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ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

医療政治の貧困

2008-01-23 | 政治
救急医療が問題になっている。救急車で搬送される重傷者・重病者が病院に受け入れを拒否されて、手当てが遅れるという事例がたくさん報告されるようになった。そのほかに、緊急病院があちこちの地域で無くなってきている。産科医院の無い地方はかなり前から多くなっていた。医療の地方格差が広がっているだけではなく、都会にも医師不足で閉鎖する病院が相次いでいる。

 これはどうしたことだ。医師不足などは一朝一夕に解決できる問題ではない。医師の養成は長い時間が掛かる。そのくらいのことを考えずにきたのだろうか。厚生労働省(政府)のこれまでの行政のあり方と自民党政治が問われている。

 医療全体の再構築をするのは政府の仕事である。ここはしっかりと腰を据えて根本的な対策をたてて欲しい。暫定的な改革はもういい。暫定税率と称して34年間も続いた税金もある。さらに10年続けようというまるで頭のおかしな法律案が政府から国会に出ている。税制改正も抜本改革を言われて久しいが、不公平税制についてはいっこうに改革する気配が無く、消費税ばかりが増税増税と騒がしい。いつまでたってもその場しのぎの政治をやってきた自民党政権。そろそろ終わりにしたい。

 登山をしていると、山小屋泊まりになることは多い。山小屋には定員はなく、泊めて欲しいという人がいたら、何人でも泊める。五月の連休の丹沢の山小屋などは、畳一枚に布団を二つ敷いてそこに6人が詰め込まれることもある。それでも山小屋では泊まりたいという人を追い出すことは基本的にない。泊めないと命にかかわるからである。救急車で搬送される人には、本当に緊急でない人もいるかもしれないけれど、命にかかわる人もいると考えるのが常識でしょう。それを断る病院というのはどこかおかしいと思う。たしかに医師が足りないことはよく分かる。そして今それが問題になっているのだ。もっとも、緊急病院が救急車で搬入される人を断るという異常な状態がないと、医療政策の貧困さに誰も気がつかないということも哀しい現実なのかもしれない。亡くなった人は無駄死にだったのか、それとも今の医療体制の不備を体を通して訴えた犠牲者だったのか、それは為政者の今後の取り組みに掛かっている。
今日は本格的な雪になった。が、道路には雪が積もらなかった。関東のアスファルトはまだ温度が高いからだろう。