肩の凝らないスローライフ

ようこそtenchanワールドへ。「一日一笑」をモットーに・・・日常生活の小さなことを笑いに変えるtenchanの雑記帳

飯を炊かない子供達

2010-07-30 12:56:17 | 子供の話題
次男が学校行事の野外学習に参加した。

二泊三日の予定だが、
初日はグループごとにアウトドア・クッキングをするという。

予算、メニューはすべて生徒に任されていた。

次男のグループはBBQ。

食料調達部隊に選ばれたさせられた(?)次男とY君が、前日にスーパーで買い物をした。

ちょっとちょっと~。
こんなに買って大丈夫?食べられるの?

少し心配になってくる。

「お母さん、俺たち若いんだぜ。
食欲は底なしだから。」

自信たっぷりの次男。



それにしても、荷物の準備の仕方を見ると、
なんだか無駄な動きが多いわね~。

直前まで試験があって
話し合いが出来なかったということもあるけれど、
もうすこしグループ内で役割分担をしたほうがよかったんじゃない?

前日の夜遅くになって
「お前は包丁とチャッカマン持ってきて。
俺はしゃもじと調味料持ってくる。
トングと紙皿は誰々が持ってくるから。」
と、メールでやりとりしている。


クーラーボックス係になった次男は
当日、食材と保冷剤をぎっしり詰め込んで持って行った。



さて、BBQに取りかかった次男達。

ご飯は飯盒炊さんで炊くことになっていたのだが、
メンバー6人のうち、次男を除く5人が
「まあ、飯は炊かんでいいやろ。面倒くさいし。」
と、言い出したのだそうだ。

「えぇ~!飯なしかよ~。」
ご飯が大好きな次男は、一瞬そう思ったが、
他の5人が「炊かない。」と言っているのに
自分だけ「炊く!」と主張することも出来ず、
結局、肉、シーフード、野菜だけを鉄板で焼いて食べたそうだ。




ところが、なんとも現代っ子らしい話なのだが、
薪をくべて火を熾すことすら不慣れで、
炎の勢いが今一つだったのだそうだ。

だから、鉄板にも十分に熱が伝わらず、
食材に火が通ったかどうか、半信半疑のまま食べていたという。

6割ほど食べたところで、
「おい、もう止めようぜ。」
と、豪華に食費を注ぎ込んだBBQは
ぐだぐだと the end になってしまったそうだ。





そんなんじゃ、君、お腹減ったでしょ。

普段の彼の食欲からすると、
ご飯なしなんて到底考えられない。

「うん、夜中に腹減ってさぁ。
カロリーメイト食ったよ。」


聞くところによると、
他のグループでもご飯炊いてるところは殆どなかったそうだ。
せいぜい、焼きそばを作ったり、
或いは、次男達のように全く炭水化物なしで済ましていたそうなのだ。


青年よ、もっとご飯を食べよう!


ところで、ぐだぐだに終わったBBQ。
余った食材はどうしたかって?

信じられないことに、奴らはクーラーボックスに入れて持ち帰ったのだ。
しかも溶けた保冷剤と一緒に。



玄関先に放り投げられた汚れた四角い箱・・・・

大きな蝿がその周りを飛んでいる。

意を決してふたを開ける・・・・

!!!!!

異臭が鼻腔に飛び込んできた。

ちょっと!一体何持って帰ってきたの?

「ああ、あれ?イカなんだ。
せっかく買ったのに、みんな食べないっていうから。
ごめんね。」


最悪なことに、買ってきたパックをそのまま投げ入れたらしく、
イカスミが大量に流れ出てしまっていた。

流れたスミはクーラーボックス内部と保冷剤を真っ黒に染め、
ベトナムの食べ物屋の屋台が営業終了した後の臭いと同じ臭いが満ちていた。


パワフル洗浄&塩素消毒で
とりあえず臭いは薄くなった。


次男へ、
今回は疲れ果てていたようだったし、
臭いを消すのは時間との戦いだから
お母さんが代わりに洗ってあげたけど、

「遠足は家に帰ってお片づけするまでが遠足です。」から。

よ~~~く覚えておくように!




ちび姫クイズ

2010-07-28 09:51:18 | 子供の話題
どこで仕入れてくるのか
ちび姫は時々、なぞなぞを出してくる。

例えば、

「花の妖精さん達が暮らしている町がありました。
そこにはたくさんのきれいな花が咲いています。
ところがある日のこと、
お花が無惨にも切り取られてしまったのです。
さて、お花を切ったのは誰や?」


答えは


「ダリヤ(誰や?)」


いかにも子どもが喜びそうな
だじゃれ仕込みのなぞなぞだが、
私の正解率は低い。
いつもやられっぱなしである。


ママが答えられないのを見て
ちび姫は得意気。

そんな喜ぶ姿を見ると
わざと間違えた方がいいのかな、とも思うが、
最近はクイズの質も高くなり、
わざとどころか
まったくお手上げになることの方が多くなった。



今朝は、こんなクイズに完全にやられてしまった。




「ママ~クイズ出すね。

あのね、
○子ちゃんがお母さんと
公園、遊園地、動物園に出かけました。
途中で○子ちゃんはトイレに行きたくなったので
お母さんに
『トイレ行ってもいい?』
と、聞きました。

さて、○子ちゃんは どこで聞いたのでしょう。」


公園、遊園地、動物園・・・・

公園、遊園地、動物園・・・・

口の中で繰り返してみる。

ここに何かヒントがあるのかしら?

う~ん、わからない。

ちび姫、降参。
答えを教えて。



正解は

口で、でした。」


くぅ~!悔しい。
頭が固いっていうことなのだろうか。

悔しいから同じクイズを次男にも出してみよう。

ちび姫、もうちょっと寝かせて

2010-07-26 12:43:07 | 子供の話題
夏休みが始まった。

夏休みといえば、「ラジオ体操」

私が子どもの頃から、
お約束のように行われてきた夏休みの風物詩の一つだ。

朝、普段よりずーっと早起きして、
半分寝ぼけながら家を出て、
体操が済んだら速攻で帰り、布団に潜って二度寝する。

「早起きする意味がない。」と、母によく叱られたものだが、
眠いものはしょうがない。


中学生になって出なくてもよくなったときは、
「やった~。もう早起きしなくてもいいのね。」
と解放された喜びで小躍りしたものだ。



ところが、我が家のちび姫は、
夏休み初日からちょっと興奮気味。

「明日、早く起こしてね。」
と、やる気満々である。


まだ低学年だから
ラジオ体操ですら夏休みの「素敵イベント」としてとらえているらしい。

これがもう少し学年上になると、
「面倒くさい~早起きするのいやだ~。」
に変わるのだろうけど・・・・・(笑)

夜寝るときは、枕元に着替えを置いて準備万端。

「ママ~。6時にちゃんと起こしてよ。」
念を押されてしまった。(汗)

普段、6時15分に起きている私にとって、
15分早く起きるのは少し辛い。

娘のためだ。頑張って起きるか。


朝方、「ママ~」という声で起こされた。
まだ外は薄暗い。
時計を見ると4時50分。


「ママ~。私もう起きる。」

えぇ~!?いくら何でも早すぎるよ。
もうちょっと寝ようよ・・・・寝かせて・・・・

「いやだ~起きる起きる~!」

ほら、お外見てご覧。まだ暗いでしょ。
それに、今起きたってテレビもやってないし、
下で寝てるおじいちゃん達を起こしても悪いでしょ。
いい子だから、あと1時間寝ようよ・・・・寝かせて・・・・

外が暗い、テレビもやってない、おじいちゃん達が寝ている
そう言われて納得したのか、
ちび姫は素直に言うことを聞いてもう一度寝てくれた。

助かった~~~。

1時間後、
携帯のアラームが鳴って、今度は二人とも起きた。

こんな調子で、毎朝少しだけ早起きするようになった。


お盆前まで続くラジオ体操。
ちび姫、嫌がらずにどこまで頑張れる?

それからあのね、
内緒で教えてあげる。
ママと違ってあなたが偉いのは、
体操から帰っても二度寝しないことよ。

秘密のケンミンSHOW 岐阜 後編

2010-07-23 12:37:05 | 生活
昨日の 「秘密のケンミンSHOW」 見た?

転勤ドラマは岐阜の後編。

面白かった~♪
家族で大笑いして見てたわ。


スーパーマーケット「バロー」

バロー、県内に店舗いっぱいあります。

最近、18円コロッケが登場してビックリ。
一個18円だよ~!
どうしてこんなに安くできるの?
家計を預かる身にとってはありがたい話だけど・・・・。

でも、私はバロー一辺倒ではないの。

それはね、
スーパーによって
ここはお野菜が安い、
ここはお肉がおいしい、
ここは卵が1円で買える、
ここはちょっとこだわりのモノがある、
ここは電子マネーが使える、
っていう感じで、それぞれ特徴があるから、
状況に応じて行くところ毎回変えているの。


からし豆腐

コメントでMrs.Bさんが仰っていた「からし豆腐」
やはり紹介されました。

まん丸の豆腐の中にからしがたっぷり入っていて
上に青のりが載っている。
薬味なしでお醤油だけかけていただけちゃいます。

小さい頃、このからしが苦手で
いつも取り出して食べてた。
上手く出さないと、からしがドロドロ溶け出し、
全体に絡まっちゃって、大変なことになって・・・・。
もちろん、大人になってからはそんなことはしなかったけどね。


明宝ハム

我が家でも大人気のハム。
一本が高いので、そう頻繁には買わないけど、
お弁当のおかずに入れると、
「おぉ!今日は明宝ハムだ!」
と、みんな喜ぶのよ。

一本1030円?
ふふふ・・・私、もっと安く売ってるところ知ってるので
いつもそこで買うの。


喫茶店のモーニング

これは、全国に誇れるサービスよね。

飲み物頼んだら、トーストのプレートが出てくるなんて、
びっくっりしちゃうよね。
「頼んでませんけど~」って。
しかも、茶碗蒸し付き。

茶碗蒸しは岐阜ではご馳走。
慶事法事ごとで仕出し屋さんに頼む時でも
必ず茶碗蒸しが付いてきます。

「茶碗蒸しが出てくると、豪華な気分になる。」

う~ん、確かに言えてる。

ちなみに、岐阜県民は、
1年間に喫茶店代として1万5千円台使うんだって。
全国一位・・・・・。(汗)
朝ご飯をモーニングですませる人が多いので、なるほど~なんだけど、
tenchan家は殆ど喫茶店に行かないので、これにはちょっとビックリだわ。



早く家庭に帰る日


こんな日があるなんて、知らなかった~。
夫は愛知県の会社なので、知らないといえば当然なんだけど。

ぎふっこカード持ってます。
よい制度だと思うので、
県内全てのお店で使えると、ありがたいんだけどね。
もっと使えるお店を増やして~!



ああいう全国レベルの番組で
自分の県のことを外から眺めてみるのも面白いですね。

まだまだ知られていないケンミンの秘密を思い出したら、
いつか記事にしてみます。



秘密のケンミンSHOW

2010-07-21 12:38:35 | 生活
先週放送された「秘密のケンミンSHOW」。
シリーズの連続転勤ドラマ 辞令は突然に
は岐阜編だった。

うんうん、そうそう・・・・と頷きたくなる「ケンミンの秘密」も確かにあるが、
そうか~?いやいや、違うだろう・・・・と首を傾げたくなるものもあった。


「柿」

庭に柿の木を植えている家が多いのは本当。
そういうお宅から柿を大量にお裾分けしていただけるので
シーズン中はお店で買ったことがない。
生で食べきれない分は、
干し柿にしたり、酢と氷砂糖でサワードリンクにしている。

tenchan家にも昔、柿の木があったそうだが、
改築時に切ってしまったそうだ。

また、柿を使ったお菓子が多いのも事実。
だから「柿羊羹」が紹介されていたのだろうが、
私的には岐阜のお菓子といえば「鮎菓子」なんだけどな。
玉井屋さんの「登り鮎」が一番のお気に入り。

Mrs.Bさんの仰った、「起き上がり最中」も有名ですね。
我が家では、これは普段のお茶菓子というより、贈答用です。

Chunさんが仰っていた「栗きんとん」も有名ですね。
同じ栗を使ったお菓子なら「栗粉餅」がオススメです。
昔、とんねるずの「みなさんのおかげです」で
お土産No.1に輝いたこともある弁天堂のものが全国的には有名ですが、
義母によると、伊奈波神社近くにあったお餅屋さん(既に廃業)の栗粉餅が一番おいしかったそうです。

「きもい」

これは本当。
「きむい」っていう人もいた。←私の周りだけかも知れないけど・・・・

「買い物は名古屋へ」

これは職場でも話題になったけど
半分当たってるし、半分違ってる。


確かに、名古屋までは電車であっという間に着くので
売り場面積の少ない岐阜市内のデパートに行くよりは、
運賃払ってでも名古屋で買い物したほうが買い物のしがいがあるってもの。
でも、名古屋までの往復運賃は900円。
定期券を持っていれば構わないだろうが、この金額では頻繁には行きたくない。

買い物は「郊外大型ショッピングモール」で、
のほうが正解だろう。

庶民は、何でも揃って、しかも駐車場代のいらないショッピングモールで買い物するのだ。
このほうがケンミンの実情に合っている。


「鮎」

鮎料理、大好き。
学生時代、季節になると母が鮎の甘露煮を作って送ってくれた。



養殖と天然があるが、
是非天然を!
味が全然違う。
BBQで串に刺して塩焼きにすると最高!

ちなみに、鮎の骨の一気抜きは、
小さい頃からきっちり教えられていた。

最後に、
「JR岐阜駅前の黄金の織田信長像」

岐阜のシンボルとして紹介されていたが、
あの金ピカが「悪趣味」だ、とケンミンには不評・・・・。

最近金華山の麓で、織田信長の居住跡が発見された。
宣教師ルイス・フロイスの著書にも、この館についての記述があるという。
観光地として今一つ魅力に欠ける岐阜市にとって、
居住跡を発掘整備することで、観光の目玉にしたい気持ちも分かる。
時を越えて再び岐阜の救世主になった織田信長。

だとしても、あのキンキラは好かん。


ケンミンSHOWは次回7/22も岐阜の続き。
楽しみです。

思い出に変わるまで

2010-07-20 15:07:39 | 自分のこと・思い出
ブックマークメニューにもある
☆・。.・☆写真エッセイ&工房「木馬」の、ロードスターさんのところへお邪魔したときの話。

その日は「自分史」について書いていらっしゃった。

ロードスターさんは諸井薫氏の書をお読みになり
自分史を書く上での戒め5項目のうち、ご自身が共感した2項目を紹介していらした。



1.他人に読まれることを考えないこと。確かに他人に読ませるために書くが、これを意識しすぎると、きれい事を目指すことになる。裸になること。

 2. 生々しい憎悪や恨みが揮発風化して、それさえも記憶という風景の中の起伏要素にまで昇華しきっていること。往時の敵が今なお敵であるというのは、懺悔に至っていない証拠である。


拝読しつつ、自分のブログに当てはめて考えてみた。

いつもここで自分の思い出話を面白可笑しく書いているが
こうやって文章に綴っているものは、
様々な葛藤の末に乗り越えたものだけである。

未だ憤慨し涙する話もあって、
さてこれが、将来的に書けるようになるか、と問われたら
それもまた自信がない。


コイツだけは許せない、
会ったら一発殴ってやりたい、
でも多分、本当に目の前に現れたら、何も出来ずに終わってしまうだろう。
そんな相手もいる。

くだらない、そんなアホなことは止めておけ
と、たしなめる自分もいる。

また一方で、
この悔しさを風化させてなるものか、
と、意地を張っている自分もいる。

ぐだぐだ言ってはいるが、
結局は「墓場に持って行く秘密」となり、
胸の奥にしまったままで終わるのだろう。
そんな気がしている。


地味だけど面白い「ドクターG」

2010-07-16 13:11:28 | 生活
たまたまチャンネルをポチポチ変えていて目にしてから
はまってしまった、最近気になる番組
「総合診療医 ドクターG」


他局で放送している「みんなの家庭の医学」などと比べると
番組の作りはとても地味だ。
しかも、取り扱う内容がかなり専門的で、
一般の人向けというよりは
研修医や医学生の為の番組かと思われる。

難しい医学用語が出てきて、分からないことも多いが、
それでも面白いので、毎週録画して見ている。

実際にあった症例を再現ビデオにし、
それを見た研修医さんたちが、病名を突き止めていくのだが、
自分は全然内容がわからないくせに
最後に「これだ!」と結論に辿り着くと
「ほ~。そうなのか。」
と、ちょっと賢くなった気がしてうれしい。(笑)

この番組の最大の魅力は、なんといっても
指南役として、各地の病院で活躍する現役のお医者様達(ドクターG)が出演していること。

その先生が実際に診察した患者さんの症状をもとにして、再現ビデオは作られている。

難問に挑む回答者は、4人の研修医さんたち。

ビデオの前半を見たところで、
一度回答を出す。

ところが面白いことに、
毎回ここで、4人とも答えが違うのだ。

番組で取り上げられるくらい判別が難しい病気だ。
しかも研修医さんだから、間違っても当然なのだが、
みな同じように医学の勉強をしてきたのに
どうして答えが違ってくるのだろう?

誠に失礼だとは思うが、
「オイオイ、君たち、大丈夫かい?」
と、ツッコミを入れたくなってしまう。

そこでドクターGが登場する。

研修医さんの出した回答を、ホワイトボードに書き写しながら、
「この症状は確かにこの病気の特徴ですが
こっちの症状はどう説明しますか?
となると、これは違いますよね。」
と、病名を絞り込みながら議論を続けていく。

ビデオは後半に続き、
ドクターGと研修医さんたちは最終結論を導き出していく。

難しい状況から正解を導き出した回答者さんの顔がなんとも清々しい。

スタジオには、ゲストとしてタレントさんが3人来ているが、
番組的に華を添えるための出演なのだろうか?
はっきり言って、
先生と研修医さんと司会者さえいれば、別にタレントさんを呼ぶ必要もないと思う・・・・



番組の最後で、ドクターGが語る言葉がいつも感動的だ。
「まずは患者さんの話に耳を傾けること。検査だけには頼ってはいけない。触診を大事に。」
「若いうちに5年くらいかけて色々な科を回った方がいい。自分のためになる。」

若い研修医さん達も真剣な眼差しでそれを聞いている。

「医療とは、医者と患者さんの共同作業だ。」
あるドクターGはそう仰っていたが、
その言葉は私の胸に深く突き刺さった。


隣で見ていた次男
「ねぇ、世の中にはこんなに優秀で立派なお医者様がいるのよ。
君もどう?あの領域に足を踏み入れてみない?」
と、尋ねたら、

「俺はいいわ。
見るの嫌いなんだよな。多分気絶すると思うから無理~無理~。」

と、全くその気はないようだった。

銀行員時代 行友会はつらいよ

2010-07-14 12:47:30 | 銀行員時代
うちの銀行には、以前記事にした「独身会」の他に、
全行員の親睦を深めるための「行友会」という組織が存在した。

異動の度に開かれる「支店懇親会」や、
「ハイキング」「祭の御輿担ぎ」「慰安旅行」「ボーリング大会」「クリスマスパーティー」
などが年間を通じて行われ、
他の支店も参加する地区対抗の「ソフトボール大会」まであった。

形式上は出欠自由ということになっていたが、
入行3年ぐらいまでは、ほぼ強制参加であった。

私には、これが殊の外苦痛だった。

だいたい、仕事で平日に顔をつきあわせてるのに
なんで休日も銀行の人とお付き合いせねばならないのか?

イベントの度に大切なお休みが消えていく。
これじゃデートもできやしない。


入行2年目の秋、慰安旅行で淡路島へ行くことになった。
片道5~6時間の長い長いバスの旅だ。

向こうに着いたら、温泉に入って、宴会があって
翌日は市内観光して帰路につく。

はぁ~・・・・考えただけで憂鬱・・・・・
でも行かなきゃ。

これが気の合う女の子同士の旅だったら
どんなによかったか。


バスの中は至極退屈だった。

ガイドさんが場を盛り上げてくれるのだが、
ノリノリなのは、缶ビールで既に出来上がったおじさん達だけ。

そのうち車内はカラオケ大会と化し、
マイクが座席を飛び交った。

おじさん達が一回り歌い終わると
「映画でも観ますか?」
と、ガイドさんが声を掛けた。
バスの前方に備え付けてある小さな画面から流れてきたのは
「ふうてんの寅さんシリーズ」
こういうバス旅行って、いつも寅さんなのよね。

さて、
ホテルまであと30分ほどで着くという頃、
最後列に座ったK氏が
「トイレ~トイレ~!」
と、突然騒ぎ始めた。


バスは途中で、トイレ休憩のために数回止まっていた。
ちょっと前にSAで停車したばかりで
このあとはホテルに着くまで止まる予定はない。

K氏は支店の中でも大酒飲みのお調子者で知られていた。
この日もバスの中で既に何本も缶を開け、
顔は真っ赤になっていた。

周りはK氏が冗談を言っているとわかっていた。

「トイレ~!もう漏れちゃうよ~早く止めてくれ~。」

面白がって大声で喚いている。

バスの運転手さんとガイドさんは大慌て。
お客様がトイレに行きたいと言っているのだ。
でも、この先トイレ休憩で止まれる場所はもうない。

「すみません、もう少しですから、もうちょっと待ってください。」
可哀想に、ガイドさんはひたすら謝っている。

ふと横に目をやると、
副支店長が後ろを振り返り、険しい顔をしてK氏を睨み付けているのが見えた。

これはまずいことになる・・・・
K氏の悪ふざけに、副支店長がご立腹だ。

「トイレ~トイレ~!」

喚き声はどんどんエスカレートしていく。


バスはついにホテルに到着した。

「着きました。トイレにお急ぎの方、どうぞお降り下さい。」

真面目なガイドさんは、K氏に呼びかける。

だがK氏、バスが止まった途端に騒ぐのを止めた。
まるで何事もなかったかのように知らんぷりしている。

やれやれ、困った人だ。
皆も呆れかえっていた。

だが副支店長は違った。

バスを降りてきたK氏に歩み寄ると、こう言った
「悪ふざけもいい加減にしろ。恥を知れ!」


副支店長から怒鳴られても
K氏はポカンとして、
え?俺?なんで叱られるの?
という顔をしていた。


だめだこりゃ。
分かってないわ、この人。
自分の置かれた状況を把握できてない。


叱られて少しは反省したのか、
K氏はその後、宴会でも帰りのバスの中でも大人しかった。

K氏が静かになってくれたので、
女子行員も
「酒の席で絡まれなくてよかった~。」
と密かに喜んでいた。

もちろん、この一件がK氏の昇進に響いたのは言うまでもない。

プリント化石変換エナメルバッグ

2010-07-12 09:31:23 | Weblog
超重量背筋強化エナメルバッグには
他にも機能が付いていた。

それは、

学校からのお知らせプリントを化石に変換する機能だ。


毎日配られる宿題、お知らせ、その他諸々のプリント。
彼はそれらをどうするか?

一応、プリントを挟むためのファイルは持たせてあった。
でも、ヤツはそんなものは使わない。

全ての教科が詰まった鞄に直接突っ込むのだ。

一度中に入れられたペラペラのプリントは
8kgの重みのなかで潰され、
更には朝夕40分のチャリ通によって揉みくちゃにされ、
ある時は浸食してくる雨水によって
またある時は部活で着た汗まみれのウェアによって
膨らみ、乾き、圧縮され
最後にはその原形をとどめず、化石となるのだ。

食べ終わったマックフライポテトの紙袋なんかをギュッとひねって入れられた日には、
油染みまで付いていることもある。



書類には「提出期限」というものがあるということを
長男は意識したことがなかったらしい。


保護者が記名捺印して出欠を届けるもの、
例えば、
「三者懇談のお知らせ」
「PTA総会のお知らせ」
「備品購入のお知らせ」
などの書類には、必ず「○月○日(○曜日)までに」提出と記してある。


は、そういうお知らせを、
もらったその日に出したことがなかった。

何日か経って
の学校のママ友達からメールが来る。

「○○のお知らせもらってきたよ。」

実は、彼女と私はママ友同盟を締結していた。

長男のだらしなさを嘆く私を心配して、
学校からのお知らせがある時、彼女は必ず知らせてくれた。
私もそのお返しに、テスト結果が帰ってきたときなど、
情報を内密に流していた。
彼女の息子さんは、親に見られたくないことは握りつぶす傾向があったので。


案の定、はお知らせプリントを私に見せてなかった。
配られたのは、もう1週間以上前になるという。

そこで、調査隊のお出ましとなる。


全教科が入ってパンパンに膨れ上がった鞄の底からは
時間をかけて作り上げられた化石プリントが
これでもか~、というくらい発見される。

これはもう、お宝を掘り当てたときの考古学者の心境だ。

化石の一つ一つをそーっとカバンから取り出す。

それを破らぬように慎重に伸ばし、


まず、
ヤツの宿題に関わるもの
親宛のもの
にザッと分ける。

宿題はそのままヤツの鼻先に突きつける。
「提出期限過ぎてんだけど!」
嫌みも忘れてはいけない。


それから、親宛のものの中から
保護者署名捺印すべきものを取りだして、
学校には誠に申し訳ないが、〆切り後に提出するのだ。

直接渡すわけではないが、
シワシワの紙切れを先生がご覧になるのだと思うと、
顔から火が出るくらい恥ずかしかった。


ちなみに次男のカバンには
プリントワカメ化機能がついている。

プリントをノートに挟んで鞄に入れるので
取り出すときに端っこがワカメのようにベロベロに伸びているのである。
何度もファイルに挟んで来るよう言って聞かせるのだが、
本人はノートに挟めばOKだと思っている。


最近では学校のwebsiteに
「○○のご案内配布致しました」
と、「新着情報」が更新されるので毎日チェックすることができる。
案内が配布されたことを知ると
帰宅後次男に尋ねる。
すると次男は、
ワカメ化したプリントを得意気に渡してくれるのだ。

「お兄ちゃんよりマシでしょ。」

なんて次元の低い争いだろう・・・・(涙)

超重量背筋強化エナメルバッグ

2010-07-09 12:42:58 | 子供の話題
今どきの携帯は、いろんな機能が付いていてる。

でも、私が実際に使うのは
電話、メール、写真、web くらいで、
機能の殆どを使いこなしていない。

その点、生まれたときからゲーム機に囲まれていた子ども達は違う。
携帯は、彼らにとって体の一部。
知らないうちに無料モバゲーをダウンロードして
暇さえあれば遊んでいる。


先日、次男が夜になってもボタンいじくっているので
「ちょっと、一体いつまで遊んでるの。」
と、注意した。

すると、彼は口を尖らせて反論した。

「あのさ、これ、遊んでるんじゃないの。

黒板に書かれた明日の時間割を
写メで写してきてるから、
それを見て用意してんの!」

なんてこと!

時間割ったら、
予定帳に毎日書き入れるのが当たり前だった私たちの時代。

今の子は写真に撮ってくるの?


「そうだよ。
だからホームルーム後は
予定表を写そうとして
黒板の前にみんなが一斉に群がってくるから、
撮るの大変なんだよ。」

知らんかった・・・・

ちょっと待って・・・・。
じゃ、お兄ちゃんもそうだったの?
あの子も高校時代は写メで撮ってきて用意してたの?
そんなところ見たことないけど。


「バカだな~お母さんは。
お兄ちゃんがそんなこと、するわけないじゃん。

お兄ちゃんは予定表なんて関係ないの。
本は全部鞄に入れるか、
入りきらないのは、置き勉(学校に本を置いてくること)してたでしょ。

宿題だって学校でやってたし。
だから写メなんて撮ってない。撮る必要なかったの。」

そうだったのか。

私は密かに長男のカバンを
「超重量背筋強化エナメルバッグ」
と名付けていた。

とにかく、全ての教科をカバンに押し込めているのだ。
ファスナーがはち切れそうに膨らみ。
肩にかけると紐が今にもちぎれそうだった。


その日に使う科目のテキストだけ入れれば?
と、何度言い聞かせても、

「はっ?めんどくせ~~~。」
と、言うことを聞かなかった。

ある日義母が、床に無造作に放り投げられたカバンを
「まったくこんなところに置いて。」
と、ブツブツ言いながら二階に片付けに行こうと持ち上げた。
「!・・・・何これ?なんて重いの!」
びっくりして体重計に乗せて量ってみると、8kgあった。

毎日8kgの負荷をかけて、背筋を強化していたらしい。(笑)
そのお陰で、体力テストでは、背筋のポイントがかなり高かったようだ。
ずぼらなりにちゃんと考えているらしい(爆)


こうして、長男の体力向上に一役買った頑丈なエナメルバッグは、
3年の秋頃、とうとう肩ひもが真ん中からぶちっと切れたのだった。