京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

清久ファン倶楽部101。 「共裏仕様」

2009-02-02 22:05:57 | 道具箱
清久ファン倶楽部101。 「裏金」

裏金の試作品が出来上がってきました。

厚みは1分弱で他の物と比べるとこんな感じです。

ねらいはバネのような感じで表刃をあまり強く押し出したりしないように作られています。

少し折り曲げ画少ないようですがそれは各自での工夫次第になります。

いつもの如く美しい仕上がりになっています。

形は昔の是秀作に近づけようとしているのですが私は形をはっきりとは知りません。薄仕上げであったとは聞いているのですが。

その薄さの性か制作段階でこんな焼きヒビも出てしまっています。


この2枚の共裏は試作品です。

美しい形の道具を使わせてもらう幸せをまた味わうことが出来ます。

感謝しています。清久さん

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1 コメント

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Unknown (アウトローな大工)
2009-02-03 23:20:19

「共裏仕様」によせて


 延國の量産された純正の押さえ刃は価格的にもよくできていますが、欠点は耳が欠けやすいことです。

少し前まで、無銘の同じものが¥1000位でありました。

また、これより進歩した理想的な形の押さえ刃を追求すると一般の押さえ刃が、三百円~五百円当時でも試作すると一枚二十五万円位したそうです。

本体の鉋刃より手間がかかり精巧で薄いために、その製作は難しいそうです。
(最高レベルでの話しです)

若い頃は1分厚煙草切り包丁用刃材の地金に、切目を入れて割り、押さえ刃などをよく作りました。

外国製鉄鋼鑢で切刃角11度~15度、・ 厚さ1.5mmから2.3mmのテーパー状の鎬に加工します。

背(高さ)は、キューと仕込んだ時に台上バ位になる寸法です。


※追記

加藤 廣翁の作品は、谷中の朝倉彫塑館と竹中大工道具館や工匠具刃物店などで見ることができます。

ご存知のように、

多くの種類の刃物をここまで芸術的にも、昇華させた名匠を他に知りません。

研究されている方多いです。

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