ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

再び道東へ 

2008-05-27 | 日記風
今年も早くも5月が終わろうとしている。早い!北海道から埼玉県に引っ越してもう一年が過ぎた。光陰矢のごとしだ。それでもこの一年に、仲良き人々と別れたり、暑い埼玉の夏に呻吟したり、新しい仕事に枝花が咲いたり、関東の山を歩き回ったり、一年の間にもいろいろな出来事があり、変遷があった。今年はこれからどんな一年になるのだろうか。

 気候が不順になりつつあるような気がする。今日はまるで真夏の暑さだった。座っているだけで汗が流れる。

 サンナシ小屋も主のいない日々が多いと、傷みも早くなるかもしれない。できればしばしば訪れておきたい。明日からまた北海道東部へ出かける。春の花はまだ咲いているだろう。そろそろサンナシ小屋の周囲のシコタンキンポウゲの黄色い絨毯が見られる頃だろう。また、この日記で皆さんにご紹介したいが、別にサンナシ小屋のホームページもあるので、ぜひそちらも見て欲しい。http://sannasi.at.webry.info/ それではまたしばらく日記はお休み。また会いましょう。

三浦半島の海で潜る

2008-05-26 | 日記風
二・三日海辺に出かけていた。ちょうど低気圧がと前線の影響で、風波があり、雨もかなり降ったので、一日は部屋にこもっていたが、一日は海に出て水に入って久しぶりの潜りを楽しんだ。


 旧来の仲間たちにも会えて、楽しい海行きだった。昔足繁く通った海だったが、今回は実に○○年ぶり。陸上はいろいろ変わっていたが海は濁りが増えた以外はあまり変わりないようにも思う。もっとも水の中で見る魚たちの姿がかなり少なくなっていたような気がする。景観は変わらなくても生き物たちは徐々に住処を無くし、水の汚れに殺されて、減っていっているようだ。

 天候はあまり良くなかったにもかかわらず、やはり海辺は紫外線が強い。一日で顔はまたまた黒くなった。いや、まだ赤いのだが、数日もすれば真っ黒になるだろう。北海道でも白くはならなかった顔はますますこれから黒くなってしまう。しかたないか。

憲法を政府に守らせるためには?

2008-05-23 | 政治
気温は高いが湿度が低くて、まだまだ夏の蒸し暑さは先のことだと安心していたのだが、今日はいきなり蒸し暑い。もうあの地獄のような暑い夏がやってきたのかと思うとぞっとする。

 蒸し暑さに不快感をますます増幅することが多い。道路特定財源を向こう10年も続けるという法律を参議院が反対を決めた中、両院協議会も開かずに衆議院が再可決で成立させてしまった。福田内閣になって早くも3度目の再議決だ。それでも2回目までの再議決に際しては形式だけだが両院協議会を開いた。ほとんど協議らしい協議もしなかったけれども、形は参議院の存在を尊重した形になっていた。

 51年ぶりという衆議院の再議決だったが、51年前まではどうだったか?衆議院と参議院の採決の結果が違うことは何度かあったが、そのたびに両院協議会が開かれ、何日も何週間も両院協議会で協議された。その間、与野党の一部が連携して法案を再修正するなどして結論を導いてきた。それが憲法が保障する二院制のあり方だったはずだ。

 ところが、昨今の自公政権は衆議院で3分の2以上の議席があるなら、参議院の意志など無視してもいいと憲法の精神をまったく踏みにじる行為を連発している。ここ10年くらい政府与党が憲法や法律を守ろうとする精神をみせなくなったと感じるのは私だけではないと思う。

 名古屋高裁が航空自衛隊のイラク派遣は憲法違反だという判断を示したときに、自衛隊の幹部は「関係ねえ」と開き直った。自衛隊は公務員である。憲法の精神を守ることが義務づけられている人々だ。その幹部がこの発言をする。そして福田首相でさえ、自らの判断が憲法違反といわれても、裁判には勝ったんでしょ?とこれまた他人事。

 コイズミ首相なんかは、「自衛隊が行くところが非戦闘地域」と、まるで子供の論理で国民を愚弄してきた。そして後期高齢者医療制度で「改革には痛みが伴う」としゃあしゃあとしたもの。つまり国家のために年寄りは早く死ねといわんばかり。憲法よりも法律よりも倫理よりも、お金が大事、アメリカが大事。共同通信の世論調査によると、フクダ政権の次の首相にもっとも期待されているのがコイズミだという。まだ懲りていないのか、日本人は。

 暑さのせいで、話が飛んでしまった。平和利用に限ると決めた宇宙開発を戦争のために使う「宇宙基本法」が成立してしまったことを批判しようと書き出したのだが、そこまで話がたどり着かなかった。また、日本は一歩戦争の道を進み出した。憲法を今こそ政府にまもらせる言論が必要だ。今のマスコミはマスゴミでしかない。

アメリカに心身を捧げたコイズミ

2008-05-22 | 政治
 60歳からの保険、90歳まで入れる保険、誰でも無審査で入れる保険、などという老人を対象にした保険のCMが目につくようになった。これらの保険がCMで叫ばれている保証が厳しい条件付きで、滅多に保険料が支払われないという問題があることはこの際は論じないが、国民の多くが関心を持ってこれらのCMを見ているようである。そのほとんどがアメリカ資本の保険であることにお気づきだろうか。

 こんな老人を対象にした保険がいま盛んに宣伝されているのは、もちろん今年始まった後期高齢者医療制度という名の「老人保険制度」をにらんでいるからだ。75歳になったら早く死ねと言わんばかりのこの制度は、コイズミ内閣がアメリカからの要求に従って実行した「保険」で、これまでの勤労世代の健康保険と税金でまかなっていた老人の医療費を、原則これらの健康保険と切り離して、老人だけの別保険制度を作ったものだ。

 年を取った人は社会が支えるというこれまでの約束をかなぐり捨てて、「姥捨て山制度」とも言われるこの制度を作ったのは、もちろん政府の赤字財政を「防衛費を減額しないようにしながら」全体として縮小しようとする目的がある。しかし、アメリカが要求したのは日本政府の財政赤字改善よりも、日本社会の保険制度にアメリカ資本が自由に進出できるようにすることだった。そのためにコイズミ内閣は規制緩和という名で外国資本の跳梁を許す政策をどんどん取り入れていった。

 そして今、アメリカの保険会社が大手を振って日本人からお金を搾り取ろうとしている。それに手を貸しているのは、日本政府の後期高齢者医療保険制度である。姥捨て山政策で老人は不安いっぱいである。いま元気な人も、老人であればいつ何時病気になるかもしれない。しかし、日本政府は安心を与えてくれない。むしろ早く死ねと言わんばかりの政策がますます進むように見える。そうした老人はアメリカ資本の保険会社が囁く甘い言葉についつい騙されてしまう。まるで振り込め詐欺のように、老人に甘い言葉を囁くアメリカ資本に騙されないようにしないといけない。しかし、コイズミの意図を知ろうともせずにころりと騙されたおばちゃんたちがこれら保険会社の甘い誘いに騙されないとはとても思えない。コイズミが騙して取った衆議院の議席がいまだに国民を痛めつけ続けている。小泉を支持したおばちゃんたちは、姥捨て山に行くまで反省することはないのだろうか?

日本で最後の花見をした

2008-05-21 | 日記風

日本で一番遅いという北海道厚岸町の国泰寺の桜の花見をしてきた。エゾヤマザクラなので、葉も少し出ているのだが、花びらの色がソメイヨシノのような淡色ではないので、桃色が強い。ちょうど地元では桜祭りが始まった日だったが、桜はほぼ9分咲き。ちょうどいい花見時だった。天候は薄曇りでいわゆる花曇りか。青い空だったら花も彩りよく冴えていただろうが、花曇りもまた風情はある。

 例年よりも開花は早いと予想されていたのだが、5月に入って寒さがつのり、中旬には雪まで降って、開花は結局平年並みになったようだ。根室の開花も次の日に発表になった。根室はチシマザクラ。幹は叢生し、大木にならないので、桜の雰囲気はずいぶん違う。国泰寺の有名な桜は、200年以上の老木だが、わずかに残った枝の先の桜の花は見事だった。江戸時代の終わりにここに国泰寺を開く時に仙台から移植したという。それ以来の老木とか。

 先々週の東京が寒かったせいか、先週の道東の気候はそれほど寒く感じなかった。花いっぱいの時期を迎えて、北海道も良い時期だ。桜の花が混じる広葉樹林の中では、桜の咲く時期に咲くサクラソウがいっぱいに花をつけている。エゾオオサクラソウだ。今が花の最盛期。

 昨日、台風と低気圧の余波で暴風雨の中を釧路空港から羽田に飛んだ。しかし、飛行機はほとんど揺れず、快適なフライトだった。本来はのんびり過ごす道東の旅なのだが、今回はイベントが三つもあって忙しい思いをした。サンナシ小屋でゆっくり過ごすこともできず、心残りの旅だった。でも、来週またまた道東へ出かける。今度はサンナシ小屋で癒されることができるだろうか?

北海道の春は山菜の春

2008-05-17 | 日記風
 道東は今、桜の花盛り。ソメイヨシノよりももっと色の濃い強いピンクのエゾヤマザクラが満開だ。ただ、エゾヤマザクラは花よりも葉が先に出るので、桜の花一色ではないのがちょっと印象を薄めてしまう。それでも濃いピンクの桜の花はいまが盛りだ。ちょうど良い時期に訪れることが出来た。

 昨日は、ちょっとした近くの空き地に、みごとな土筆の群れを見つけた。こちらではいまが土筆の最盛期でもあるようだ。しかし、広場にびっしりと生えた土筆は見事としか言い様が無い。おおいに食欲をそそったので、昨夜は土筆の炒め物をした。ここの土筆は長さが30cmくらいもあり、フライパンに入りきらない。太さもあり、片手に一握り採って帰っただけだったが,十分おなかいっぱいになるほどだった。今年はなんども土筆の料理を楽しむことが出来た。今日はこごみのおしたしを食べ、蕗の煮物も食べた。北海道の春は山菜がおいしい。

桜咲く道東へ

2008-05-14 | 日記風
今年は北海道東部で日本で最後の桜が咲く厚岸でも、早かった昨年よりも5日も早いエゾヤマザクラの開花があったそうだ。17日から桜祭りが始まるが、それまで桜が持っているかどうか心配だったが、このところの寒さ続きで、開花したまま満開にならずに待っているのではないかと期待している。

 明日から、この桜咲く道東へ出かける。中国の地震は内陸部では史上最大の規模とも言われている。昨今、ハリケーンやサイクロン、竜巻、地震と自然災害が各地で多い。日本でも地震が起こる可能性はいつも高い。とくに道東は先日も根室で震度5だったように、いつ地震が起きても不思議ではないところだ。

 地震ではなく、咲き誇る桜の花とオオサクラソウ、オオバナノエンレイソウ、ハクサンチドリなどの花が迎えてくれることを期待して、サンナシ小屋とその周辺を訪れたい。北海道も花ざかりだろうか。でも明日の釧路の予報は雨。
 

帽子を脱がないタレントたち

2008-05-12 | ちょっと一言
最近、テレビを見る機会が多くなった。15年以上もテレビを見ない生活をしていたので、いろいろ珍しいものを見る機会が多い。楽しいこともあるけれど、不愉快なことも多い。民放のバカ番組には本当に身の毛がよだつ。NHKの偏向・追従ニュースにはもっと腹が立つ。もともとドラマは見ないのだが、来年4月からのNHK朝の連続ドラマは小江戸川越を舞台の物語らしいので、それはちょっと見てみたいなとも思っている。

 それにしても、なんとなく不愉快な気分になるのが番組の中でコメントをするタレントが、部屋の中でも帽子をかぶったままで平気でテレビカメラに向かって話をしていることだ。部屋の中で帽子をかぶっていても許されるのは、女性がファッションとしてかぶっている帽子だけで、男が帽子を脱がないのは相手に対して失礼千万だと思う。そういう考え方がもう無くなっているのだろうか。男も帽子をファッションとしていれば部屋の中でも相手と話をしているときにも帽子を脱がなくてもいいことになったのだろうか?

 私はまだまだ古い人間なのかもしれないが、私に話しかけるのに(テレビカメラに向かって話すことは、テレビを見ている人に向かって話すことだ)帽子をかぶったままというのは不愉快になる。女性はその点、男性よりは大目に見られているが、先日見たテレビ番組では、あるタレントが帽子をかぶったまま食事をしていた。女性といえども食事中に帽子をかぶったままというのは、無礼という他はない。

 しかし、どうもこれはテレビタレントだけのことではないようだ。レストランでも帽子をかぶったまま食事をしている男どもを見かけることが多くなった。若者に多いのだが、決して若者専門でもなさそうだ。いい年をしたおじさんが帽子をかぶったまま食事しているのを見る。まぶかに野球帽や正ちゃん帽をかぶり、しっかり大きなマスクをして、建物の中でも顔を見せない男があちこちにいる。女もしかり。

 これでは今の子供たちの時代になるとそれが当たり前になっているかもしれない。「赤信号みんなで渡れば怖くない」と言ったタレントがいたが、ことの正邪よりも他人と同じかどうかだけを判断基準としている人が増えてきたような気がする。帽子をかぶったまま相手と話をするのは、敵意を見せない、相手に安心感を与える、というエチケット以上のものだし、食事のときに帽子を脱ぐのは、ご飯を作ってくれた人や食事を用意してくれた人、食材を買うお金を稼いでくれた人、そして信じる人にとっては神に感謝を捧げるためである。

 なんでも他人のことばかりを気にするよりも、物事の正邪をこそ判断して自分の行動基準を定めるようにならないといけない。そうでない人が増えたことが、おかしな雰囲気の社会を容認する人々の群れをさらに作り出している。 

三浦半島の海と人混み

2008-05-11 | 日記風

昨週末は三浦半島の海を見て歩いた。連休中に貝よりも多い人混みでごったがえしていた潮干狩りの名所、横浜金沢海岸も見てみた。この近くに昔住んでいたことがあるので、懐かしいところだった。しかし、この金沢海岸は昔住んでいた頃に海を埋め立てて、埋め立ての外に人工的に砂を入れて創った人工海岸である。

 できたばかりの頃にここへ子供を連れて遊びに来たことがあったが、当時はアサリの子供がたくさんついて小さなアサリがいっぱいいたことを思い出した。しかし、アサリ以外のいろんな海の生き物はほとんどいない「さすが人工海岸」という感じだった。いまはさすがにあれから年月が経ったので、いろんな海の生き物も姿が見える。連休が終わっていたが、それでも干潮時には小学生の潮干狩り遠足もあって、北海道の海を見慣れてきた私には人人人の波だった。連休中はここの駐車場に車を入れるのに4時間待ちとか言っていたが、今回はすっと入れた。しかし、どこも駐車場は有料だ。公共の駐車場でも同じ。これも北海道から来た人間はびっくりだ。

 連休中に貝よりも多い人のせいでアサリはほとんどとれない。いても小さな小さなものばかり。とても味噌汁に入れることもできない。これは人工干潟のせいではなく、人が多すぎるせいなのだけど。

 海辺でおにぎりを食べていたら、背後から突然黒い影が顔をかすめて飛び去った。あっとびっくり。気がつくと手に持っていたおにぎりが無くなっている。どうやらトンビにおにぎりをかすめ取られたらしい。見ているとたくさんのトンビが上空低く飛び交っている。近くのベンチでもトンビにおにぎりをさらわれて、きゃーきゃー騒いでいるおばさんたちがいる。トンビもここにはおいしい餌をもって来てくれる人がいることをよく知っているらしい。それもこれも人が多いからだろう。野生動物が人間に近寄ってくるのは、数多くの人間が餌をもっていることを教えたからに違いない。本来の野生動物はけっして人間に近寄ってきたりはしないものだ。都会の周辺では自然の風景さえもが自然でなくなっている。

 人の波に酔って、海を後にした。久しぶりに帰りに鎌倉に立ち寄り、鶴岡八幡宮で昔の面影を偲び、小町通りを散策をした。ここも想像以上の混みようで、人がいない古本屋さんに駆け込み、そこで探していた図鑑を見つけて買い物をした。どこも人が多すぎる。

県境を棒ノ嶺から川苔山へ

2008-05-07 | 花と自然
東京都と埼玉県の県境を歩こうと思って、棒ノ嶺から川苔山までの尾根を選んだ。天候もいいし、季節はこのような低山歩きには最高の季節だ。花もいっぱい咲いているだろう。5時半に家を出たら、7時半にはもう登山口に着いた。渋滞がないということはうれしい。

 棒ノ嶺への登山口の百軒茶屋は、連休の翌日だし、朝も早いので閉まっている。昔は山奥の一軒屋だったはずの茶屋が(なぜ一軒家なのに百軒茶屋なのかは謎だった)、今はいっぱい民家が周りに建て込んで、百軒とは言わないが十軒ばかりが建て込んでいた。茶屋の前にさっそく出迎えてくれたのはシャガの花。渓谷沿いにいま盛りと咲いている。渓谷沿いに作られたわさび田を見ながら、登り始める。ウツギ(ウノハナ)の白い花が見事だ。

棒ノ嶺は何度も歩いているし、途中は杉と檜の人工林ばかりだから、一気に登った。1時間10分で頂上(969m)。久しぶりの山歩きで少しからだが重い。棒ノ嶺頂上で暫時休憩を取って、川苔山方面に尾根を歩き出す。尾根筋は、南の奥多摩側が人工林、北の奥武蔵側が落葉広葉樹になっているところが多い。途中の長尾丸山は人工林に包まれた陰気な山頂だ。そこをさらに西に進むと、ようやく人工林が無くなって落葉広葉樹林帯が続く。広葉樹はいま新緑の時期だ。


 身体の中まで緑に染まりそうな新緑(写真)。もう素晴らしいの一言に尽きる。葉っぱ、葉っぱ、葉っぱ。1000mを超える頃にはブナの芽生えも加わってきた。かなり疲れてきたが日向沢ノ峰(1345m)への最後の登りを息を切らせながら、ゆっくりゆっくりと歩を進ませる。最後の急登は、まさに胸突き八丁といったところ。登り切ったところの草原で少し早い昼食をすませ、ちょっとだけと思って大の字になる。暑い日射しを避けて寝ころんだので涼しい風が心地よい。すうっと眠りに入った。

 枕元を人が歩く音で目を覚ました。今日山に入って初めて会った人だ。10分ほども眠ったようだ。起きて川苔山を目指そうとするが、どうも身体がだるい。大休止したせいでさあ行くぞという気持ちも起きてこない。これは失敗だった。いつも山登りの途中で大休止はしない。ゆっくり休んでしまうとかえって身体がだるくなり、登る意志が希薄になってしまうからだ。今日はそうなってしまった。川苔山は何回か登っているからいいか、と自分を納得させてそこから下りの道を選んだ。帰りは獅子口小屋跡を経由して百軒茶屋へ降りるコースだ。

 このコースはほとんど人が歩かないコースであり、ずいぶん昔から気になっていたコースだが、交通が不便と言うこともありこれまで歩いたことはなかった。しかし、今日歩いてみて、こんなに素晴らしいコースとは思わなかった。もっと早く来てみれば良かったと思った。もっともこの季節に歩いたから最高だったのかもしれない。なにしろ花がいっぱい咲いている。渓流沿いのコースだから景色は素晴らしい。途中、ニリンソウの花の絨毯の中を歩いていくようだった。その他にも、キジムシロ、ヤシオツツジ、ムラサキケマン、ミヤマキケマン、ミヤマミミナグサ、ハシリドコロ、ミヤママンネングサ、ネコノメソウ、ツボスミレ、エイザンスミレ、サクラスミレ、タチツボスミレ、アカバナ、ハルリンドウ、ラショウモンカズラ、ヤマタツナミソウ、クワガタソウなど山の花がいっぱいだ。サンナシ小屋の周辺に多いバイケイソウの群落も発見した。懐かしい。この沢筋にトリカブトが多いのも確認した。


 近くに林道も来ているので、車で近くまで来ることができるが、やはりちょっと不便なところであるせいか、ほとんど車は走っていない。出会ったのは一台だけだった。渓流の景色を楽しむには素晴らしいところだ。また来たい。今日は7時間歩いた。しばらくぶりだったのでちょっと疲れ気味。川苔山をスキップして正解だったかもしれない。今度は途中で大休止をしないで、川苔山にも登ろう。