tenchan家では大掛かりな模様替えが行われた。
「一人っ子状態」となった末っ子ちび姫のために
ちび姫部屋をしつらえることにしたのだ。
「お兄ちゃんが大学に行ったら、私一人で寝るの。」
と、前々から宣言していたが、
今まで持てなかった自分の部屋をあてがわれて大喜び。
とは言っても、勉強は今まで通りキッチンでしている。
これまで親と一緒に寝ていたのに
いきなり一人で寝るのはハードルが高すぎたのだろう。
時々「寝られない・・・・。」
と、私の布団に潜り込んで来ることもあるが・・・・・(笑)。
次に着手したのは次男が使っていた机の上。
この机は元々、私が嫁入り道具の一つとして持ってきたものだった。
タンスや鏡台など定番の家具以外に、
机と書棚を選んだのは、
自分のスペースというものをなんとかして家の中に確保し
本を読んだり書き物をしたりする時間を持てたらいいな、
という願望があったのだと思う。
実際には、
本はソファーに座って読むし、
文章は書かなくなった。
というかキーボードを叩くようになったし、
なにより、
そんな優雅な時間など持てなかった、
というのが本当のところだ。
持ち主に使ってもらえない机は
その後、子どもたちが順番に使うようになった。
まず、長男が中学時代からそこで勉強するようになった。
大学受験の時には
こんな感じで自らを鼓舞していた。
次にここの主になったのは次男。
長男はそれなりに整理整頓してくれていたが、
次男はあかんかったわー。
両脇にうず高くテキスト類を積み上げ、
必要なものがあれば、
テキストタワーの中から都度引っ張り出して使うという、
木片を引っ張り出して上に積み上げる
あのジェンガというゲームを毎日しているようだった。
じゃあ、ものを書くときはどうするのかというと、
タワーを一旦脇に寄せ、
真ん中にノート一つ分のスペースを空け、
両脇のタワーにぶつからないよう
肩を窄めながら数式を書くのだ。
スペースがあるならまだマシなほう。
スペースすら作らず、
今にも崩れ落ちそうなレイヤーの上で書いていることもあった。
あのさ、ものを書くときは平坦なところで書くべきだよ。
こんなん、書きにくいでしょ。
と、注意すると、
「書いてる俺が不便さを感じてないならいいんだよ。」
と文句を言いつつ、
ノートの下のレイヤーを無造作に追いやり、
ほんの少しだけできた平らな部分にノートを乗せ、
細かい文字を書いていた。
最盛期のテキストタワーを画像に収めていないのが非常に残念だが
机の上は大体いつもこんな感じだった。
これでもまだ整頓されているほうで、
というか、やる気になってしばらく経った頃、
センター試験前の机の様子。
で、引越しが終わり全てのものを片付け終わった状態がこちら。
思わずLINEで「どやっ!」
と画像を送信してしまった。
さすがに悪いと思ったのか、
「イッタイダレノツクエダッタンダロウ?」
次男が返信してきた。
そこでこう答えてやった。
何人たりとも私の聖域を冒すことはできぬのだ!