肩の凝らないスローライフ

ようこそtenchanワールドへ。「一日一笑」をモットーに・・・日常生活の小さなことを笑いに変えるtenchanの雑記帳

その日が来るまで待っていて

2013-12-10 15:47:23 | 気に入って買ったのに使っていないもの
旅行先でその土地特有のものを買うことを
楽しみの一つに挙げていらっしゃる方もいるだろう。

土産物屋の店先に並んでいるマグカップやお皿など手に取ると、
ああ、こんなの買って家に持ち帰ったら
この旅の思い出がいつまでも蘇る・・・・・。
そうよ、マグやお皿の一つぐらい買っても罪はないわ、
と強気になるのだ。


旅先では強気になる。

ええ、これはもう真理なのです。



さて、駐在時代に家族旅行でスペインに行った時のことだ。

日程の半分はグラナダの観光をし、
残りはゴルフ場隣接のコテージに泊まり、
子供を預けてゴルフを楽しむという
今の生活から考えると、大変ゴージャスな旅だった。

敢えて不平を言うと、
コテージは辺鄙な場所にあり、
おまけに車もないので、
ちょっとそこまで、と出かけることもできなかった。
よって毎回の食事も
施設内のレストランで食べることになっていた。
朝はビュッフェスタイル、
昼はパスタなどの一品料理、
夜は日系の和食かヨーロピアンスタイルレストラン
という組み合わせだったが、
二日もすると飽きてきてしまい、
あーカップ麺でもいいからズルズルっと食べたい。
と誰もが思い始めていた。

そこで、レセプションで
「この辺りに買い物ができるショッピングセンターのようなものはないか?」
と尋ねると、
「オー-ケー、オーケー。車で15分くらいのところにCarrefourあります。」
と教えてくれた。

そこで我々はタクシーに乗り込み
Carrefourで久しぶりに買い物をしたのだった。

コテージでなんかおやつ食べたいね。
冷蔵庫もあるからジュースやビールも買っておこうよ。
大きなトローリーにどんどんものを突っ込んでいく。

しばらく買い進むと、
あら素敵~♪
ここから、キッチン用品売り場じゃございませんこと~~~!

危険、危険。
旅先ですよ。
しかも久しぶりの買い物ですよ。
ちょっと奥さん、気を引き締めないと。

いやいや、こういう地元のスーパーにせっかく来たんだもの。
家でも使えそうな何かを買うほうが
風情があるってもんよ。

二つの思考回路が交じり合ったまま
キッチンコーナーにトローリーを押していく。

そこで目にしたのは

















画像は拝借

パエリア鍋
しかもステンレス製。

きゃー欲しかったのこういうの。

トローリーにすっと入れた私を見て
夫がストップをかけた。

「ちょっと待って。
これ、トランクに入れて持って帰るの?
ヤダよ重いし。
せめてもっと小さいのにしたらアカンの?」

だって、人を呼んだらこのくらいの大きさじゃないと振る舞えないじゃん。
大丈夫、私が持って帰るから、ね、ね。

最終的に了承を得て、
私が持って帰るというのを制し、夫は自分の荷物に入れてくれた。

こうしてパエリア鍋は我が家のものになった。

さあ、早速お披露目よ。

親しいお友達を呼んで、パエリアパーティー。
ムール貝、イカ、エビをふんだんに入れて
これまたスペインで買ったサフランも入れて、
ジャンジャン作りまくった。


2年後、帰国が決まった時、
パエリア鍋はキチンと梱包され日本に送られた。

半年後、船便が到着し鍋と再会。
ようこそ日本へ。
スペインのCarrefourからイギリスに来て、今は日本よ。
これからもよろしくね。

うわーい。久しぶりにパエリア作ろうかな。

鍋を洗ってコンロの上に置いたその時、
驚きの事実が明らかに。


コンロが小さすぎる、
っていうか、
パエリア鍋が大きすぎる。
そんな、これじゃ鍋の端まで熱が行きわたらないわ!

せっかく持って帰ったのに、使えないなんて。
ああ、なんてこと。

ごめんね、パエリア鍋。
極東の地に連れて帰ったのに、
あなたの居場所はキッチンユニットの天袋の中。
いつか、大きなコンロを導入したら、
必ずのあたる場所に戻してあげるから。

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2 コメント

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表現秀逸 (けんちゃん)
2013-12-11 23:43:16
夫吃驚
そんなオチがあったとは。
ご主人の言うこと聞いていたならば。。。
パエリア以外に使っては如何でしょうか。

楽しく読ませていただきました。
返信する
けんちゃん様 (tenchan)
2013-12-13 15:59:42
そうなんですよ。
欲張って大きなのにするからこんなことになりました。

パエリア以外に使ったこともあります。
鍋料理の具をのっけたりして。(笑)
返信する

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