ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

サンナシ小屋を蘇らせる

2012-08-31 | 日記風
京都の暑さは格別なので、今年も釧路へやってきた。釧路ではお盆前まで今年は夏がこないのではないかと話していたという。でもお盆の頃から気温が上がり初め、ようやく夏らしくなったという。釧路へきたのは、サンナシ小屋が危機的な状況になりつつあったからである。サンナシ小屋も建ててはや9年が過ぎた。小屋の土台は、トドマツの丸太を9本立てて、それに小屋を乗せているだけだ。そのために、土に直接土台の丸太が乗っており、そこから腐食が始まった。4月にサンナシ小屋へ行ったとき、一本の土台が腐朽菌が入ったらしく腐食しており、その上の小屋の柱が土台を押しつぶしつつあった。それが、今月見たら、完全につぶれており、さらにとなりの土台も小屋の重さに耐えきれずにつぶれかけていた。

 サンナシ小屋に入ってみると、床が傾いている。ボールをおくとごろごろと転がってしまう。このままでは小屋全体がつぶれてしまいそうなので、急遽修理をしようと思い立ったわけだ。小屋までの道は、夏草が生い茂って、歩くには草を分け、しずくにぬれながら30分も歩かねばならない。そこを丸太の代わりに決めたコンクリートの土台を運ばねばならないから、とても歩いていくわけにはいかない。土台1個だけでも30kgもあるからだ。土台を2個とその下に敷くコンクリートの平板を4枚、四駆の軽自動車に積み込んで、この道を決死の覚悟で行った。途中のぬかるみに車輪を取られないようにしながら、それでもなんとか小屋まで行けた。さすが四駆は違う。

 手伝いの人を頼んで、なんとか小屋の丸太の土台二つをコンクリート製に取り替えて、なんとか小屋も水平に戻った。ほんとにうれしい。またしばらくは、サンナシ小屋の美しい景色を眺めながら、お茶を飲んだり、本を読んだり、のんびりした時間を過ごすことができる。でも、残りの7本の丸太もいずれ腐ってくる。また、こんな作業をしなければならない。でも、夏でなければ、もう少し楽にできるだろう。むしろ雪が少ない年の冬の方が、車は入りやすいだろう。やり方は確認できたから、次回はもう大丈夫だ。もっとも、重たい土台を持ち運んだので、それから腰が痛い。

 釧路の気温は、暑い日と涼しい日が交代にやってくる。8月になって25℃を超えた日が二日。28℃と今日の27℃。一昨日は最高気温が21℃だった。夜は寒さで毛布を引き寄せる。暑さの京都から見れば、天国だ。しばらく北海道に居続けることになる。

野田政権を倒すには?

2012-08-13 | 政治
梅雨はとっくに明けたというのに、梅雨明けのような豪雨が毎日のように続いている。暑いときには、涼しさをもたらしてくれるので歓迎なのだが、豪雨が洪水や災害をもたらしていることもあり、喜んでばかりはいられない。お隣のフィリピンでは、マニラ郊外が水浸しで多くの死者もでている。日本では、昔は効いたこともない竜巻があちこちで発生して、大きな被害をもたらしている。どれもこれも人間のもたらした影響が気候をおかしくしているのだと思う。

 野田政権が自民党と公明党と野合して、消費税の増税法案を成立させてしまった。まさに自民党野田派の復活である。野田首相になって民主党は、自民党への道を転がり落ちるようになった。集団的自衛権を認めようとすることや、秘密保全法をつくろうとすること、総背番号制のマイナンバー制法案、尖閣列島の国有化、原発の再稼働政策、原子力規制委員会の推進派人事、消費増税、まるで自民党右派の復活だ。自民党は政権から滑り落ちたら、右翼的な政党の本質を隠さなくなった。そして、民主党は理念をかなぐり捨てて、自民党政権でもできなかった右翼的政策を実行しようとしている。

 消費税は、日本の財政健全化のために少々の増税はしかたないと、ものわかりのよいことを言っている人たちもいるようだが、小泉政権が行った法人税と所得税の減税を元の税率に戻すだけで、消費税を10%上げるに等しい税収が確保されるということを、しっているのだろうか。小泉政権の所得税・法人税減税で、年収5億円以上の大金持ちが5倍にも増えた。彼らからもっと税金を取るべきではないか。そんなに金をもって、いったいどうするんだろう。一方で、食べるものが買えないで、電気も水道も切られた家で、餓死していく人たちが続いている。消費税はこんな人たちからも税金をとる制度なのだ。

 財政健全化をいうなら、法人税や所得税をもっと上げるべきだ。金持ちから税金をとれ。どうして貧乏人から取るのか。経団連のたぬきじじいのいうことは素直に聞いて、国民の声は音としか聞こえない。こんな首相がいるかぎり、貧乏人は増えるばかりで、自殺者は減らない。野田首相は、疫病神でしかない。即刻、辞めて欲しい。

 過日、金曜日夜の首相官邸前抗議集会に行った。15万人が参加したと言われているが、おとなしいデモだった。60年、70年の安保闘争以来、デモに出たことのない人が圧倒的だと言うから、おとなしくないと人が集まらないらしい。たしかに、デモにいくのは初めてという若い人がいっぱいで、このような人たちを動員できたのは、野田首相の原発再稼働容認に、心から抗議の声を上げたいと思う人が多かったのだろう。そのような人をデモに参加させたと言う意味では、たしかにこの抗議集会の意義は大きい。反原発連合の人たちの努力を多としたい。

 しかし、それでもなお、このような羊のようにおとなしい集団が、いったい何ができるのだろうかという気持ちも強く感じた。ここは通ってはいけません、講義に行く人はこの列に並んでください、歩道から一歩も外へ出てはいけません。警察官の誘導に唯々諾々と従っている大勢のデモ参加者をみていると、10万人が20万、30万になっても、これでは野田首相の姿勢を変えることはできないのではないかと思ってしまう。非暴力は、もちろん運動の正当性を確保するためにも、有効な手段である。しかし、不服従を忘れたら、大勢の抗議集会も単なるお祭り騒ぎで終わってしまいそうだ。運動が跳ね上がったら、人々は抗議集会に集まらなくなるという意見もその通りだと思う。でも、でも、でも。

 毎週金曜日の官邸前集会も、やがて一時の勢いを失い、人々は徐々に去って行き、日常に埋没していくかも知れない。そうさせないで、有効に原発廃炉へ運動を盛り上げていけるかどうか、運動の質も変わっていかざるを得ないだろう。どう変われるか、楽しみにしよう。

涼を求めて沢を歩く

2012-08-01 | 花と自然
連日36~37℃という暑さが続く。ようやく7月が終わったが、たしか今年の7月はじめはまだまだ涼しかった。30℃を超える暑さが始まったのは、わずか3週間前だった。これからこの暑さがこれまでの2倍以上続く。エアコンを拒否している私も、さすがに頭がもうろうとしてくる。せめて夏には高い山に登ろうと思って計画していたが、諸般の事情で行けなくなった。せめてどこかに登らないと体がどんどん衰えていきそうで、怖い。毎日滝のような汗をかきながら、しかし体重は減らないのは、運動不足があるのだろうと思う。

そこで、沢歩きをしようと思い立った。沢登りというほどの経験も無いし技能ももっていないが、登山道を歩く代わりに水の中を歩けば、低い山でも暑さにばてて熱中症になることもないだろう。頂上を目指そうと思えば、登山道をひたすら登るのが効率的だが、頂上に登るのを目的とせず、涼を求めて川を歩くだけであれば、どこの川でも行けそうだ。いいことを思いついた。

さっそく、琵琶湖の南にある湖南アルプスの麓の川へ行ってみた。ここは、湖南アルプスに登りに行ったとき、なかなか良い谷川があるなあと思ったことを思い出した。水は澄んで適度に流れており、ところどころに腰掛けるに良い石があったり、座って足を水につけてお弁当を食べるのにも良いところがある。30分ほど歩いただけだったが、沢が狭くなり、山が低いだけあって、すぐに水が少ない沢になってしまう。そして、観光名所にもなっている10mくらいの大滝に出て、今日の沢歩きは終わった。帰る途中で水際のヤマモモの木を見つけ、たくさんのヤマモモの実を集めた。ところが、そのヤマモモの幹に数本のクマの爪痕が残されているのを見て、慌てた。どうやらヤマモモの実を採るために、木の幹に爪を立てて木を揺すったように見える。ということは、ごく最近のことではないか。ヤマモモの実を集めてただちに帰りに着いた。

同じ川を下ったが、高低差があまりない川だったので、途中には小さな滝もほとんどない。涼しくて良いが、あまりの初心者向きにちょっとつまんない沢だった。沢登りをする人はきっとこんな沢には来ないに違いない。もっとも大滝の壁面にはハーケンとボルトが残置されていたから、この滝には練習にでも来ているのだろうか。登山道を歩いている人を一人見かけただけで、沢に人はいなかった。水遊びに来る人もいないようだ。

そして、一週間後、今度はすぐ近くの地蔵谷川を沢歩きする。1mから2mくらいの簡単に超えられる滝がいくつか並んで小規模ながらシャワークライミング的なところもあり、なかなか楽しい沢だったが、上部にも砂防ダムがあり、その上は行ってみなかった。そこまで、ゆっくり歩いて1時間。ちょうど良い時間だ。この沢はずっと遡行すると比叡山に登るのだろうと思う。何も道具が無いと、1mの滝も垂直だと越えられない。暑いときの低山の代わりにはいいかもしれない。登り口までは、バスで10分くらいだ。8時半に家を出て、12時半には家に帰り着いた。