京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

2分研ぎ。工藤氏の場合

2009-06-15 22:39:11 | 道具箱
2分研ぎ。工藤氏の場合

この方も研ぐのはかなり短時間で仕上げられています。

今回見せて頂いたのは中砥がキングハイパー1000軟口で返りがでるまで研ぎ。

その次にエビの10000番で刃を付けます。

この時点で刃は研ぎ上がっていると言われました。

最後に非常に堅めの天然砥石今回は中山のマルカで仕上げていらっしゃいました。

普通ここで失敗するそうです。人造砥石で仕上がっているのを最後の天然砥石を掛ける時点で刃こぼれを起こすのだそうです。

硬い砥石砥石ですので黒名倉でタップリを研ぎ汁が出やすいようにしておいてから研ぎに掛かります。

水が多くては研ぎ上がりませんこの砥石の表面の研ぎ汁を参考にして下さい。

工藤氏の研ぎも最後になるとやはり刃先に力が掛かるように研ぎ刃先だけが研いでありました。

この方の場合、手が決まっているので冶具が必要ないのでしょう。

熟練者のみが出来るマネの出来ない技を感じます。