ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

大文字山から京都を望む

2014-01-27 | 花と自然
風邪を引いて、何年ぶりかの寝正月を過ごした。今年からは、着物を着ることを増やしたので、ついつい出不精になり、しかも運動不足になってしまった。体重も高値安定だ。久しぶりに大文字山に登る。といっても、出だしの登山口までの上り坂で早くも息が上がる。体がなまってしまっている。30分くらいの登りで大文字の火床にたどりつく散歩程度の山登りなんだが、久しぶりだとこの寒空に汗がにじむ。途中、160段の階段がまっすぐに続く。



そこを過ぎると、さらに80段の階段があり、ようやく火床にたどり着く。京都市内が一望に見える。本当は、大文字山の頂上までは、さらに20分ほど登らねばならないが、今日は、ここまでにしておく。いずれ、からだができてくれば、これくらいは毎日の散歩にしよう。

アメリカ国民の辺野古基地建設の意見

2014-01-14 | 政治
辺野古に米軍基地を作ることを最大の争点として、名護市長選挙が行われている。稲嶺ススム候補が勝てば、安倍内閣の辺野古基地建設に歯止めをかけることができる。沖縄県民の誇りを金で売った仲井真知事の埋め立て承認を、認めない結果を市長選挙で期待したい。

ところで、アメリカ国民は辺野古の基地建設をどうみているか。日本のテレビや新聞で見られるアメリカの反応といえば、ペンタゴンやホワイトハウスとその周辺で日本を操作しようとしている人間の声ばかりが紹介されるが、アメリカ国民は本当のところどう見ているのか。

映画監督のオリバー・ストーンやマイケル・ムーア、言語者ノーム・チョムスキーらアメリカの文化人29人が、アメリカ軍の普天間飛行場を名護市辺野古に移設する計画について反対する声明を発表した。声明では、そもそも沖縄県に米軍が駐留していること自体を、「返還に条件がつくことは本来的に許されない」と批判。「埋め立て承認は沖縄県民の民意を反映したものではありません」「今回の合意は長年の沖縄の人々の苦しみを恒久化させることにもつながります」などとし、「普天間は沖縄の人々に直ちに返すべきです」と結んでいる。
以下、長くなるがその声明を全文引用する。
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世界の識者と文化人による、沖縄の海兵隊基地建設にむけての合意への非難声明
私たちは沖縄県内の新基地建設に反対し、平和と尊厳、人権と環境保護のためにたたかう沖縄の人々を支持します。
 私たち署名者一同は、2013年末に安倍晋三首相と仲井真弘多沖縄県知事の間でかわされた、人間と環境を犠牲にして沖縄の軍事植民地状態を深化し拡大させるための取り決めに反対します。安倍首相は経済振興をエサに、軍港をともなう大型の海兵隊航空基地を作るために沖縄北東部の辺野古沿岸を埋め立てる承認を仲井真知事から引き出しました。
 辺野古に基地を作る計画は1960年代からありました。それが1996年に掘り起こされ、前年に起こった少女暴行事件もあり当時沖縄で最高潮に達していた反米軍基地感情を鎮めるために、日米政府は、宜野湾市の真ん中にある普天間基地を閉鎖して、辺野古の新基地にその機能を移転させようと計画しました。辺野古は稀に見る生物多様性を抱え、絶滅の危機にある海洋哺乳動物、ジュゴンが棲息する地域です。
 仲井真知事の埋め立て承認は沖縄県民の民意を反映したものではありません。知事は2010年の知事選直前に、それまでの新基地容認姿勢を変更し、「普天間基地移設は県外に求める」と言って、新基地反対で一貫していた候補を破って当選しました。近年の世論調査では県民の辺野古新基地への反対は7割から9割に上っていました。今回の仲井真知事埋め立て承認直後の世論調査では、沖縄県民の72.4%が知事の決定を「公約違反」と言っています。埋め立て承認は沖縄県民に対する裏切りだったのです。
 在日米軍専用基地面積の73.8%は日本国全体の面積の0.6%しかない沖縄県に置かれ、沖縄本島の18.3%は米軍に占拠されています。普天間基地はそもそも1945年の沖縄戦のさ中、米軍が本土決戦に備え、住民の土地を奪って作りました。終戦後返還されるべきであったのに、戦後70年近く経っても米軍は保持したままです。したがって、返還に条件がつくことは本来的に許されないことなのです。
 今回の合意は長年の沖縄の人々の苦しみを恒久化させることにもつながります。沖縄は、日本による17世紀初の侵略に始まり、19世紀末の日本国への強制併合を経て、1944年には、米軍の襲撃を控え、天皇制を守るための時間稼ぎの要塞とされました。沖縄戦では10万人以上、住民の4分の1にあたる人々が殺されました。戦後、米軍政下において基地はさらに増えました。沖縄は1972年に日本に「返還」されたものの、基地がなくなるとの沖縄住民の希望は打ち砕かれました。そして今日も、沖縄県民は基地の存在によってひき起こされる犯罪、事件、デシベル数の高い航空機の騒音や、環境汚染による被害を受け続けています。戦後ずっと、沖縄の人々は米国独立宣言が糾弾する「権力の濫用や強奪」に苦しめられ続けています。その例として同宣言が指摘する「われわれの議会による同意なしの常備軍の駐留」もあてはまります。
 沖縄の人々は、米国の20世紀における公民権運動に見られたように、軍事植民地状態を終わらせるために非暴力のたたかいを続けてきました。生活を脅かす実弾砲撃訓練に対し演習場に突入して阻止したり、米軍基地のまわりに人間の鎖を作って抵抗を表現したりしました。大規模なデモが時折持たれ、約10万人-人口の10分の1にもあたる人々が参加してきています。80代の人たちが辺野古基地建設を阻止するために立ち上がり、座り込みは何年も続いています。県議会は辺野古基地反対の決議を通し、2013年1月には全41市町村首長が、オスプレイ配備撤回と県内移設基地の建設を断念するよう政府に求める建白書に署名しました。
 私たちは、沖縄の人々による平和と尊厳、人権と環境保護のための非暴力のたたかいを支持します。辺野古の海兵隊基地建設は中止すべきであり、普天間は沖縄の人々に直ちに返すべきです。
2014年1月
ノーマン・バーンボーム ジョージタウン大学名誉教授
ハーバート・ビクス ニューヨーク州立大ビンガムトン校歴史学・社会学名誉教授
ライナー・ブラウン 国際平和ビューロー(IPB)共同代表、国際反核兵器法律家協会(IALANA)事務局長
ノーム・チョムスキー マサチューセッツ工科大学言語学名誉教授
ジョン・W・ダワー マサチューセッツ工科大学歴史学名誉教授
アレクシス・ダデン コネチカット大学歴史学教授
ダニエル・エルズバーグ 核時代平和財団(Nuclear Age Peace Foundation)上級研究員、元国防総省・国務省職員
ジョン・フェファー 政策研究所(IPS)「フォーリン・ポリシー・イン・フォーカス」(fpif.org) 共同代表
ブルース・ギャグノン 「宇宙への兵器と核エネルギーの配備に反対する地球ネット コーディネーター
ジョセフ・ガーソン 「アメリカン・フレンズ・サービス委員会」平和と経済の安全保障プログラム部長、政治学・国際安全保障学博士
リチャード・フォーク プリンストン大学国際法名誉教授
ノーマ・フィールド シカゴ大学東アジア言語文明学部名誉教授
ケイト・ハドソン 核軍縮キャンペーン事務局長キャサリン・ルッツ ブラウン大学人類学・国際問題学教授
ナオミ・クライン 著述家、ジャーナリスト
ジョイ・コガワ 作家、『オバサン』(和訳『失われた祖国』)著者
ピーター・カズニック アメリカン大学歴史学教授
マイレッド・マグワイア ノーベル平和賞受賞者
ケビン・マーティン 「ピース・アクション」事務局長
ガバン・マコーマック オーストラリア国立大学名誉教授
キョー・マクレア 作家、児童文学者
スティーブ・ラブソン ブラウン大学名誉教授・米陸軍退役軍人(沖縄・辺野古にて1967-68年駐留)
マーク・セルダン コーネル大学東アジアプログラム上級研究員
オリバー・ストーン 映画監督
デイビッド・バイン アメリカン大学人類学部准教授
ロイス・ウィルソン 世界教会協議会前総会議長
ローレンス・ウィットナー ニューヨーク州立大学アルバニー校歴史学名誉教授
アン・ライト 元米陸軍大佐、元米国外交官
(苗字のアルファベット順、2014年1月7日現在)


昨年の読書

2014-01-04 | 読書
諸外国から孤立し、第二次世界大戦に入る前のような雰囲気が漂い始めている。今年になって、日本がどのような方向へ動いていくのか、ただ怖ろしい。

昨年一年間に読んだ本は、合計61冊だった。一度読んだ本をまた気がつかないままに二度読むということもあった。年間100冊の本を読みたいと思ったのは、もう10年前になるが、未だに100冊読めたことはない。もっとも、雑誌のたぐいは勘定に入れていない。これ以外に、硬派週刊誌を1冊、月刊誌を3冊、季刊誌を1冊購読しているので、かなりの読書時間をつかっているのは、間違いないのだが、乱読に近い。それでも最近は、ある程度系統だった読み方も少し取り入れ始めている。昨年の読書で目立ったのは、詩集をかなり読んだことだった。詩人の友達ができたことが、理由としては大きい。

昨年読んだ本は以下のようなものだ。
1. 笠原一男「親鸞」
2. 政野淳子「水資源開発促進法 立法と公共事業」
3. ヴィクトール・セガレン「記憶無き人々」
4. ジェームズ・クック「太平洋探検(上)」
5. ジェームズ・クック「太平洋航海記」(下)
6. 堀内光一「アイヌモシリ奪回」
7. 若松丈太郎「福島核災棄民ー町がメルトダウンしてしまった-」
8. 岩見ヒサ「我が住み処 ここより外になし」
9. くにさだきみ「詩集 死の雲、水の国籍」
10. 和崎信哉「阿闍梨誕生」
11. 福島菊次郎写真集「証言と遺言」
12. 二階堂晃子詩集「悲しみの向こうに -故郷・双葉町を奪われて-」
13. 永瀬十悟句集「橋朧 -ふくしま記」
14. 佐々木高明「南からの日本文化(上)」
15. 佐々木高明「南からの日本文化(下)」
16. 上野都「詩集 地を巡るもの」
17. 上野都「詩集 地を巡るもの」
18. 五木寛之「人生の目的」
19. 宮元健次「仏像は語る 何のために作られたのか」
20. J.ボズロー著、鈴木圭子訳「ホーキングの宇宙」
21. 松田解子「おりん口伝」
22. 宮本常一・川添登(編)「日本の海洋民」
23. 金関丈夫「日本民族の起源」
24. 寺尾五郎「悪人親鸞 人間解放の思想と一向一揆」
25. 五味川純平「ノモンハン」
26. 片山一道「ポリネシア 海と空のはざまにて」
27. 梅原猛「塔」
28. 池内紀「ニッポンの山里」
29. 片山一道「ポリネシア 海と空のはざまで」
30. 鳩山由紀夫・孫崎享・植草一秀「『対米従属』という宿痾」
31. 村井康彦「出雲と大和ー古代国家の原像をたずねて」
32. 米澤鐵志「ぼくは満員電車で原爆を浴びた」
33. 谷川健一「埋もれた日本地図」
34. うおずみ千尋「詩集 白詰草序奏―金沢から故郷・福島へ」
35. 田島廣子「詩集 くらしと命」
36. 白崎昭一郎「東アジアの中の邪馬臺国」
37. 司由衣「詩集 魂の奏でる音色」
38. 上村英明他「アジアの先住民族」
39. 新妻昭夫「種の起源を求めて ウオーレスの「マレー諸島」探検」
40. 手塚治虫「ファウスト」「百物語」
41. 藤沢周平「三屋清左衛門残日録」
42. 吉本隆明「今に生きる親鸞」
43. 五木寛之「蓮如―われ深き淵より-」
44. 巣山靖司「ラテンアメリカ変革の歴史」
45. スティーブン・J.グールド著、渡辺政隆訳「ダ・ヴィンチの二枚貝」(上)(下)
46. 中沢新一「森のバロック」
47. 鶴見和子「南方熊楠」
48. アラン・ドレングソン著、井上有一監訳「ディープ・エコロジー 生き方から考える環境の思想」
49. 松下竜一「小さな手の哀しみ」
50. 梅原猛「梅原猛著作集 仏像・羅漢」
51. 水口憲哉「これからどうなる海と大地 海の放射能に立ち向かう」
52. 日高敏隆「動物たちはぼくの先生」
53. 宮坂宥勝訳注「密教経典 大日経、理趣経、大日経疏、理趣釈」
54. 吉本隆明「今に生きる親鸞」
55. 田和正孝「変わりゆくパプアニューギニア」
56. J.D.ロブ著青木悦子訳「幼子は悲しみの波間に」
57. 谷川健一「神は細部に宿り給う」
58. 伊東桂子「花いちもんめ」
59. 梅原猛「隠された十字架ー法隆寺論ー」
60. 松下竜一「5000匹のホタル」
61. 桜田勝徳「漁撈の伝統」