長訓示としてこういう表現があります。「不祥事はマスコミに騒がれて初めて不祥事となる。あった場合は、県警全体で処理に当たる。県警としてチエを出していく。組織に乗せる」 不祥事は、バレなきゃいいのだ、バレないように組織として全力を尽くす、もしバレたら、組織的に全力で取り繕うのだ、と言わんばかりです。現職警察官として、愛媛県警の捜査費横領を告発した仙波敏郎さんは、「警察官だけは、法を曲げてはならない」と言う硬骨漢です。その信念の人が、昨秋、私にこのように語りました。「今の日本で、仕事として、日常的に法を犯しているのは、暴力団と警察です」』(ネット新聞janjanよりhttp://www.news.janjan.jp/living/0808/0808235335/1.php)

 本当に情けない日本になってきた。国内にいる限りこの情けない状態からは抜けられないのは判っているが、それでもそろそろ居場所を変えようと思う。このブログも今日限りでお休みにしたい。みなさん、もう少しで日本も変わるかもしれない。自民党総裁選の茶番劇を見ていたら、自民党ももう終わりだなとしみじみ思う。日本が変わることを期待しながら、お別れしたい。小江戸川越からいにしえの都、京都に生活の拠点を移すことにしました。みなさん、どうも長い間ご愛読ありがとう。またどこかで皆さんのお目にかかれるのを楽しみにしています。 


昔の涼しい都会に戻れるだろうか

2008-09-15 | 日記風
サンナシ小屋の横を流れる小川は、先日の大雨で幅が5倍、高さが2倍くらいに膨れあがった。1mを超える草原の草たちも、先端が枯れ始め、倒れ伏した。9月に入って暑くなった道東だけど、植物たちは確実に季節をたどっているようだ。

 それにしても道東も暑い。20℃を超える日が9月になっても続いている。昨日、道東から埼玉に帰ってきたが、こちらは当然のことながらやはり暑い。とくに都会の暑さは熱帯にもない暑さだ。その原因の一つは、コンクリートによる蓄熱作用だろう。会社のビル以外にも、コンクリートは蔓延してきて、道路や橋はもちろん一般の住居までがコンクリートに変わってしまった。さらにクーラーを使用するために、住居の造りが風を入れないような西洋風造りに変わってしまった。よく言われるように高温多湿の日本の住まいは、夏に涼しい風をうまく取り入れるように作られ、家の向き、窓の向きも夏の涼しさを取り入れるように作られてきた。それが一変して、風を一切遮断するような造りになってしまったことが、クーラーに依存しないと夏が過ごせない住まいになった。そしてクーラーの使用廃熱とエネルギーの浪費が地球温暖化やヒートアイランド現象の原因となり、さらに都会の夏を暑くさせている。

 この悪循環をどこかで断ち切らねばならない。コンクリートの団地に住んでいる私としては言いにくいが、やはりコンクリートの家を建てるのは極力やめた方がいい。道路もすべてを舗装する必要はない。舗装してもコンクリート以外のやり方を探すべきではないか。日本の技術は優秀だから、その方向が決まりさえすれば、道を見いだすことは意外に簡単だろう。そして窓の多い木の家を夏向きに風の通り道を考えて造る。壁の外側には朝顔や瓢箪の蔓を登らせてみどりのカーテンをし、朝夕の打ち水をして、涼しい自然の風を家の中に通す。クーラーではなく団扇を使う。

 理想の家は昔住んでいた家に繋がる。昔から今に建築技術は果たして進歩したのだろうか?昔の人の知恵が生かされたそんな家に住みたいのだが、今はなかなか無い。終の棲家にそんな家を探したいものだ。

 台風13号が迷走している。16日から沖縄へ行く予定だが、果たしていけるのだろうか?

温暖化対策はどうしたの?

2008-09-12 | 政治
昨日、十勝沖で大きい地震があった。心配しながら釧路へ飛んだ。釧路空港について、外へ出たとたん、あれっと思った。いつも釧路空港で感じるあのひやっとした涼しさ、寒さがまったくない。むしろむっとした熱気さえも感じられた。見ると空港の温度計は22度。この時期にしてはかなり高い。本当なら(何が本当か分からないけど・・)、もうそろそろストーブの時期のはずだから。実際、8月の終わりに釧路にいたときにはストーブに点火したのに、9月も半ばになってこんなに暑いのは信じられない。

 しかも、今朝も地震があった。軽微ではあったが、毎日のように地震が起こるのはちょっと心配である。さらに今朝は大雨洪水警報も出て、列車も止まっている。自民党のコップの中の嵐で騒いでいる間にも、着実に地球の異変は進んでいる。地球温暖化対策にあれほど熱を入れているように見せていた福田首相だが、サミットが終わったとたん、すべて忘れてしまった。サミットで演出して内閣の支持率を上げ、それをてこに内閣改造して長期政権への道を開こうとしたのだろうけど、有権者はそれほどお人好しではなかった。

 自分の筋書き通りにならないと分かったら、温暖化対策どころか政権までおっぽり投げて、他人事のようにすましている。政治の空白が温暖化対策をさらに遅らせることになりそうだ。せめて解散総選挙をやって「われ敗れたり」と辞めて欲しかった。

 そしてまたまた二世議員が首相になるらしい。お金はうなるほどある、という人が首相になるらしい。ますます庶民の生活から政治が遠のいていくだろう。

核廃絶に前向きな首相を

2008-09-09 | 政治
北海道の長い滞在を終えて、九州は熊本へ行った。熊本の芥子蓮根は辛くて涙が出て困った。芥子の辛さが鼻につーんときて、我慢できない。ご飯のおかずに食べたのだが、これは酒の肴としての食べ物なのだろうか。

 久しぶりに小江戸川越に帰ってきた。どうやら夏の盛りは過ぎたようで、夜の風は涼しいが、やはり昼間はまだまだ暑い。

 核兵器禁止のための世界の議会議長の集まりが広島で開かれて、アメリカの下院議長ペロシ女史がアメリカで初めて参加した意義深い集まりになった。核廃棄を広島の地で話し合うというもっとも適切で日本が全力を挙げて推進したい試みが始まりそうだったというのに、日本政府の対応はお粗末としか言いようがない。フクダ首相はその日になって、突然政権を投げだした。おかげでマスコミは大騒動。広島での意義ある会合はその陰で霞んでしまった。

 まさかフクダさんが意図的にその日を選んだとも思えないが、少なくとも核廃絶にフクダさんが熱意を持っていなかったことだけは間違いないようだ。さらにインドの核兵器所有を例外措置として認めるというアメリカのゆがんだ自分勝手な政策に、日本政府はまったく反論もしないで唯々諾々と従ったらしい。被爆国日本が核兵器の拡散に何の異議も唱えなかったと言うことは、今後の核廃絶の方向を放棄したとさえ取られかねない。

 新しい首相には、核兵器の廃絶にぜひともリーダーシップをとれる人になって欲しいものだ。自民党にそんな人はいそうもないし、民主党にもいるのかなあ?絶望的かな?
 

人の振り見て我が振り直せ

2008-09-05 | 日記風
 あちこちを見て歩く機会があると、やはりいろんな事がわかる。同じところにじっとしていては分からないことも多い。今朝、霧が深い釧路の気温は25℃もあった。この時期としては暑い。真夏だった。そこから1500km南に飛んだ。暑さを心配した九州の熊本に来て、驚いた。阿蘇山の麓の村ではもう赤とんぼが空に群れ舞っている。熊本市内ではビルの陰でコオロギが鳴いている。秋が確実に来ている。驚くことは自然の中でも満ちあふれている。

 今日のニュースを聞いて驚いた。アメリカのライス国務長官がロシアを批判してこう言っていた。「独立した小国が大国に軍事的に蹂躙されるのは、自由世界は許さない」と言って、グルジアに100億ドルを支援すると宣言した。お笑いだ。いったい、ハイチやベトナムやアフガニスタンやイラクなどの小国を蹂躙してきたのはどこの国なんだろう。コソボの独立を強制し、ユーゴ(当時)に爆撃を加えたのは自由世界ではなかったのか。自分のしたことに頬被りしてロシアを批判する権利などアメリカにはどこにもない。こんな破廉恥な事が言えるのは、いったいどういう神経なのだろう、と驚いた。

 世の中、驚くことは多い。でも驚いてばかりいないでやることをやるしかないのが、庶民の辛さだ。やめたーって言えない。驚きを楽しみに替えながら毎日慎ましく生きていくしかない。
  

二世首相はニセ首相

2008-09-04 | 政治
釧路の町は深い霧に覆われて、道路も向こうから来る車が見えないほど。歩くとしっとりと濡れる霧。例年ならこの時期には霧が出ることもなく、明るい青空がうれしい頃なのに、今年はなぜか今頃になってこんなに深い霧がでている。遠くで港の霧笛がひっきりなしに響いてくる。

 しかし、フクダ首相の政権投げ出しには驚いた。アベシンゾーに続いて一年もたたないのにまたまた・・・。政治家としてどうなんだろう。フクダさんは若くはないからもう二度と表舞台に出ることはないだろうが、アベシンゾーはまだ復活をたくらんでいるという。もう二度と出てくるんじゃないぞ。

 市民の反応が面白かった。ある農民は「俺たちはやめたくてもやめられない、やーめたっていえる人はいいよな」。総理大臣がやめてこんな事を言われたのはおそらく初めてじゃないだろうか。フクダさんは麻生さんに次を譲ると約束したと言われている。それが本当なら、本当にこの人はおかしい。首相の座は個人のものじゃないのだ。

 麻生なんて軽いだけの人が首相になるなんて考えただけでも恥ずかしい。こんな人が任期があると言うだけで有力候補になるなんて、自民党は本当に終わりだ。どちらにしても次の内閣は選挙管理内閣として直ちに総選挙をすべきでしょう。3代にもわたって選挙で信任を問わない内閣が続くというのはどうみても民主主義とは言えない。憲法の精神から言ってもおかしい。

 アソウでもコイケでもイシハラでもなんでもいいから選挙をやろう。