肩の凝らないスローライフ

ようこそtenchanワールドへ。「一日一笑」をモットーに・・・日常生活の小さなことを笑いに変えるtenchanの雑記帳

父の話

2012-04-10 13:31:02 | 3・11、原発関連
理工学部で学んだ父は
大学時代にどのような勉強をしたかを
家族に話すことは今まであまりなかった。

だが、先日実家に行った時のことだ。
孫たちが来るといつもよりお酒が進むらしく、
ほろ酔い気分に。
口も滑らかになった頃、
こんなことを話し始めた。

父が大学に入った1950年代、
政府は原子力の平和利用に乗り出した。こちら

父が通う大学でも
「原子力発電」についての講義が開かれたのだそうだ。

大講義室には500人もの学生が詰めかけ
講師の話を熱心に聞いていた。

だが、講義を何度か聞くうちに、
学生達の間にどんどん疑問がわき起こってきた。

原子力による発電は安全と言われるが、
本当は危険なのではないか。

燃料棒を常に冷やさねばならないのに、
電源が途絶えた場合はどうするのだ。

講義を聴く学生が一人、また一人減っていく。

父とその友人達も悩んだ。
教授に勧められて出席はしたものの、
これはエライことだ。
原子力の開発は危ないぞ、という結論に達し、
講義に出るのを途中で止めてしまった。

その後も聴講する人は減り続けた。
最終的に残ったのは十数人、
その殆どが原子力関連の企業に就職したという。


講義が終わった後、
「脱落」した生徒達に、ゼミの教授がこんなことを言ったそうだ。

「今だから話すけれど、
正直なところ、
君たちが講義を聞くのを止めてくれて
僕は本当に嬉しい。
講義を勧めた立場から、あからさまに「止めろ」とは言えない。
でも、このまま原子力の開発に君たちを送ることになれば
親御さんに申し訳ないと思っていた。
なぜあんな危険な職場に子供を送ったのかと責められるだろうから。
だから、止めてくれて本当に嬉しいのだ。」


今から60年前、
日本が高度成長期を迎える頃、
大学では原子力促進の講義が行われていた、という父の証言。
埋もれさせてしまうのは惜しいので、
このような形で残すことにした。
ただ、父からの伝え聞きなので、
細かいところは違っているかもしれないが、
そのあたりはご理解頂きたい。

脅かしでものを言う人

2011-07-04 15:26:27 | 3・11、原発関連
お昼休み、いつものようにネットでお気に入りサイトを見ていると、
こんな物騒なニュースに出くわした。

松本復興相、宮城県知事と会談




「最後のはオフレコな!書いたら、その社は終わりだ」
の発言に、背筋が寒くなった。

非常時だから、という名のもと、
強力な権力でものごとを進める、という姿勢も、
ある程度理解できるが、
他人を威圧的態度で罵倒するとは!
なんか意味をはき違えていないか?






今日は時間切れにつき、簡単更新です。

なぜ?に答える

2011-05-13 12:56:21 | 3・11、原発関連
「どうして?」

「なぜ?」

子ども達が小さい頃、口癖のように言っていた言葉。

ねえ、ママ、

お空はどうして“お空”っていうの?

お水はどうして“お水”っていうの?

そう聞かれる度に、

それはね・・・・と答えてきた。


大きくなると、もっと複雑なことも質問してくる。

それでも、ちゃんと納得するように答えてやった。

でも・・・・・

「どうして原子力発電所を作ったの?」

と、聞かれたら、

説明する自信が私にはない。


「年間20ミリシーベルトは本当に安全なの?」

いいえ、危ないわ。

「今のところ健康に問題はないレベルって、何年か経ったら影響があるの?」

たぶん。

するともう一度聞かれるだろう。

「じゃあ、大人はどうしてそんな嘘をつくの?」

ごめんね、ママはあなたに説明してあげられない。

本当に、どうしてこんなふうになっちゃったんだろう。



大人はね、子供に説明のできないことはしちゃだめなんだよ。

世の中の子ども達から、そんな風に言われてるみたいだ。



戦争中、父が疎開していたことは昨日の記事で書いた。

同時期に、母も親戚を頼って可児市に疎開している。ブログ記事


大勢の大人たちによって守られた命が、
私に繋がり、私の子ども達に繋がっている。




Fukusimaの子ども達を救おう、というサイトができました。


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


Moms to Save Childen from Radiation


少しでも多くの命が救われますように。
拡散願います。


父は学童疎開した

2011-05-12 12:03:07 | 3・11、原発関連
あーでもないこーでもないと、
頭の中をぐるぐる駆けめぐって
答えが出ない悶々とする今の状態。





藤の花が見頃な江南の曼荼羅寺。

およそ65年前、
国民学校の5年生だった父は、
この曼荼羅寺に名古屋から学童疎開していた。

親兄弟と離れての集団疎開は辛く、
時折、母親(私の祖母)が訪ねてきてくれるのが、
唯一の楽しみだったという。

しばらくして祖父は、
愛知県の山あいに妻子を疎開させることを決めた。

父は曼荼羅寺を去り、家族と合流。
終戦までそこで暮らした。


学童疎開ってどういう経緯で決まったのだろう?

Webで調べてみると
戦争末期に「学童疎開促進要綱」なるものが閣議決定していることが分かった。こちら


なぜ学童疎開のことを持ち出したかというと、
放射線量の多い地域で暮らす人達のことが心配でたまらないからだ。

全員退去というのが難しいなら、
せめて子ども達だけでも安全な場所に避難させることはできないのだろうか?

でも・・・・・・

これがもし自分の住んでいる地域で起こったら、と考えてみる。


まず、両親のこと。
住み慣れた土地を離れたくない、と言うかもしれない。

それから、子供の学校のこと。
次男はせっかく入った高校を休学することになるのだろうか?
もし中学生だった場合。
学校を休むとなると、受験に影響しないだろうか。
「内申」に響くだろうか?


子ども達だけ預けるのか。
ちび姫はママが恋しくて泣くだろう。

なら自分もついていくのか。
そうすると仕事は辞めねばならない。
その後の経済的な問題はどうするのだ。

福島の親御さんたちも
きっと同じように悩み、苦しみ、
決断できずにいるのだと思う。


2011.5.10 フジTV・とくダネ 福島の子供たち 20ミリシーベルト問題


テレビを観て、新聞を読んで、ますます分からなくなる。

頭の中をぐるぐる駆けめぐって答えが出ない悶々とする状態。



最後に、福島在住の詩人和合亮一さんが
ツイッター上に書いた詩をどうぞ。こちら

魂を揺さぶられます。

お願いタイガー!災害版

2011-04-18 13:55:07 | 3・11、原発関連
London徒然草のばくさんから教えてもらいました。

被災地の方が具体的に何を必要としているかわかるサイトです。

支援をしたいと思っていらっしゃる方、
参考にしていただければと思います。

お願いタイガー!災害版

記事を更新したあとでもよく目につくよう
左の一番上にバナー貼りました。



災害時の支援は、
一時的ではなく、継続的に行うことが大切です。

時間が経つにつれ、必要な物も変化していきます。

ネットの普及により、
「今現在何が必要か。」
という情報がリアルタイムにわかるようになりましたね。

ずっと嘘だったんだぜ/斉藤和義

2011-04-15 12:47:45 | 3・11、原発関連
代官
越後屋、ところでどうじゃ、何かよい話はないか?

越後屋
はい、お代官様、とっておきのが一つ。
原子力で電気を作る施設の建設でございます。

私どもにお任せ下されば、
最新式の発電所を作って差し上げます。


ほう~。原子力の発電所とな。

広島と長崎に投下された原子爆弾と同じ原子力・・・・
危なくはないのか?


金儲けには多少のリスクというのは必要でございます。
何なら、町医者と瓦版屋にちょっくら握らせておきますので、
「絶対安全」と吹き込むことくらい簡単でございます。

建設に伴い、街道や宿場町も整備致しましょう。
人が集まり、経済は活性化。
お国はますます繁栄致します。


して、見返りには何を?


選挙資金と支持票をお約束致します。


越後屋、お前も悪よなぁ。


お代官様のほうこそ。

 
あっはっはっは。


tenchanの妄想はこのくらいにしておき、

シンガーソングライター斉藤和義さんの「反原発ソング」をお聴き下さい。


ずっと嘘だったんだぜ/斉藤和義

京都大学 小出裕章助教

2011-04-14 09:48:00 | 3・11、原発関連
ブログ記事を投稿する時に選ぶ「カテゴリー」。

記事の内容によって、
これは子供のこと、
これは料理のこと、
お気に入りのお店紹介、
自分の恥ずかしい過去、
というように毎回自分で選択する。

が、そのままクリックすると、
初期設定の「Weblog」のまま。
拙ブログで「Weblog」のカテゴリーが異常に多いのは、そのせいだ。


さて、大地震の後、原発について書くことが多くなった。

投稿ボタンを押す時に
もう一度考える。
これは何のカテゴリーなんだろう?

今までは「生活」に入れていた。

でも、なんだか違う気がする。

未来に生きる子ども達のために、
今の大人が決して目を背けてはいけない原子力発電所について、
少しでも多くの人が関心を持ってもらいたい。
そんな気持ちを込めて、カテゴリーを追加した。

「原発」

自分自身、原子力について専門的に勉強してきた訳ではないので、
ネットで仕入れた情報しか提供できないが、
納得できるものを載せていくつもりだ。


4月13日付けの中日新聞の特集で、
京都大学の小出裕章助教の主張が取り上げられていた。

Web上では一部しか読むことが出来ないが、
こちらで全文を紹介している。

この記事を読んだ上で、
小出先生がラジオ出演された時のお話を、
是非聴いていただきたい。

【福島原発】2011/4/12/火★最悪の「レベル7」引き上げの意味

原発のこと、もっと分かりやすく。

2011-04-07 12:53:25 | 3・11、原発関連
【お知らせ】

前記事のコメントでChunさんが教えてくれました。

スクールバッグ、5日で1000枚集まったそうです。

何かしたいという皆さんの気持ちが、
大きな動きになったんですね。

引き続き募集はしているそうです。

が、わたくし、完全に乗り遅れました。(冷汗)

2回目、3回目の募集に向けて頑張ります。



さて、

新年度が始まりましたね。

長男の大学は、
卒業式、入学式は中止になったものの、
授業は通常通りに開始。

実は、
原発がもう少し落ち着くまで、
休校にならないかしら、
なんて真面目に願っていたバカ親であります。

長男には、もうすこしこちらにいるよう勧めましたが、
「バイトも部活も始まるから。」
と、4月を待たずに戻っていきました。

出来ることなら帰したくなかった。

もしも大きなトランクがあったら、
誰にも見せずに鍵をかけて閉じこめておきたい。

そんな気持ち。

せめて、食べるものは安全な物をと、
普段は送らないんだけど、
米とか、パスタ、お餅などの炭水化物と、
ミネラルウォーターを段ボール一杯に詰めて
送ってやりました。



原発関連のニュースや、ネット上での情報を見るたびに
頭は混乱していきます。

福島原発で今、
必死に原子炉を止めようとしている人たちに感謝しつつも、
これは、かつて私たちが経験したことのない危険な領域に入りつつある
と、どこか本能的に感じています。



原子力発電所のしくみについて、
よく分かるように描かれたマンガが公開されていることを知りました。

山岸凉子の短編作品『パエトーン』


理系の難しいことはサッパリ分からないけど、
これならよく理解できます。





アメリカ大陸への移民政策、
満州開拓団など
歴史的に見ると、
国民は政府が推し進める「策略」に振り回されてきました。

今度はどうなの?

最後は自分の判断しかないね。