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■ 下津谷木温泉「クアパレスおがの」 〔 Pick Up温泉 〕



<下津谷木温泉「クアパレスおがの」>(小鹿野町般若359-1、10:00~21:00、木休、800円(/3h(土休日))、HPに100円引クーポンあり、0494-75-1123)
オフィシャルHP

秩父、小鹿野町のはずれにある公共系日帰り施設。”般若の丘”とよばれる高台にドイツあたりの古城を思わせる重厚な外観をみせています。
3層の建物で、1階は温浴施設ゾーン、2階はフロントとレストラン、3階は宴会場。


【写真 上(左)】 古城のような外観
【写真 下(右)】 広~いロビー
 
温浴ゾーンは浴場と水着着用のクアゾーンにわかれています。別に岩盤浴(別料金1,950円(50分)、2005年7月新設)もあり。ONKEN21さんの詳細レポあり。


【写真 上(左)】 クアゾーン
【写真 下(右)】 内湯 

クアゾーンにはサウナ、ボディシャワー、ハーブ湯、歩行浴、気泡湯などたくさんの浴槽がありますがすべて真湯かゲキ希釈?。

浴場は手前が男湯、奥が女湯の固定制。内湯は中央に内湯(赤みかげ石枠石タイル貼10人以上、ジェット&流水浴付)ととなりあって右手に漢方薬湯。薬湯は6種類の薬草をブレンドした"智光"を使用でかなり強烈な臭いと浴感。浴室内に薬湯の臭いが充満しているのはいただけません。


【写真 上(左)】 露天全景
【写真 下(右)】 露天

2001年1月に増設された露天は、展望よく広々として風とおしもいい気持ちのいいロケ。
東屋つきの露天(鉄平石造5-6人)ひとつを配置。以前、露天の湯口にいた”カバ”こと”パレオパラドキシア”がなぜか姿を消していました。(女湯にはいたそうです^^;))
内湯は赤みかげ石、露天は石の湯口からの投入。各槽とも槽内注排湯のある循環仕様で、オーバーフローはほとんどありません。
カラン10以上、土曜19時で20以上とけっこうな入りで、とくに露天は混んでいました。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口 

お湯は微白濁で独特の温泉臭あり。
ここは何度かきていますが、今回はツルすべも弱く???でした。
以前、平日19時過ぎにきた時は、露天がガンガンオーバーフローしていてすごいツルすべ&甘イオウ臭があったのですが・・・。
源泉じたいの力はあると思うので、もっと頑張ってほしいところです。

〔 2001年10月28日レポに加筆修正 〕

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〔 その後の状況 〕

ここはタイミングによってお湯のイメージ(とくに露天)がかなりちがいます。(お湯はつねに露天のほうがいい。)
露天の湯口はふつう循環湯を投入していると思いますが、たまに非加温非加水と思われる源泉を大量投入するときがあって、そのときはかなりのオーバーフローがあります。

そんなときのお湯はこんな感じです。
灰白色に懸濁した(透明度はかなり変化する)お湯は、湯口で甘イオウ臭、たまご味+重曹味+αの複雑な味。湯面でも甘イオウ臭がするのにはおどろき。(たいていは酸っぱいようなイオウの残留臭がしている。)

重曹系のツルすべが卓越していますが、その裏に肌にくい込んでくるような硫酸塩泉のキシキシとした力感を秘めていて、かなりあたたまります。
あとひき系のお湯で、しかもぬるめなので、このようにコンディションがいいときはほとんど脱出不可能に・・・(笑)
泉温からしても、源泉水風呂がほしいところです。

内湯は当初感心しませんでしたが、ある時点から非加温源泉を間欠的にどこどこ投入するようになり、その時の湯口まわりだけかなりいいお湯になります。

浴後はほどよいあたたまりが残り、肌がすべすべになってしっとり落ち着く上質なもの。とある”美人の湯ランキング”で首都圏第1位になったこともあるようです。

HS^-=13.2、SO_4^2-=177.3ともに秩父では屈指(というか、ほとんどほかに例がない)の成分量。調子がいいときはこのスペックがいかんなく発揮されていたわけです。
とくにSO_4^2-は秩父では突出した成分量で、これによる複雑な浴感は、いわゆる”たまご水”とはあきらかに一線を画しています。

ただ、ここの施設構成&営業施策ですが、どうにもチグハグ。
サウナの場所は、どうみてもクアゾーンでなくて浴室でしょう。(というか、浴室とクアゾーンを分離するメリットが最近ではもうあまりないので、接続して内湯を一気に拡充すべきでは?。男湯と女湯でクアゾーンを挟んでいれば、クアゾーンを2つに区切って両方から接続すればOKですが、男湯しか接していないので、女湯との接続がむずかしいところ。)


【写真 上(左)】 レストラン
【写真 下(右)】 泉源施設? 

料金も800円と高めで、岩盤浴はゲキ高。割引券乱発するくらいなら、入浴のみ(クアゾーン利用不可)500円くらいのコースを設置してみては?
レストランの味も悪くないのに、PR不足なためかいつも空いています。
「クアパレスおがの」というネーミングも、和風施設全盛の昨今ではいまいち生彩を欠きます。
1994年オープンという公共日帰り温泉の先駆け的施設なので、いろいろと後追い対応がでてしまうのはしかたのないところかもしれませんが・・・。

含硫黄-Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 17.5℃、pH=9.10、成分総計=1.312g/kg、Na^+=413.0mg/kg (98.30mval%)、Cl^-=301.0 (42.07)、HS^-=13.2、SO_4^2-=177.3 (18.29)、HCO_3^-=305.1 (24.78)、CO_3^2-=78.0 (12.88)、陽イオン計=148.8mg/kg (18.27mval)、陰イオン計=874.6mg/kg (20.18mval)、硫化水素=- <H5.6.24分析>(源泉名:下津谷木温泉)

〔 2008年12月22日まとめてレポ 〕

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〔 「クアパレスおがの」12/24から休業へ 〕

エントランス横にこんな掲示がでていました。
「さてこの度、当館の指定管理者から経営不採算を理由に指定管理者辞退届が提出されました。町では、現在の指定管理者による経営の継続は困難であると認め、平成20年12月24日(水)をもちまして当館を休業することといたしました。現在、新たな指定管理者の指定に向けて鋭意努力しております。(以下略) 小鹿野町」
フロントで詳細を確認したところ「再開の方向で動いているが、いまのところいつごろになるかはわからない」とのこと。

ここの源泉は秩父屈指の実力派で、これまで何度も入湯していただけに残念です。
源泉はよく、建物じたいの質感もあるので、じっくり手を入れ”和”の要素を付加して営業戦略を立て直せば、まだまだやっていけそうな気もするのですが・・・。

〔 2008年12月22日レポ 〕
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