肩の凝らないスローライフ

ようこそtenchanワールドへ。「一日一笑」をモットーに・・・日常生活の小さなことを笑いに変えるtenchanの雑記帳

野良猫

2012-09-26 15:13:13 | Weblog
まったく隣りに住んでる娘っ子は
油断も隙もありゃしない。

あたいはね、3匹の子猫達にひもじい思いをさせないように
一日中街を歩き回って食べ物探してるんだよ。
うちの子らには、
「おかあちゃんが出かけてる間、表に出るんじゃないよ。」
って言い聞かせてる。

だけど、チビ達は日に日に大きくなっていくし
あの子ら、興味の塊みたいなモンだから、
あたいのいないときに、隙あれば外の世界を覗こうとしている。
いずれは独り立ちしていくんだから、
世の中のことを覚えなきゃならないんだけど、
物事には段階ってもんがある。
いきなり通りに躍り出ちゃ、車に轢かれちまうからね。
外歩きはもう少し大きくなってからじゃないと。

この空き屋に流れてきたのは、いつだったかねぇ~。
あたいは生まれが野良だから
餌を探したり住処を見つけたりする、「生きる嗅覚」みたいなもんが備わってる。
ここは表通りから外れてるし人目にも付かない。
赤ん坊を育てるにはもってこいの場所だったってわけさ。

そうは言っても、いつまでも安全な場所なんてものはない。

この間なんて、向こう見ずな一匹が
ひょいっと外に出て、塀の上に上がっちまったんだよ。
それを見たもう一匹が、その後を追っかけていった。

二匹になると怖い物知らずになるんだろう。
そのまんま、隣の家の裏庭に飛び降りた。

勢いで飛び降りた・・・・・まではよかったが、
今度は帰り道が分からなくなった。
仕方がないからしばらく倉庫の下に潜むことにした。
そのうちお腹が空いて「ミャーミャー」鳴くもんだから、
隣りに住む娘っ子が声を聞きつけて探しに来たんだ。

普段から
「お前らは野良なんだから、人前でミャーミャー鳴くんじゃない、みっともない。」
って言い聞かせてんだけど、
親は帰ってこないし空腹だし、余計不安になったんだろう。

娘っ子は鳴き声の出所が倉庫の下だと分かると、
母親を呼びに行った。

怖かったろうね~あの子ら。
人間の大人の顔が倉庫の下からにゅーっと見えてきたんだから。

二匹は猛スピードで倉庫の下から飛び出した。

娘っ子が「キャー」と叫ぶ。

捕まってたまるか!
どっちへ行っていいか分からぬまま、
とりあえず全速力て走った。

あたいが運良く戻ってきたのは
ちょうどその時だった。

空き屋の戸袋に待たせておいた我が子が
二匹いないんだ。
慌てて大声で呼んだが返事がない。

そうこうするうちに、隣りん家の裏庭を走り回るあの子らを見つけた。
「あんたたち、何やってんの。おかあちゃん、帰ってきたよ。」
塀の隙間からこっち側へくぐらせて、
ようやく戸袋の裏側へ身を隠させたってわけだ。

聞いた話によると、
人間には、せっかく生んだかわいい赤ん坊を
虐待したり世話しなかったりする奴がいるんだって?
そんな恐ろしい生き物に捕まったら、
一体何されるか分かったもんじゃない。
無事にあたいの手元に連れ戻せてよかったよ。

でもって、
その日のうちに、あたいはこの空き屋を引き払うことにした。
こんな危ないところで子育てなんて出来ないからね。

道すがら、子猫たちが空き屋を振り返りながら不安気に言うんだ。
「おかあちゃん、今日から宿なしになっちまったね。」
だからあたいは、高笑いしながらこう答えてやったよ。
「心配したことないさ。あたいらは生まれながらの野良だよ。
家なんて最初からないのが当たり前じゃないか。」



以前記事にした三匹の子猫ちゃんからインスピレーションを得て
親猫の気持ちを短編小説風に書いてみました。



正しく知るということ

2012-09-21 15:49:22 | 生活
中国で反日デモが激しくなっている。

日系企業や日本食店が攻撃されているニュースを見るにつけ、
深い悲しみに包まれる。

暴動を起こしているのは
ほんの一部の人たちで、
大多数の中国人は日本と争うことなど望んではいない、ことを信じたいが、
テレビでの放映を見ていると、
長年「反日教育」を受けている中国国民の心は
そう簡単には友好に傾かないのかな、とも思う。

そんな中、facebookで学生時代の先輩がシェアしていたブログを目にした。

西端真矢さんのブログ
中国・反日デモ暴徒化の背景と、日中関係の今後~~最も基礎から解説!

これは中国のイロハを全く知らない自分にも
大変よく分かるように書かれていて、
ああ、なるほどそうだったのか、と
靄が晴れた気分になった。

怒りにまかせて子ども達に中国の悪口を言う前に
こちらを読めてよかった。



どんな時でも、
あらゆる方面から情報をかき集め
自分なりに検証してみることで
正しいことが見えてくる。

そういう点で、ネットで流れてくることは
テレビや新聞と同じように
大切な情報源なのだと思う。







時代を魅せる建築「岐阜総合庁舎」

2012-09-19 15:00:12 | 生活
NHK総合テレビで連続放送中の土曜ドラマスペシャル
「負けて、勝つ~戦後を創った男・吉田茂~」
をご覧になった方はいらっしゃるだろうか。

敗戦後、日本がどのように復興していったのかを
吉田茂とマッカーサーを中心にして、
そこに様々な人間模様を絡め描いている。

ちょうど第二回目を見終わったところだが、
これからますます面白くなっていく予感がする。

戦後史は、日本の歴史の中でも扱いが「軽い」ような気がするのは私だけだろうか。
元々、教科書の後ろの方に位置しているので、
年度末に授業数が足りなくなって、端折られる立場にある。
しかも、人物一人一人にスポットライトを当てて深く掘り下げると
全体を掴むのに時間がかかりすぎてしまうから、
戦後~現代までは、ササッと流されてしまうのかもしれない。

歴史ドラマというのは、
作り手の主観が強いフィクションである。
内容をそのまま鵜呑みにしてはいけないが、
戦後の流れを知るのにはよい番組だと思う。

さて、ドラマの中で、重厚な大理石作りの階段が何度か登場する。こちら
これは大正13年に建設され、昭和41年までは県庁舎として、それ以降は岐阜総合庁舎として使われている建物だ。

今回のドラマだけでなく、
役所広司主演の聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-でも
撮影場所として使われている。



そんな素晴らしい建築物だが、
耐震性の問題もあって、平成25年3月をもって閉庁。
歴史的価値のある南側の一部が保存されるも、
当面閉鎖されることが決まっている。


3月までは無料の見学会も行われているので、
お時間がある方は是非訪れてみて下さい。

それから、同じドラマで、
犬山市にある明治村の帝国ホテル中央玄関が映った・・・・・と思う。
白州次郎役の谷原章介さんが、きめポーズで立ってました。


PILOT フリクションTVCM

2012-09-14 16:08:12 | 生活
このところ



こちらの会社の経営不振がニュースになっている。

平成24年3月期、過去最悪となる3760億円の最終赤字を計上。

5000人規模の人員削減を予定。

台湾ホンハイ精密工業から出資を受けることで合意・・・・のはずが宙ぶらりん

従業員の給与カット決定 ←今ここ


シャープといえば
「目の付け所かシャープでしょ」
のキャッチコピーで有名だったが
最近変わったのね。

シャープの目指してる未来は

どこに向かっているのだろう


そういえば2年前、ベトナムに赴任している夫のところへ行った時、
アパートの家電は殆ど韓国製品だった。
日本製品は夫が日本から持ってきた物だけ、と言っても過言ではなかった。
世界での日本家電のシェアはここまで落ち込んでいるのか、と恐ろしくなった。

日本に住んでいると、
道路には日本車が走っているし、
家には日本製品が溢れているので
それが当たり前という感覚で暮らしている。

だが、外国を旅行した時には
当然日本製品はお目にかかれない。
そんな中で、TOYOTAの車やHONDAのバイクを見たり、
スーパーででCASIOのレジを目にすると、
嬉しく、そして誇らしい気分になったものだが、
これからはますます厳しくなっていくのかもしれない。

大企業に就職すれば定年まで安泰、ではなくなったご時世。
逆境でも強く生きられるよう
子ども達に教えていかないと。



最近気になった PILOT 消せるボールペン フリクション のCM

これ見ると今の世相をよく反映していると思う。



平社員:
「では次回は水曜日の8:00で」
-手帳に書き込む

すぐ上の上司:
「それ9:00にできないかな。」

平社員:
「はい、分かりました。」
-慌てて書き直す

そのまた上の上司:
「いっそ10:00は?」

すぐ上の上司:
「10:00いいですね~」
-9:00と言った舌の根も乾かぬうちに賛同(彼のここの表情最高!)

そのまたまた上の上司(女性):
「むしろ火曜日は?」
-ここで女性管理職登場~!

そのまた上の上司:
「火曜・・・にしましょう。」
-おじさん、屈する。

社長:
「いや定例会は廃止にしよう。」

全員:
「社長・・・・。」

平社員:
「は、廃止で。」

そこに会長飛び込む。

全員:
「会長!」

会長:
「外資と合併だ。」

全員:
「合併!」

新社長:
「はいお疲れ様でした~。」
-これからはインドの時代!

新社長秘書:
「新社長です。就任式は火曜日です。」
-結局定例会やるんかい。






戦争が終わった時、4人の子どもの母だったおばあちゃんへ

2012-09-10 15:30:09 | 生活
戦争が終わった時、4人の子どもの母だったおばあちゃんへ

家族7人を食べさせるために、
嫁入り支度で持ってきた美しい着物を
あなたは一体どのくらい売り払ってきたでしょう。

滋養を付けさせようと、
ヤギを飼いましたね。
絞った乳を温めて飲むと
それはそれはヤギ臭かったのよ、
と、お母さんが言ってました。

医療研究用のハツカネズミを育てて
大学病院に売りに行きましたね。
しっぽ持って計りに載せ、重さを量るのは
お母さん達子どもの仕事でした。

クリスマスに七面鳥を食べる外人さんのために
庭で何羽も飼育しました。
雛を狙ってヘビがにゅーっと襲ってきたのよ。
お母さんは今でも怖かった思い出を語ります。

中国大陸から引き揚げて来た人から
ワンタンや肉まんの作り方を教えてもらいましたね。
ワンタンのスープにアサリを入れるのは
おばあちゃん仕込みだって、
お母さんが教えてくれました。
私もよく作るんだよ。

お母さんはね、今でもサツマイモが入ったご飯が苦手です。
あの頃、毎日出てきたサツマイモご飯。
お腹が空いてるんだけど、さすがに続くと飽きてきて
でもそれしかないから我慢して食べていたら、
今は見るだけで胸が酸っぱくなるんだって。


おばあちゃん、

安心して眠れる場所があり、
食料が当たり前のように毎日手に入れられる。
それがどんなに幸せなことか。

私は時々そのことを忘れています。

「お母さん、寒いよ。」
「お母さん、お腹すいたよ。」
「お母さん、怖いよ。」

子ども達から言われたことは一度もないのですから。




*--*♪*--*-*♪*--*--*♪*--*--*♪**--*♪*--*-*♪*--*--*♪*--*--*♪*



8月15日の終戦直後、
祖父母達大人がどんな風に復興に向けて生きていたか
今では知る由もありません。
母から伝え聞いたことを
少しでも書き留めておこうと
記事にしてみました。


戦争の話題ついでに、
最近ネットで紹介されている坂東英二さんのお話をリンク貼っておきます。
↓↓↓
ゆうちょ銀行 絆ストーリー

歴史から学ぶこと

2012-09-05 15:14:38 | 生活
1945年8月15日。
正午に放送された玉音放送を父は聞いていない。
愛知県の山間部に疎開中で、家にはラジオがなかったから。

母はその日がどんな風だったかを覚えていないという。
当時5歳では、記憶がないのも当然だ。


ところで、玉音放送を全文読んだことのある!
という人はいらっしゃるだろうか?

恥ずかしながら私は、
50年近く生きてきて、まともに全部目を通したことがない。

歴史の時間に習ったのは「8/15に玉音放送があった」という事実のみだったし、
戦争を題材にしたドラマで、玉音放送のシーンがあっても
街角にラジオを設え、皆が頭を垂れる中、
「チン フカク セカイノ タイセイト テイコクノ ゲンジョウ トニ カンガミ・・・・」と、
雑音の混じった陛下のお声が
ほんの一部分流れるだけだ。

放送が終わると、
「負けた・・・・・」とうなだれ泣く者、
「いよいよ本土決戦だ!」と意気込む者、
「役場に確認しよう。」と走り出す者がいて、
でも、どうやら戦争は終わったらしい。もう空襲はない。今日からぐっすり眠れるのだ、
と、人々は安堵する・・・・・。
大抵そんな場面になっていることが多い。


もし自分がリアルタイムで聞いていたら、
ちゃんと理解できただろうか?
当時は今より文語調の文章を学ぶ機会があっただろうから
少しは意味が分かったかもしれない。

では一体どんな内容だったのだろうか。
ということでネット検索してみると
ありがたいことに、
玉音放送を原文のまま、
口語訳を付けて載せてあるページを発見。こちら

YOUTUBEにも音声が投稿されているではないか。
↓↓↓



意味が分かって聞くとそうでないのとは
全く違ってくるのだなぁ。


こういう大事なことは、
歴史の授業でもっと掘り下げて学んでおきたいところだが
現状では致し方ないのかもしれない。


ちなみに、
日本にとっての終戦記念日は8月15日であるが、
外国ではそうではない。

9月2日、
戦艦ミズーリ号の艦上で日本側が降伏文書にサインをした、
その日をもって終戦記念日とするのである。こちら

実は、【NHK-BS歴史館】「それはミズーリ号から始まった」
という番組で知ったのだが、
敗戦の混乱の中、
日本の未来を守ろうと奔走した人たちがいたことに
胸が熱くなる。

残念ながら、番組そのものはNHKオンデマンドでも既に見られなくなっているので
この方のブログを参考にさせてもらいました。