肩の凝らないスローライフ

ようこそtenchanワールドへ。「一日一笑」をモットーに・・・日常生活の小さなことを笑いに変えるtenchanの雑記帳

次男の方向音痴伝説④

2010-05-07 12:57:33 | 子供の話題
先日は「バトン」ブログで
お三方の御名前を題名に書かせていただきました。

指名された皆様、びっくりさせてごめんなさいね。
さらり、とかわして下さり、ホッとしました。

GWも終わり、いつもの日常が戻ってきました。
前の記事は空港から携帯でUPしましたが、
行き先はどこか、お分かりだったでしょうか?
けんちゃんさん、正解です。ベトナムです。

写真を載せて越南旅行記と洒落込みたいところですが、
諸事情により、ちょっと難しいので、
いつものように文章で綴っていきたいと思います。

ですが、皆様、
休み前から続くあのシリーズをお忘れになってはいけません。

それでは、次男の方向音痴伝説、完結編をどうぞ!



長男の話によると、
次男は時々、PSPなどのゲームでも「迷子になる。」らしい。

モンハン(モンスターハンター)などのロールプレイングゲームで
赤外線通信を使って同じ画面で遊んでいると、
自分の居場所が分からなくなるのだという。

「お兄ちゃん、俺、今どこにおる?」
「お前、アホか!そこまっすぐ行って右に曲がってA町の宿屋に来い。」
「それ、どこ?」

そんな会話が繰り返される。

現実世界の中だけじゃなく、
バーチャルの中でも地図が読めずに迷うのだ。



さて、帰国後、近くの友達の家には遊びに行く事はあったが
塾の送り迎えは車だったし、
それ以外で校区外に行く事は滅多になかった。

中学2年のある日、
次男の所属する部活が地元青年団の手伝いをすることになった。
秋祭りの餅つきの手伝いだ。

学校まで自転車で行って、祭りが終わった後に
ファーストフード店でお昼を食べて帰るという。

学校、ファーストフード店、家
ポイントを三角に行って戻ってくるだけだから大丈夫。
そう言うので、お金を持たせ送り出した。

夕方5時。
ちょっと暗くなりかけてきた
でも、次男はまだ戻らない。
学校行事は昼過ぎには終わっているはず。
なのに帰宅してないのはおかしい。

取りあえず今、何処にいるのか確認しなきゃ。

私はママ友の携帯に電話して、
みんなが何処に行ったか知ってるかどうかきいた。

すると彼らは、校区外のゲーセンに行ったらしいという。


私はそれを聞いて確信した。

あの子、みんなについていって、

道が分からなくて帰れなくなってるんだ。


義母と二人で車に乗ってそのゲーセンまで探しに行った。


外はもう真っ暗。

お願い、動かないでそこにいて。

そう祈りながらアクセルを踏む。

ゲーセンの狭い駐車場に車を止め、
グワングワンという大音響の店内に足を踏み入れ、
次男を捜す。

中学生とおぼしき子達がゲーム機に群がっている。
後ろでポツンと立って見ている次男を発見した。

君!」

近くまで行って声を掛けた。

私の姿を見ると
次男は
「ああ、お母さん。」
と、安堵したような声を上げた。

「よかった~。やっぱりここにいた。
話はあとで。さ、早く帰るよ。」

それから次男の友達にも声を掛けた。
「君たちも、もう遅いし、早く帰りなさいよ。」

「はーい。」
ばつの悪そうな顔をしていたが、
6時過ぎてゲーセンにいるところを大人に見られたのは
さすがにマズイと思ったのだろう、
みんな素直に帰り支度を始めた。


自転車を車の後ろに積んで、ゲーセンを後にした。


「ごめんなさい。」

こちらが何も言わないうちに謝る次男。


よかったね~無事で。
あちこち動かずに、ここにいてくれたから探せてよかった。

で、一体どうしてここに来ることになったのかな?


次男はいきさつを話し始めた。

餅つきが終わった後、友達の一人が
「バッティングセンター行こうぜ。」
と、言い始めた。

えー・・・・バッティングセンターかぁ・・・・・
と、一瞬思ったが、
まだ時間も早いし、ここから近いみたいだし、行ってみるか。

そうして次男は友達の後についていった。

お金を入れるとボールが飛んでくる。
構えて振ってはみるものの、かすりもしない。

当たり前だ。
野球で遊んだことなんて数えるほどしかなかったのだから。

あっというまに自分の番が終わり、
友達が興じるのを後ろで見ているだけ。

みんな一通り打ち終えると、
誰かがこう言った。
「次、ゲーセン行こうぜ。」

えーっ!つ、次って、まだ行くのかよ~!
俺はもう帰るわ。

と、外へ出た次男。

そこで彼は大変なことに気がつく。

帰り道が分からない!

普通の人だったら、来た道を戻ればいいと思うだろう。
ところが、方向感覚が乏しい次男の場合は、それが出来ないのだ。

どうしよう~どうしよう~。
帰る道が分かんないなんて、みんなに言えないよ・・・・・。

そこで彼は決断した。
こうなったらみんなについていくしかない。

バッティングセンターの場所がわからないまま、
次男はゲーセンに向かった。

ゲーセンでも、遊んだのは最初の方だけ。
お金も乏しくなってきたので、友達の後ろで画面を見るしかできない。

夕暮れが迫ってきた。
あ~あ・・・・。
お母さん心配してるだろうな。

意を決して外に出てみる。
自転車にまたがって走り出したが、
道がもうサッパリ分からない。

いかん、ここから離れたらもっとヤバイ。
取りあえずゲーセンに戻らなきゃ。
(結果的には、この時点での判断が幸いしたのだが・・・・・)

店の中に戻った次男は、恥を忍んで友達に聞いた。

「あのさ、どうやって戻るの?」

だが、友達は次男の非常事態に全く気がつかない。

「来た道帰ればいいじゃん。」

それが出来たら苦労はしないのだ。

時刻は6時を回った。

友達が帰ると言い出すまで、
俺はここで待つしかないんだ・・・・・
絶望感に打ちひしがれ、情けなくて、ほとんど泣きそうだった。

そこへ母が現れたのだった。

「ああ、お母さん。」
心底ホッとした言葉だった。



何事もなくて本当によかった。
本人も相当反省しているようだったし、
叱るのは止めた。


ただ、これからが大変だ。



次男は地理的感覚を身につけるのが
人よりちょっと遅いのだと思う。

生まれてから、大きくなるまで、
人はいろんな成長過程を通ってくる。

寝返りをうって、ハイハイして、立ち上がって、歩いて、
考えてみれば、その過程には個人差があって、
その子なりの成長の仕方がある。


次男には、根気よく、諦めず、一つ一つ教えていくしかない。
そう思っている。


あれから2年。
次男は高校生になった。
普通なら格好良くチャリ通をしている年頃だが、
バス通学にさせている。

えっ?
高校になってからの伝説はないの、って?


それはまあ、
笑って語れるようになってからということで、
どうぞご勘弁を!(汗)








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8 コメント

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文明の利器もあるし... (Chun)
2010-05-07 18:26:47
中学生ともなると、友達に「おれ、道覚えてないよ」とも言えないか...
でも確実に判断力はアップしてますね(^^)b
雪山の遭難でも、動かないと判断できることが大事っていうし(関係ないか)。

今は携帯にナビもついている時代なので、多少方向音痴でも大丈夫。

でも、今から次男君の大学受験が心配なChunでした(--;
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頼りになる (Mrs.B)
2010-05-07 19:00:23
お母さんで次男君本当によかったですね。
友達と遊んでいて帰りが遅い、じゃなく、
帰りたくても帰れないんだと気付いてやれるのが大事だなって。

次男君に携帯は持たせています?
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Unknown (桜子)
2010-05-09 18:10:20
旅行楽しかった?
ベトナムって興味あるんだけどな---。

でもGWの海外旅行って2度行ったけど
混んでてすごいことになってたから・・それ以来
行ってないの。最近海外ご無沙汰だわ^^;

なんかね~近場の温泉が恋しくて。
年のせいかしら?(* ̄m ̄)プッ

次男くん・・ほんとにすごいのね。
そりゃ叱ったりできないよね。
ケータイでGPS追跡できるようにしなきゃ
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吹き出しながら・・・ (yattaro-)
2010-05-11 09:53:21
バトンの件では、せっかくのご氏名を申し訳ないことです。
不慣れなもんで、すんません。

さて次男坊君!
色々心配かけながらも可愛くて愛おしくて仕方のないお母さんの気持ち、手に取るようです。
持って行き場のない不安の中に、いつも笑顔の母親がついていてくれる……。
次男君を心底安心させている母親ですよ。

まだこの続きは期待できそうなのですね、時効を迎えたら、また楽しませて下さい。
失礼ながら、吹き出し・吹き出し、彼の色んな思いを想像しています。
がんばれ~!! 次男坊!!!
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Chun様 (tenchan)
2010-05-11 14:46:59
そうなんです、ゲーセンにいてくれて
本当によかった。
へたに動いて分かんなくなっていたらと思うとぞっとします。

Chunさん、するどい!
目下の心配事は次男の受験のこと。
長男は面倒見悪いからなぁ~。
世話してくれないと思うし、
今から教えておかないと!
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Mrs.B様 (tenchan)
2010-05-11 14:49:12
携帯すぐに買いました。
だって心配だもん。

ゲーセンで動かないでいてくれたのが助かりました。
今でもよくこの時のことを長男がからかうんです。
ちょっと可哀想だけどしかたがないかぁ~、本当のことだもんね。
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桜子様 (tenchan)
2010-05-11 14:51:28
GWに海外なんて初めてだったのよ。
ほんと、すごい人だった。

ベトナム、面白かったからまた行きたいけど、
子ども達は「もう、いい。」
って、行きたくないみたい。

今度は一人で行こうかしら。
どうせならリゾート地でゆっくりすごしたいな。

次男、すごいでしょ。
高校でちょっと鍛えておかないと!
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yattaro-様 (tenchan)
2010-05-11 14:54:10
こちらこそ、ご迷惑をおかけしました。

次男にはゆっくり教えていかないといけませんね。

あはは、yattaro-さんにはお見通し。
次男伝説は高校入学後にもあるのですが、
ちょっとリアルタイム過ぎて書けません。
数年後、ほとぼりが冷めたら記事にしてみましょうか。
でも、それなりに判断力は確実についていますからご安心を!
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