肩の凝らないスローライフ

ようこそtenchanワールドへ。「一日一笑」をモットーに・・・日常生活の小さなことを笑いに変えるtenchanの雑記帳

我が家の味噌煮込みうどん

2010-10-29 13:08:47 | 生活


これは我が家の味噌煮込みうどん。(画像は古いけど・・・・)

寒い季節によく食卓に上る人気メニューだ。

うちの味噌煮込みはとにかく具だくさん。

一般的なうどん屋さんのは
ネギ、油揚げ、かまぼこ、干し椎茸、鶏肉、玉子・・・・・
などが定番の具として入っている。

うちはその他に、

里芋、ニンジン、大根、ゴボウなどの根菜類とか、
白菜、ナスなんかも入れちゃう。

うどんにナス~?
って、なんか合わないような気がする?
でも、これが案外いけるのよ。
結婚したばかりの頃、義母が
「味噌煮込みにナスを入れるとおいしいのよ。」
と、教えてくれた。
なるほど、汁を吸ったナスがとてもおいしい。

というわけで、具がいっぱいのうちの味噌煮込み。
あまりに具が多いので、麺の量が少なくなってしまう。
だから、男子はこれを2杯食べる。
家族が7人いた頃は、戦場のようだった。
3つのコンロで一人前ずつ煮込んでいく。
出来上がったら順番に食べていく。
ようやく自分の分が出来上がって食べようと思った頃、
速攻で食べ終わった男子が「おかわり!」と叫ぶ。
もう一度立ち上がって、土鍋に2杯目の具材を突っ込み火をかけるのだ。

グツグツ煮る度に汁が溢れ出て、
食事が終わった頃には、コンロ周りは味噌汁だらけだ。
食器の後片づけのあと、
五徳を取り外し、こびりついた部分をスチールたわしでピカピカに磨く。
ホーロー部分もメラミンスポンジで汚れを落とし、ぜーんぶキレイに拭いておく。
頑固な汚れはその日のうちに取っておかないとね。

味噌煮込みうどんの日は、
即ちコンロ掃除の日。
結構大変なのだ。




さて、そんな具だくさんの我が家の味噌煮込みうどんには、
もう一つ重要な具材が入っている。

それは賽の目に切った豆腐。
ちょっと煮込みすぎて「す」が入り、
色も味噌色に染まっている。

えー、つまり、
朝の味噌汁の残りを入れちゃうわけです。

ちょっとだけ残った味噌汁って、
始末に困るのよね。
海が汚れるから下水に流すなんてことはしたくないし。
こうやって別の料理に使う方がいいじゃない。

だが、「細かすぎる次男」はこれを見逃さない。
豆腐が自分の土鍋に入っていると、すかさず、
「あ、お母さん、味噌汁の残り入れたでしょ。」
と突っ込む。

ええ、そうですとも。
同じ味噌味だからいいじゃない。
別にシチューの残りを入れた訳じゃないんだから!

ったく。君だけだよ、こんなこと一々言うの。
お父さんだって、お兄ちゃんだって、
豆腐が入っているの気付いてるけど言わないだけなんだからね。


先日、塾のお迎えに行ったとき、
スタッフの方々と「味噌汁談義」になった。
途中、「味噌煮込みうどん」に話題が汲ぶと、
こともあろうに次男がこう言ったのだ。

「味噌煮込みは、やっぱり具がいっぱい入ってるのがおいしいですよね。
具から色んな味がしみ出して。
うちのは特にすごいんですよ。
豆腐まで入ってるんですから。」

豆腐~?

皆さんが不思議そうな顔をする。

次男は続けた。

「要するに、朝の味噌汁の残りが入ってるんですよ。」

バカバカ!それは我が家のトップシークレットだってば!
(注)豆腐の他に、実はワカメとエノキも入ってマス・・・・・

一人で住んでみて分かること

2010-10-28 13:04:58 | 子供の話題
長男が帰省したときのことだ。

「俺さぁ、泊まりがけの試合に行ったとき、
エアコンをつけっぱなしにしちゃったんだよね。」

と、小さな声で教えてくれた。

なんと、3日間ずーっとスイッチが入ったままだったらしい!

「帰ってきてドア開けたら、なんか涼しいんだよ。
見上げたら、送風口からガンガン冷風が出てたってわけ。
あとで電気代の明細見たら、いつもより多かった。やっちまったよ~~。」

ああ・・・・。
家にいるときも、
お風呂やトイレの電気をつけっぱなしだったからねぇ~。
一人暮らしをしたら、何かやらかすんじゃないかと思っていたけど、
やはり失敗しましたか。



でもね、ちゃんとわかってるじゃん、って感心したこともある。

夕飯の時、次男が

「俺、今観たいテレビがあるからリビングで食べる。」

と、お皿を持って行こうとすると、
長男がそれを制した。

「お前な、そっちで食べるなよ。」

カチンと来た次男が反論する。

「なんでだよ。俺、ボロボロこぼしたりなんかしないよ!」

すると長男、諭すようにこう言ったのだ。

「こぼさないって思うだろ。
でも、食べる時って案外こぼれるもんなんだよ。
俺も、下宿で食べるとき、テレビ観ながら食べてたんだけど、
知らないうちに机の下に食べかすが落ちてるんだよな。
掃除するときに、『うわ!こんなにいっぱい落ちてる!』
って、思うわけよ。
だから、こっちで食え。」

しぶしぶ戻っていつもの場所で食べる次男。

一人で暮らしてみないと、
分からないことってあるよね。
ちゃんと学んでいるみたいで、ちょっと安心。

スーパー競合地域

2010-10-27 12:43:43 | 生活
ヤマナカ岐南店が11月14日に閉店すると聞いて、
「ああ、やっぱり・・・・」と思った。

岐阜市との南境にある羽島郡岐南町はスーパーの競合地域。




マックスバリュ岐南店
トップワン岐南店
ヤナギヤ岐南店

などが点在している。


もう少し東に行けば各務原イオンもある。


そんなスーパー密集地区に、
今年の夏頃から三心岐南店、バロー岐南店、と
立て続けに二店舗オープンした。

安さの三心、商品のバローが相手とあれば
その時点で既に勝負あったかな、という気がする。

お店の場所も不利だ。
三心とバローが主要道路に面しているのに対し、
ヤマナカは一本裏側に位置している。

売り場面積も他の二店に比べると少し小さいかもしれない。
駐車場の広さは申し分ないのに、店舗が狭い。

これではヤマナカに勝ち目はない。

閉店セールをやっているかな、と、先日寄ってみたが、
陳列棚が幾つか外され、商品もぐっと少なくなっていた。

二階には100円ショップ「Seria」が入っているが、
こちらはどうなるんだろう?

消費する側からすると、価格競争により商品が安くなるのは嬉しいが、
経営する側は大変だ。

無計画な出店で結局潰し、ゴーストビルディングにしてしまうことだけは
地域の安全のためにも避けてほしいものだ。

ピアノの森

2010-10-26 11:30:00 | 自分のこと・思い出
大人買い・・・・・
心をくすぐられるこの言葉。

昔観たテレビ番組のDVDのBOXセットや漫画本を全巻買う行為。
実にうまい表現だと思う。

毎月のお小遣いを溜め、単行本やレコードをちみちみ買っていた子供の頃、
いつか大人になったら、
お店の棚の「こっからここまでをどーん」と、手に入れてみたいものだと夢見ていた。

まあ、実際のところ、社会人になってお給料をもらっても
それほど何かに固執して、買いあさるということはなかった。
結婚してからも同じだ。
子供が小さい頃は、尚更だった。
自分の時間もなかったし
楽しむどころではなかったから。

ところが最近、とうとうその「大人買い」をしてしまった。


買ったのは、
一色まこと作ピアノの森

最初は友人からDVDを借りて観たのだが、
それは、主人公が少年時代の話をアニメにしたものだった。
続きのお話がマンガの単行本になっていることを知り、
BOOKOFFで全巻売りに出されていたのを見て、
衝動大人買いをしてしまったのだ。

町はずれに住む少年、一ノ瀬海がピアニストとして成長していく物語なのだが、
登場人物との絡みがいろいろあって、これがなかなか面白いのよ。

主人公の一ノ瀬海は、貧しい家庭に生まれた“天才”。
彼のライバル雨宮修平は、父親がピアニストというお金持ちの“サラブレッド”で、
二人はお互いの才能を認め合いつつ争っていく・・・・・。

・・・・・と書くと、少女マンガに夢中になったあなた、
“天才”と“サラブレッド”というキーワードから、
何かピンと来る作品はありませんか?


美内すずえのガラスの仮面
覚えてる?(笑)

天才演劇少女北島マヤと演劇界のサラブレッド姫川亜弓が織りなすあのマンガ。

それによく似てるのよ。

マヤの才能をみつけた月影千草、に相当するのが
一ノ瀬海の師匠、阿字野 壮介。
交通事故で左手を怪我してピアニスト生命を絶たれるところなんかも、月影先生の境遇と似てるわー。

ということで、今現在18巻まで発売されており、
海くんがショパンコンクールに出場中のところ。
奇しくも今年は5年に一度の「ショパンコンクール」が行われたよね。

ああ、早く19巻が出ないかしら~~~!

第一容疑者

2010-10-25 12:31:38 | 生活
先日の記事で、取調室での録音について云々、と書いたが、
これは昔観た英国の犯罪TVドラマに影響されていると思う。

そのドラマとは、ヘレン・ミレン主演の「第一容疑者」

ヘレン演ずるジェーン・テニスン警部が、圧倒的な男性社会である警察内部で、
女性であることの不利を乗り越え事件を解決していく物語だ。

その中で、容疑者を取り調べる際に必ず行われていたのが、「会話の録音」

詳しいことは覚えていないが、
「○月○日○時○分、××容疑者の取り調べを始める。」
と、件名から録音。
「あなたには黙秘権があります。」
というお決まりのセリフもあったように思う。
途中、テニスンが入ってくると
「○時○分テニスン警部入室」
と、出入りした人のことまで記録していた。

日本の刑事ドラマで
ライトを顔に浴びせ
「吐かんかこらぁ!」
と、容疑者を痛めつける光景を見慣れていた私には、とても斬新に思えた。

ドラマの放映から20年、
日本では相変わらず、「自白強要」による冤罪事件が後を絶たない。
それを防ぐためにも、取り調べの段階で録音しておくことは
やはり必要ではないだろうか。

第一容疑者の時代は「カセットテープ」を使っていたと思う。
でも今なら、技術が進歩しているので「ICレコーダー」なんかで録音できちゃうはずだ。
そんなに難しいことではないと思うのだが、
普及しないのは警察のほうが不利になるからだろうか?

さて、男も黙らせるやり手のテニスン警部だが、
警察の外へ一歩出れば一人の女性。
私生活で恋愛相手とのゴタゴタもあって、ドラマに色を添えている。
その対比もまた面白いのだ。

DVDボックスも販売されているようなので、
いつか大人買いして、一からじっくり見てみたい。

火の通し加減

2010-10-22 13:01:04 | 自分のこと・思い出
好き嫌いなく何でも食べよ、という母の教育方針のお陰で、
ゲテモノ(幼虫とかサソリとかの部類)以外は、とりあえず食べられるようになった。

だが、苦手なものはやはりある。

それは生の玉ねぎ。

特に、オニオンスライス。
あの独特の「ツーン」という辛みがだめだ。

水にさらしてあったり、
マリネ風にドレッシングにつけ込んであれば
辛みが消えるから大丈夫。

だが、ポテトサラダに入っているのはNG。
よく、喫茶店のモーニングやランチなんかで、
お皿の端っこにアイスクリームサーバーで
丸く盛りつけられたポテトサラダが出てくるが、
その中にオニオンスライスが入っていると、正直凹む。
子供の手前、お残しするわけにはいかないので
一気に口に入れて飲み込んでしまうが、苦手であることに変わりはない。

また同じように辛みが強い、生のネギ。
これも厄介だ。

小口切りにして、そばやうどんの薬味として使う分には問題はない。

しかし、炒め物やネギマなんかに入っている「ちょっと火が通った程度の固めの」ネギ、
これは辛みが残っていてツラい。

以前、友人宅で食事をしたとき
お味噌汁を作ってくれたのだが、
彼女は白ネギを1cm長さに切り、
鍋に入れるのかと思いきや、そのままお椀に!
お味噌汁を注いで「どうぞ。」と渡された。
殆ど生の白ネギを、涙目になっていただいた。


実家の母は当然のことながら好き嫌いはない。

母に言わせると、
生の玉ねぎとネギは、生で「シャキ」っとしているからこそおいしいのだそうだ。
火を通しすぎると、歯ごたえがなくてだめだという。
「ツン」と鼻に来るのもたまらなくおいしいと言う。

大体母は、野菜でも何でも「固め」が好きで
ほうれん草のお浸しや、インゲンのごま和えを作るときも、
どちらかというと、固めに茹でる。
そんな母だから、外で食事をするときに
野菜がくたくたに茹でてあったりすると、
「こんなの茹ですぎだわ。」と一人でぶつぶつ文句を言うほどだ。
歯の弱い父は「俺には丁度いいけど・・・・」と、小さい声でぼそっと言う。(笑)


前置きが長くなったが、
先日、とあるパスタ屋さんに入った。
「イタメシ屋」ではなくあくまでもパスタ屋さん。
トマトソース、クリームソースの他に
和風なんとか、というメニューがあるので、敢えてそう分類させてもらう。

そのお店でいただいたのは、あんかけ風のスパゲティー。
あんかけスパといえば、ヨコイ
ヨコイのものではないと分かっていても、
メニューを見たら、なんだか懐かしくなって頼んでしまった。

そして出てきたあんかけスパであるが・・・・・
玉ねぎの炒め具合が、「生」っぽいのだ。

うわーどうしよう。

慌てて、まだ熱い麺に玉ねぎをよく混ぜて熱を通してみる。
少ししんなりはしたが、辛みは残ったままだった。


パスタの中の玉ねぎは、もう一押し炒めてほしかったな。
サラダを食べてるわけじゃないんだから。

調書

2010-10-21 14:55:04 | 自分のこと・思い出
えー、わたくし実は、
若い頃に警察のお世話になったことがあり・・・・・

と書くと、犯罪に手を染めたことがあるみたいに思われてしまうが、
そうではなくて、犯罪(とはいっても、置き引き)
に巻き込まれて警察にお世話になった、という意味。

あれは学生時代、
世田谷の駒沢オリンピック公園体育館で公式戦があり、
クラブのメンバーと一緒に出かけたときの話だ。

その日は個人戦。
観覧席にスポーツバッグをみんなの分まとめて置き、
コールされると下に降りていって試合をすることになっていた。

呼ばれてない者は席に残り、荷物を見張ることになっていた。

ところが運悪く、試合が重なってしまい、
一瞬だが、荷物置き場に誰もいない状態になった。

試合から戻ってみると、私の荷物だけがない。

嘘かと思った。

だって、他のみんなのはあるのよ。
なんで私のだけないの?


あとで聞くところによると、
駒沢公園体育館は「置き引き」発生多発場所らしかった。

試合に来た選手の荷物を狙って
不審者が会場に紛れ込んでくるのだそうだ。

そう言われてみれば、
選手の年齢層でもない、かといってコーチや監督でもない「おじさん」達が
観覧席の上の方にぼーっと座っているのを見たような気がする。

人を疑ってはいけないが、
彼らは多分、隙を狙って鞄を持っていこうと狙っていたのだろう。

荷物の中には着替え一式の他にお財布も入っていた。
ああ、どうしたらいいの・・・・・。
ポロシャツ+ショートパンツ姿で途方に暮れる私。


友達からお金を借り、
当時付き合っていた夫に電話した。

「試合会場で鞄盗られちゃった。
ごめん、ジャージでもなんでもいいから持ってきてくれる?」

1時間後、彼は駒沢まで来てくれた。
男物のジャージに着替えた私は、
彼と一緒に近くの警察署に行った。

そこで生まれて初めて、
「被害届」を出し、「供述調書」なるものを取られたのだ。

それはとても妙な感覚だった。

私の目の前に警察官が座る。
盗まれたときの状況を、私が話すのだが、
向こうは私の言ったことをそのまま書き写さない。

「試合のために下に降りていった間に、荷物が盗られてしまったんです。」
と、言ったのに、
こんな風に書き換えられてしまった。
「私は、試合に出るために下のフロアに降りていきました。
本来ならば荷物を一緒に持って降りるべきでしたが、
荷物のことをすっかり忘れてしまい、観覧席に置きっぱなしにしてしまいました。
試合後に戻ると、私の鞄だけがなくなっていました。」

えっ?「荷物のことをすっかり忘れてしまった」なんて言っていないんですけど・・・・。

表情が曇る私。

すると、警察官はこう言った。
「ごめんなさいね。これはね、調書と言って、こういう風に書くように決められているんです。
お嬢さんの言ったことを、僕が代理人みたいに書いていくわけだけど、
当然微妙にニュアンスが違ってくると思う。
違和感を感じるかもしれないけど、我慢してね。」

調書の作成は10分ほどで終わった。

警察の人からは、
多分鞄も財布も戻ってこないでしょうと言われた。

普段はそんなに持ち歩かないのに、
財布の中には現金が5万円も入っていた(こんな時に限ってなんで~?)
キャッシュカードも免許証も何もかも入っていた。
銀行に電話したり、免許の再発行もしたり
あー、やることがいっぱいだわ・・・・・。



それにしても、調書って怖い。
自分の言葉が、いとも簡単にああして変えられてしまうのだ。

最近世間を騒がせた村木厚子さんの冤罪事件、
これも元を辿れば、調書作成の時点で歪められてしまったに違いない。

私が巻き込まれた軽い犯罪ならまだいいが、
もっと重要な事件だと、表現一つで意味が全く変わってしまうのではないだろうか。

海外刑事物ドラマでよくあるように、
取り調べの段階から録音することを
日本の警察は是非取り入れてもらいたい。

細かすぎる次男⑥

2010-10-20 11:30:05 | 子供の話題
文句言いの次男ではあるが、
裏を返せば、とても繊細な神経の持ち主なのだと思う。

繊細であるが故に、
普通なら気がつかないところまで気がまわり、
こだわってしまうのだ。

大らかな大ざっぱな性格の長男と比べるとそれは明らかだ。

ロンドンの現地校に転入したときも、
長男はすぐに馴染み、言葉が分からないのに友達と遊んでいた。

次男は違った。

訳の分からないところに突然放り込まれて
早口の英語でまくし立てられ、
何を言っているのか皆目見当もつかない。

教室に入ったのに、廊下に出ろと言われ
みんなとは別メニューでひたすら本読み。

友達はこっちを向いてくれない。
かといって、自分から話しかける勇気もない。

だってもし話しかけたら絶対に何か返ってくる。
そしたらどうしよう。
向こうの言ってること、わかんないよ。

そう思うと、黙っているほかなかった。

プレイグラウンドでは、いつも一人でぽつんと立っていたそうだ。

何度も学校に出向き、
担任と相談もした。
でも、遊び相手は出来なかった。

目を真っ赤にして帰ってくることもあった。
それでも休まず毎日学校に行った。
そして、ただひたすら言葉を聞き取ることに集中した。
一言も聞き漏らさないよう必死だったそうだ。


半年たったある日、
同じクラスのジミーが次男に声を掛けた。

“Do you want to play with us ?”

友達からの最初の言葉。

“Yes.”

それからだ。
みんなと遊べるようになったのは。

せき止めた川の水が流れるように
言葉もすんなり出てくるようになった。


今、周りの友達からは
「お前はいいよな、英語出来て。」
と、何気なく言われる。

「うん、そうだな。」
と、何気なく返事をしつつ、
いつもこう思うそうだ。

「でも、君たち 僕の苦労を知らないだろう。」


さて、「細かすぎる次男」シリーズの最後に、
こんなエピソードを紹介しよう。


夫からの電話で落ち着きを取り戻した次男。
その場は収まったが、収まらないのは私の心。

なんで私の言うことは聞けないのよ、とブリブリしてしまう。

「時々思うんだ。
あなたが一度で言うことを聞くよう、
お父さんみたいにビシッと叱ることが出来たら
私、どんなに楽だろうって。」

すると次男はこう言ったのだ。

「お母さんがお父さんのように厳しくて、
理論的に叱ってきたとしたら
僕は多分、心を病んでいたかもしれない。

お母さんだから僕は甘えられるんだからね。
自分が理屈なしに甘えられる人っていうのも必要だと思うよ。」

思春期の息子に悩むママさん達、
息子ってそういう気持ちがあるんですよ。

生意気で憎いときもあるけど、まだまだ子供だね。

細かすぎる次男⑤

2010-10-18 12:45:46 | 子供の話題
叱るときは、だいたい同じ内容のことを引き合いに出しているはずなのだ。
なのに、夫の言うことは聞いて、
私の言うことには真っ向から反発する次男。
それって、非常にアンフェアじゃない?

先日も、些細なことから険悪ムードになり、
丸一日不機嫌だった次男。

ああ言えばこう言う。
人の意見なんか聞きやしない。

こうなったらもうダメだ。

トラブルがあると、その日のうちに夫にメールして
助けを求める。

「そんなつまらぬことで・・・・・勘弁してくれよ!」
と、夫も迷惑そうだが
それでも何とか時間を見つけて解決しようとしてくれる。

「お父さんからだよ。」
と、携帯を渡すと
次男は顔をしかめながら替わった。

「もしもし」

そのあとはひたすら
「はい・・・・はい・・・・はい・・・・はい・・・・」
「はい」しか言わない。

時々、
「いいえ、それは・・・・・・いえ・・・・・はい。」
が混ざる。

数分間話した後、
「じゃあ、はい。すみません。」
と、電話は切れた。


お父さんに何て言われたの?

次男は嫌そうにその内容を話す。

それって、昨日私が言ったことと同じじゃん。

「いや、ちょっと違うんなだ。」

同じだよ。
同じことを言ってるのに、なんで私の言うことは聞けないわけ?
やっぱり、お父さんは先生で、お兄ちゃんは先輩で
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「それはそうなんだけど、
それだけじゃないんだよ。
お父さんは理責めで追求するから反論できない。
ちゃんと理屈にあったことを言うから、ああそうか、って思うんだ。」

じゃあ、私は何なのよ?

ごめん、お母さんは
感情的に吠える、
同級生の文系女子。



言ったわね!

文系女子をなめるんじゃないわよ!

細かすぎる次男④

2010-10-15 12:51:54 | 子供の話題
ここのところ、次男が朝起きなくなってきた。

長男がいた頃は、
僕はお兄ちゃんとは違う、という見栄があったのか
すぐに起きてくれた。

でも、最近はだめだ。

一応目覚ましは二つかけている。

大山のぶ代さんが「朝です朝です朝ですよ~♪」としゃべるドラえもん目覚ましと
普通のアラーム時計。

時間差で二つの目覚ましが、耳元で鳴っているのに止めもしない。
5分くらい「朝です朝です」と大山さんが叫び続けている。

キッチンで朝ご飯の準備をしているときに
これが聞こえてくると、もう本当に怒れてしまう。

階段をドスンドスン上がりながら
「こらーいつまで鳴らしてんの!」
と布団を引っぱがす。

「わかった、わかった。」

着替えを取りに行く次男。

それを見届て下に戻る。

だが5分後、2階の様子が静かすぎるのに気がつく。

まただ。

着替えを持ったまま布団に突っ伏して寝ている次男を発見する。

「こりゃー!何やってんのよ!」

慌てて着替えを始める次男。

そんなこんなで、以前と変わらず「階段健康法」を続けているのだ。


ところがある日、私自身が寝坊した。
大山さんの声で目が覚めたのだ。

いつもより30分も遅い。

やばい。

まずは次男を起こす。
それからキッチンに飛んでいき、
猛スピードで朝ご飯とお弁当の準備をする。
自分の分は後でコンビニで買えば何とかなるけど、
次男の分だけはつくってやらないと。

そこへ身繕いをして降りてきた次男。

ゆったりとした動作で、お茶碗にご飯を盛り食べ始めた。

ようやくできたおかずをお弁当箱に詰めている私に向かい、
次男はニヤニヤしながらネチネチ~とこう言った。

「あれー?

まだ詰めている段階ですねー。

今日はいつもよりペース遅いんじゃないですか。

なんかお母さん、テンパってますねー。

今朝は起こすときも、穏やか~に声を掛けてきたし、
いつもなら、二回目は恐ろしい形相で駆け上がってくるのに、
それもなかったし。

あ、もしかして、
自分も寝坊したから怒る資格ない、って感じ~?

そうだよね、今ここで怒ったら
お母さんもでしょ、って俺に言われちゃうから、そんなこと言えないよね。

お母さんも、たまにはそういうことあるんだねぇ。」


くーっ!ぐやじい~~~