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■ 四万温泉 「積善館本館」 〔 Pick Up温泉 〕



<四万温泉(新湯)「積善館本館」> (群馬県吾妻郡中之条町四万温泉、10:00~17:00、1,000円/4h、0279-64-2101)
オフィシャルHP

創業元禄七年の四万を代表する老舗宿。
湯量豊富な老舗らしく多彩な浴場をもっていますが、日帰りで入れるのは、「元禄の湯」と混浴「岩風呂」です。(大広間での休憩も可。)

アプローチはせまく建物そばにはPもないので、新湯手前の四万川沿いの共同Pに停め、散策がてら歩いていくのがベターです。
新湯川にかかる赤い橋を渡ってのアプローチは、老舗の温泉地らしい風情にあふれています。


【写真 上(左)】 橋の手前にある旧本館
【写真 下(右)】 橋から浴場棟


【写真 上(左)】 浴場棟外観
【写真 下(右)】 玄関

風格ある純和風の木造建物で、重厚な玄関の奥に帳場。
帳場のすぐよこ、新湯川に面して別棟の浴場「元禄の湯」。
そのよこには飲泉所もあります。


【写真 上(左)】 帳場
【写真 下(右)】 格調高い館内


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 飲泉所

浴場の扉を開けると、いきなり脱衣所と一体の大浴場が眼前に展開します。
(貴重品預りもロッカーもないので、貴重品の持ち込み要注意)


【写真 上(左)】 浴場-1
【写真 下(右)】 浴場-2

アールデコ調の半円窓、白壁のレトロなつくりは国登録文化財の貫禄十分。
窓が開け放たれ天井も高いので、風とおしがよく居ごこちは抜群。
新湯川の澄みきった清流に面し、高く瀬音がきこえます。


【写真 上(左)】 雰囲気あふれる浴場
【写真 下(右)】 レトロな外窓

温泉熱を利用した蒸湯は1人用で、強烈に蒸すので早々に退散。
脱衣所の床も温泉熱利用の床暖房とのことであたたかいです。
建物見物にくる人はやたら多いですが、入浴する人は意外に少なく土曜15時で超贅沢にも独占~2人。
浴槽は中浴槽(石造4人)×1と小浴槽(同 2人)×4の計5でどれも熱め。
ほかに壁側に蒸湯×2。
シャワー+カラン1。シャンプーあり、ドライヤーなし。


【写真 上(左)】 浴場から脱衣所
【写真 下(右)】 蒸湯

全ての浴槽は底面からの注湯で、浴槽のふちからさわさわとあふれ出ています。
石膏&緑青で緑白色に変色した浴槽カランからは高温の源泉が出ます。
すこぶる入り心地のよい浴槽は文句なしのかけ流しで、入るたびに大量のオ―バ―フロ―はなんとも贅沢。


【写真 上(左)】 石膏&緑青まみれの湯口
【写真 下(右)】 ざんざこのオーバーフロー

澄み切った無色透明のお湯には、微塩味石膏味と石膏臭、硫酸塩泉特有のきしきしとした湯ざわりにとろみをまじえる質感の高いお湯。
やさしい湯ざわりながら、思いのほか湯疲れ感が出るのはさすが硫酸塩泉。
浴後はとても温まりますが、すぐに充実した爽快感が出てきます。


【写真 上(左)】 水槽
【写真 下(右)】 泉源?

川側の窓の下にはめ込まれた水槽で泳いでいる、金魚たちと遊びながら川風に吹かれるゆったりとした時間。
雰囲気もお湯も申し分なく、法師沢渡まるほんと並ぶ上州屈指の癒し系浴場としておすすめです。

含砒素-Na・Ca-塩化物・硫酸塩泉 78℃、pH・湧出量不明、成分総計=2143.383mg/kg、Na^+=480.0mg/kg (65.96mval%)、Ca^2+=179.0 (28.22)、Fe^2+=0.18、Cl^-=754.9 (69.68)、SO_4^2-=385.0 (26.23)、陽イオン計=728.383 (31.655mval)、陰イオン計=1216.2 (30.559mval)、メタほう酸=135.5、遊離炭酸=19.8、砒素=1.57 <S54.4.11分析> (源泉名:明治の湯)

「積善館の源泉は、自家所有温泉(自然湧出泉)です。本館の赤い橋の下を流れる新湯川(あらゆがわ)という川の川底にあります。場所は橋から100メートルぐらい上流です。水面からは見えないのですが、川底にコンクリートの部屋があり温泉をためています。そこから湧き出す温泉の量は毎分約900リットルを超えます。(中略)源泉の温度が高いため、熱交換・冷却加水・自然冷却等をし、適温にまでさまして、全てのお風呂に注ぎ込んでいます。特に元禄の湯は、源泉そのものを加水せずに冷却し、もとの源泉に混ぜることによって温度を適温にしています。(以下略)」(オフィシャルHPより)

〔 2002年11月30日レポに加筆修正・画像補強 〕

※この浴場は現在撮影禁止になっています。当レポの画像はすべて2002年11月撮影のものです。
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