守門晩秋

2019-11-09 | 日記

         

今日は快晴だったから、守門岳登山口に行く途中にある道院池までドライヴしてきたのだった。久し振りに山の空気を吸ってきた。この山の麓に住んでいながら、ここまで車を走らせることはめったになかったが、今日は天気に誘われて、終わりの紅葉を見てきた。いつもは遠くにある守門岳が、秋の透明な青空の中に、目前に横たわっている。こういう空気の中にいると、何も言うことはないのだ。僕の人生の時間がここに完結している、と思うのである。この瞬間が永遠であって、永遠の断面がこの瞬間である。だから、これから先も何もなくていいのである、ということをこの山の空気がそう言っている。空と山と芒と、それに枯れかかる紅葉と。もうじきこの山々に雪が降り積もる。季節は毎年毎年移り変わって行く、春夏秋冬自然はこの移り変わりを永遠に繰り返すのである。

              (父の命日に) 父も亡く母もはかなく大空に揺れる芒を今年も形見に

 


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