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■ 塩之沢温泉 「塩之沢温泉」 〔 Pick Up温泉 〕



<塩之沢温泉 「塩之沢温泉」>
(山梨県身延町帯金字塩之沢2786、10:00~16:00(要事前時間確認)、500円、05566-2-1108)
紹介ページ (じゃらん観光ガイド)
紹介ページ (株式会社求人ジャーナル)

はっきりいって、わたしは山梨の温泉フリークだと思いますが(笑)、それでも二の足をふんでいたお湯があります。身延の二湯、「塩沢温泉」と「塩之沢温泉」です。
どっちもちいさな宿でFRP(ポリ)浴槽だし、冷鉱泉なのでよほど条件があわないと入浴できないのでは?・・・と。

お盆ならば帰省客もいるしお湯を入れているのでは・・・?ともくろみ、2008年のお盆、一気に2湯を攻略。読みどおり(?)、ともに入湯を果たしました。


【写真 上(左)】 塩之沢駅
【写真 下(右)】 看板

マイナーなお湯ながら、じつは「塩之沢」駅から徒歩3分という駅近立地です。
身延線にはひなびた駅が多く、最寄り駅「塩之沢」駅もかなりの筋金入り。
車が停められるかどうかわかりませんでしたが、宿の前に1-2台の駐車スペースがありました。
住宅地のなかの民家然とした建物で、屋根の上のかわいい湯抜きに「塩之沢温泉」と掲げられ、玄関脇にも目立つ看板がでているので迷うことはないでしょう。

入浴を乞うとごく自然に受け付けてくれたので、意外と浴客がいるのかもしれません。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 浴槽

館内は民家風ながらよく手入れされてB級感はありません。
「山梨の温泉」(山梨日日新聞社出版局刊、平成9年)によると「温泉は明治時代に開業した。(中略) 現在の場所に移ったのは1967年。約1km離れた源泉から、パイプで引いている。」とのこと。
写真の注釈に「1996年中に改築予定」とあるので、近年改築されたらしく外観、館内ともこざっぱりとして綺麗です。
なお、同誌の旧建物写真の看板には「富屋」とありますが、いまはこの屋号はつかっていないようです。

廊下の奥をまがったところに浴室がひとつで、このときは貸切で入れました。
大きくはないですが窓の広い明るい浴室で、閉塞感はなく、窓からはのどかな景色が広がります。
3-4人は入れるやや大きめのFRP(ポリ)浴槽で、側面で注吸湯でオーバーフローなし。べつにお湯カランと水カランがあって随時投入可。これは感じからして源泉かもしれません。


【写真 上(左)】 源泉カラン
【写真 下(右)】 カランも温泉

カラン2(たぶん源泉)、シャワー・シャンプーあり。お盆の12時で貸切でした。

ほぼ適温のお湯には、こまかな赤茶の浮遊&沈殿物(酸化鉄?)。
ほぼ無味でうすい石膏臭+αのような、うすめながら独特な湯の香を感じました。
ごくよわいきしきしがあるやわらかなお湯で、浴後はすっきり爽やか。


【写真 上(左)】 注吸湯
【写真 下(右)】 赤茶の沈殿物

浴後女将さんとすこし話しをしました。
浴場ではすべて温泉をつかっている。温泉は山のなかで湧いていて、そこではたまごのような臭いがするが、引き湯してくると臭いが飛んでしまう。また、そこではやや白濁したお湯だとも・・・。
スペックどおりしっかりとイオウ分のでた源泉なのだと思います。

お湯はさほどインパクトはないものの、なんとなく変わった感じのお湯で、山梨の温泉フリーク(笑)ならば攻めてみる価値はあるのでは?。

ネット検索してもほとんど情報とれないと思いきや、オフィシャルHPはないものの、じゃらん、楽天トラベル、るるぶ.comなど錚々たるメジャー系サイトで紹介されているのにはびっくり。意外と有名宿?

単純硫黄冷鉱泉(Na-(CO3)・HCO3・Cl型) 11.5℃、pH=9.6、0.29L/min自然湧出、成分総計=0.1913g/kg、Na^+=55.2mg/kg (92.66mval%)、Fe^2+=0.5、Cl^-=19.8 (20.82)、HS^-=3.9 (4.46)、SO_4^2-=11.1 (8.55)、CO_3^2-=30.1 (37.17)、HCO_3^-=38.2 (23.42)、陽イオン計=159.1 (2.59mval)、陰イオン計=107.4 (2.69mval)、硫化水素=- <H8.6.13 > (源泉名:塩之沢温泉)

<温泉利用掲示> 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 他掲載なし

〔 2009年10月26日UP (2008年8月入湯) 〕


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■ はやぶさ温泉 〔 Pick Up温泉 〕



<はやぶさ温泉> (山梨県山梨市(旧 牧丘町)隼818-1、10:00~21:00、火休、500円、0553-35-2611・4141)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

お湯のよさでその名を馳せる東山梨の日帰り温泉施設。
R140号(雁坂みち)が笛吹川を渡る「新隼橋」のたもと、快川紹喜の遺喝「安禅必ずしも山水を須いず、心頭を滅却すれば火も自ら涼し」で知られる名刹、恵林寺にもほど近いところにあります。
PはR140からちょいと入りますが看板があるのですぐにわかります。

ここは、正徳寺温泉「初花」とともに、以前、よくいきました。
「初花」と同様、最近はやたら混んでいるようなので足が遠のいていましたが、平日に入るチャンスがあったので、ひさしぶりに攻めてみました。

平日だったので、さすがに他県ナンバーはいないものの、それでもけっこう停まっています。


【写真 上(左)】 玄関前の飲泉所
【写真 下(右)】 T教授の説明板

和風庭園の奥に民家風の建物。看板がなければ誰も日帰り温泉と思わないのでは?
入って正面に休憩所。ここはいつも賑わっていて、お客がゴロゴロと寝ています。
食事もここでとることができます。

廊下の奥に浴場。廊下の壁面には山梨の温泉の定番(笑)、T教授の巨大説明板が掲げられています。
手前が男湯、奥が女湯で、脱衣所はそこそこの広さがありますが、たいてい何人かいます。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 内湯

入ってすぐ右手にある飲泉所は豊潤なイオウ臭を放ち、はやくも期待が高まります。
左手に内湯(石枠タイル敷、10人くらい、ジャグジー×2付)と、扉を開けて階段をおりたところに露天(岩組青平石敷10人弱)の2槽。
以前は国道からも見えそうなワイルドだった露天は、いまは和風庭園、目隠し塀、東屋などが整備され、かなりちゃんとした(笑)露天風呂になっています。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 ダイナミックな投入

内湯の奥にある立ち上がった鯉の口から豪快に源泉が吹き上げられ、きれいに放物線を描いて湯面にとうとうと注がれていきます。
投入量は優に50L/minはあると思われ、ほとんど全量を浴槽フチからザンザンザコザコにオーバーフロー。
オーバーフローの量は以前より多く、湯温も上がっているような感じ。
鯉の足元からも源泉が注がれ、そばにはコップがおいてあります。
なお、源泉は「りょう泉はやぶさ」として販売されています。

露天はパイプからの大量投入で、槽内注排湯はみあたらず、ザンザコオーバーフローは、これもかけ流しでしょう。ここも湯口そばにコップがおいてありました。

カラン7(温泉)、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
平日14時というのに雨模様だったせいか、5~10人もいたのにはおどろき。やはりかなりの人気施設です。


【写真 上(左)】 露天-2
【写真 下(右)】 内湯の湯口

お湯は、無色透明でわずかに白い湯の花。内湯の湯口そばではこまかな気泡が舞い、アワつきもあります。湯中の指先がしっかり青白く発光しています。

イオウ系のやわらかなたまご味に芒硝系のスルスルとしたノドごしが加わって美味。
明瞭な甘イオウ臭にやわらかな硫酸塩泉系の湯の香がまじります。
とんがったところのまったくないすこぶるまろやか清澄なお湯で、高アルカリのヌルすべのうらでしっかり硫酸塩のきしきしも効いています。
イメージ的には高アルカリ性のヌルスベイオウ泉ですが、硫酸塩が存在を主張している分、浴感に奥行きがあります。

鮮度感は、きもち内湯のほうがいいような気がしましたが大差ありません。
ぬるめで濃度感もうすいのに、鮮度が高いためかお湯にふしぎと力感があり、意外に長湯できません。
それでも、とにかく鮮度が抜群にいいので気持ちいいことこのうえありません。

↓のレポでは前のほうがお湯がよかったように書いていますが、今回はむしろ以前よりパワーアップしている感じさえありました。
また、硫酸塩とイオウが強まっているような感じがありましたが、平成20年の新分析では確かに硫酸塩成分が増え、総硫黄も1.0mg/kg(旧分析は0.3mg/kg)と増加して、温泉法規定にも適合しています。

鮮度といい、湯質といい、やはり東山梨を代表する名湯だと思います。

アルカリ性単純温泉(Na-SO4・Cl型) 41.3℃、pH=9.8、湧出量:構造上測定不可能(動力揚湯)、資料によると約500L/min、成分総計=0.215g/kg、Na^+=64.8mg/kg (93.69mval%)、Cl^-=32.5 (29.39)、HS^-=1.0、SO_4^2-=45.8 (30.35)、HCO_3^-=0.0、CO_3^2-=13.2 (14.06)、メタけい酸イオン=48.6 (20.13)、陽イオン計=68.7 (3.01mval)、陰イオン計=146.0 (3.13mval) <H20.7.7分析> (源泉名:はやぶさ温泉)
※「地下1000mから自噴する、このはやぶさ温泉は、湧出口温度42.3度。湧出量、日量700トン」(公式HPより)

<温泉利用掲示>
「この温泉は、循環していませんので、シャワーから、水道の蛇口から、どこからでも、安心してお飲み頂けます。こんな温泉めったにない。」

<以前の分析データ>
アルカリ性単純温泉 42.3℃、pH=9.95、498L/min掘削揚湯、成分総計=0.260g/kg、Na^+=75.8mg/kg (95.65mval%)、Fe^2+=0.2、Cl^-=42.7 (33.06)、HS^-=0.3、HCO_3^-=3.1、CO_3^2-=27.0 (24.79)、陽イオン計=79.2 (3.45mval)、陰イオン計=141.2(3.63mval) <H3.11.25分析> (源泉名:はやぶさ温泉)

〔 2009年9月7日UP (2009年8月入湯) 〕

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R140号(雁坂みち)が笛吹川を渡る新隼橋のたもとにある民家風の日帰り施設。
源泉かけ流しで有名なぬる湯。駐車場はほぼ満車で他県ナンバーが目立ちます。
5/4、16時頃で休憩所は満杯、男湯20人以上。これほど混んでいるのは初めてです。

内湯(岩造10人、ジャグジー付)、露天(岩造10人)とシンプル。飲泉所もあり。
内湯は、上を向いた金属の鯉の口から、お湯が放物線を描いて豪快に注がれておりオーバーフロー。
横に岩の湯口もあって飲泉できます。カラン(温泉)7。シャンプーあり、ドライヤーなし。

露天はかなりぬるく、こちらもかけ流し。でもイオウ臭は内湯の方が強い感じ。
露天の手前に目隠しがありますが(前はなかった?)、それでも道路から見えます ^^;)

お湯は、無色透明甘いイオウ臭。独特の旨味があります。
でも以前の方がイオウ臭もヌルすべも強かったような気が...。
カランのお湯が、イオウ臭、ヌルすべ感ともに一番強かった(以前の内湯に近い)ように思います。
.....で、カランのお湯を何杯か浴びて退場 ^^)
この成分なら、もう少しヌルすべが出てもいいような気はしますが、やはり甘いイオウ臭が楽しめる「ぬる湯」の名湯かと思います。

アルカリ性単純温泉 42.3℃、pH=9.95、498L/min掘削揚湯、成分総計=0.260g/kg、Na^+=75.8mg/kg (95.65mval%)、Fe^2+=0.2、Cl^-=42.7 (33.06)、HS^-=0.3、HCO_3^-=3.1、CO_3^2-=27.0 (24.79)、陽イオン計=79.2 (3.45mval)、陰イオン計=141.2(3.63mval) <H3.11.25分析>

甲府盆地というと、湯村や石和が有名ですが、かくれた名湯?がまだまだありそう。
今年の夏は、重点的に攻めたいです。

〔 2002年5月入湯・レポ 〕

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

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■ 「碇温泉」(廃業) 〔 Pick Up温泉 〕



2006年に廃業してしまった甲府の名物温泉。
泉質的には甲府屈指のお湯だったので、かえすがえすも残念。跡地はセブンイレブンになっています。

■「碇(いかり)温泉」 ※廃業
(山梨県甲府市上石田1-14-26、10:00~22:00、500円、055-228-1126)
碇温泉の建物が取り壊され更地になって、しばらくは再建説と廃業説がいりみだれていましたが、セブンイレブンになってしまったので、やはり廃業でしょう。

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山梨の湯巡りでレポ済みですが、ちょっとお湯の様子が変わっていたので再レポです。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 入口

好き者(笑)のあいだではけっこう有名なお寿司屋さんのお湯。
県道5甲府櫛形線(アルプス通り)「貢川小北」交差点のすこし北の通り沿いにあります。(中央道「甲府昭和」ICから1.5㎞位)
駐車場側からだと寿司屋を通らず直接入れます。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 内湯のむこうに露天

番台がある銭湯のつくりで浴室は内湯(石造長方形12人)、水風呂に露天(石+タイル造卵形10人)。
カランも温泉のようで黒~灰色に変色しています。シャンプーなし、ドライヤー有料。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 水風呂

日曜11時に突入。男湯独占でびっくりでしたがすぐに4人ほど入ってきました。
石造10人位の内湯は、ザコザコのオーバーフローで前回より鮮度感は格段に高く、ほとんどかけ流し状態・・・。
どことなくかわいいタマゴ形石枠タイル造の露天もあいかわらずのかけ流し。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 洗い場

露天と内湯のコンディションは近く(でもやはり露天の方がいい)、今回はどちらもアワつきがありました。
とくに露天のアワつきは絶好調で、前回は湯口まわりのみでしたが、今回は浴槽のどこにいてもたくさんつきました。
また、前回は露天湯口のみで弱く感じられたしぶ焦げイオウ臭が、今回は露天湯面や内湯湯口でも感じられました。
今回のイオウ臭の強さは、甲府エリアでも屈指かと・・・。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口

淡黄色透明で白い羽毛状の湯の花がただようお湯には、しぶ焦げイオウ臭と甘いモール臭と微金気臭が入りまじった複雑な香り。
鉄味+弱たまご味+微塩味のデリケートな味。
こいつはやはり名湯かと・・・。
とくに今回の鮮度感は素晴らしく、近いうちに再訪しそうです。


【写真 上(左)】 内湯-2
【写真 下(右)】 露天の湯色

浴後、駐車場側の外のベンチに座っていた人が気さくな感じの社長さんで、すこし話しをしました。

「お湯には自信があり、最近少しずつお客が増えているがもっと来て欲しい ^^)」「泉温があるので浴用加熱の燃料代がかからないのは助かる。」
寿司屋だけでは回転寿司に太刀打ちできそうもないので、なにか別の稼ぎ口をということで温泉掘削に踏み切られたようです。
掘削に成功していちばん最初に入ったときは、全身があわで真っ白になりびっくりしたと笑っておられました。

埼玉から来たというとおどろいた様子。ネット上ではお湯のよさでけっこう有名な旨話すと更にびっくりされてました。

分析表なし Na-塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)

〔 2009年8月25日UP (2003年6月入湯)〕


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けっこう有名なお寿司屋さんのお湯。県道5甲府櫛形線(アルプス通り)「貢川小北」交差点のすこし北の通り沿いにあります。(甲府昭和ICから1.5㎞位)
駐車場側からだと寿司屋を通らず直接入れます。
番台がある銭湯のつくりで浴室は内湯(石造長方形12人)、水風呂に露天(石+タイル造卵形10人)。
カランも温泉のようで黒~灰色に変色しています。シャンプーなし、ドライヤー有料。

露天と内湯ではかなりお湯の印象がちがいます。
内湯は、湯口からの大量投入でオーバーフローがありますが、底面排湯もあって一部循環かも?
かなり熱いお湯は、淡黄色透明、甘いモール臭、微鉄味+微塩味で茶色の腐葉土のような浮遊沈殿物があります。

露天は、岩の湯口からたぶん源泉を投入(量はそれほど多くない)、同量をオーバーフローでおそらく源泉かけ流し。
かなりぬるめで淡黄色透明、白い羽毛状の湯の花、弱いながら川原湯に似た渋い焦げイオウ臭と甘いモール臭と微金気臭が入り混じった複雑な香り。
味も鉄味+弱たまご味+微塩味とデリケートなものです。

湯口には白いそうめん状の湯の花が漂い、湯口そばではアワアワもつくヌルすべ湯。
露天のお湯はかなりのもので、名湯の呼び声が高いのもなるほどうなづけます。
露天の向こうは壁1枚隔てて交通量の多い「アルプス通り」。
車の騒音を聞きながら上質のお湯につかるのはどうも妙な感じですが悪くないです。

〔 2002年5月入湯・レポ 〕

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でも紹介いただいています。
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■ 湯王温泉 「ホテル湯王温泉」 〔 Pick Up温泉 〕



<湯王温泉「ホテル湯王温泉」> (山梨県甲府市住吉5-10-18、6:00~22:00、原則無休、400円、055-235-2885)
オフィシャルHP
紹介ページ (楽天トラベル)

甲府名物ビジホ湯のひとつで、「ホテル湯王温泉」が浴場を入浴開放しているもの。
県道113甲府精進湖線をR20甲府バイパスと交差する「下小河原」立体から北へすこし走った左側でわかりやすいです。(→ここ


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 泉源施設

Pは広めで、Pのよこには泉源施設らしきものがあります。
エントランスを入るとすぐ右手受付、左手に浴室入口。左が男湯、右が女湯で固定制のよう。
ビジホ湯ながら6:00~22:00とスパ銭なみの長時間営業です。


【写真 上(左)】 フロント
【写真 下(右)】 脱衣所から浴場

かなり広い浴室には、手前から高温浴槽(赤みかげ石枠タイル貼、3-4人、やや熱め)、ジャグジー槽(同5-6人、適温)、低温浴槽(同10人弱、ぬるめ)、半露天の寝湯(ぬるめ)×4に打たせ湯3と多彩な浴槽。
これで400円は安い!


【写真 上(左)】 手前がジャグジー槽、奥が高温浴槽
【写真 下(右)】 半露天の寝湯&打たせ湯

死んでるサウナ?などもあるB級的な雰囲気は、かの黄金温泉をきもち明るくした感じか・・・(^^;)。
カラン22(たぶん源泉)、シャワー・シャンプーあり、ドライヤー10円。
連休11時ながら3-6人とゆったり入れました。


【写真 上(左)】 高温浴槽
【写真 下(右)】 源泉?カラン

手前の高温浴槽の赤みかげ石の湯口から源泉を投入し順に流し込んでいく方式ですが、入るとよわいオーバーフローもあります。
低温浴槽には龍の湯口があって、コップもおいてあり、これはおそらく非加温源泉だと思います。(別に熱湯側面注入もあり)
高温浴槽とジャグジー槽にはカランがありますが、うかつにも源泉かどうか確認しわすれ。


【写真 上(左)】 中央がナゾの湯槽
【写真 下(右)】 ナゾの湯槽

お湯の感じから高温浴槽とジャグジー槽はたぶん半循環かと思いますが、低温浴槽と半露天寝湯はかけ流しに近いかも・・・。
あと、半露天のよこにナゾの湯槽があって、そこには湯の花がうようよとただよっていました。
どこからか注入され、どこかへ流されていくので、ひょっとすると源泉の沈殿槽のようなものかもしれません。


【写真 上(左)】 低温浴槽-1
【写真 下(右)】 低温浴槽-2

お湯はきれいな黄金色透明で、うす茶色青のり状のこまかな浮遊物がただよいます。
よわい重曹金気味。低温浴槽の龍の湯口でモール臭+金気臭+微イオウ臭。その他ではモール臭が香りますが甲府のお湯のなかではよわい方です。

低温浴槽の龍の湯口そばでは、わずかにアワつきもありました。
ツルすべはさして強くなく、ペトペトとした湯ざわりも感じられる、甲府モール泉のなかではやや毛色のかわったお湯です。


【写真 上(左)】 高温浴槽の湯口
【写真 下(右)】 低温浴槽の湯口

低温浴槽の龍の湯口のそばが出色で、ぬる湯ということもありいくらでも長湯できそう。
通うにはとてもいいお湯だと思います。とくに低温浴槽は湯船のつくりもよく、気持ちのいい湯あみが楽しめます。

いかにも甲府らしいビジホ湯で、質のよい自家源泉を堪能できるなかなかの施設だと思います。

単純温泉(Na・Ca-HCO3・Cl型) 34.9℃、pH=7.4、400L/min、成分総計=575.6mg/kg、Na^+=64.90mg/kg (61.74mval%)、Ca^2+=18.62 (20.33)、Cl^-=44.14 (27.59)、HCO_3^-=199.2 (72.34)、陽イオン計=102.4 (4.571mval)、陰イオン計=243.5 (4.513mval) メタけい酸=110.0、遊離炭酸=119.7 <S42.5.23分析> (源泉名:湯王温泉)
(泉源は自噴で400L/minほどあるみたいです)

<温泉利用掲示>
・天然温泉、非循環、非ろ過の為、細かい砂が底に溜まる事があります。
・適温とする為、上り湯など加温しております。
・雑菌の繁殖を防ぐため、塩素による殺菌を行っています。

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でも紹介いただいています。

〔 2009年6月17日UP (2002年6月入湯・レポに2008年7月再入湯し加筆・修正・画像補強)〕

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■ フカサワ温泉 〔 Pick Up温泉 〕



<フカサワ温泉> (山梨県中巨摩郡昭和町西条1961-1、9:00~22:00、木休、420円、055-275-5361)
紹介ページ (@nifty温泉)

温泉都市、甲府を代表するアワつきモール泉の名湯。
甲府昭和ICからだと、東京方面に700mぐらい戻った国母交差点を右折。
約1㎞走り中央道のガードをくぐった次のT字路信号(昭和水源入口)を右折し、数百m走った左手道沿い。
飲み屋の並びにあるのであまり目立ちません。(→ここ

広いエントランスの入りやすい感じの温泉銭湯です。
P台数はそれなりにありますが、人気のお湯なので時間によってはけっこう混んでいます。

入ってすぐが受付。右手に男女別の浴場。
甲府の温泉銭湯のなかではわりに小ぎれいな (^^; 施設です。
浴室は大浴槽(石枠タイル貼7-8人)、小浴槽(同3-4人)と囲いに覆われた屋根付のこぢんまりとした露天(岩造、3.4人)。
カラン4、シャワーあり、ドライヤーなし。カランも温泉だと思います。
金曜21時で3~7人となかなかの盛況でした。
ここは人気があって夕方~夜はけっこう混み合います。ゆったり入りたいならばAMがおすすめ。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 ザンザコにあふれる露天のお湯

適温の大浴槽と高温の小浴槽は、石の湯口から源泉を投入で同量をオーバーフローのかけ流し。
露天は、パイプから岩の湯溜めに注入、そこから湯船に流し込み奥の側溝に上面排湯するかけ流し。露天の湯口そばにはコップもおいてあります。
露天は風が通り、初夏の夜はカエルの合唱がきこえるのどかな雰囲気。


【写真 上(左)】 気泡で白濁する露天の湯口
【写真 下(右)】 内湯の湯口

モール泉らしい紅茶色透明のお湯で、湯口そばは気泡で白濁しています。
金気味+弱重曹味に金気&モール臭。
すべての浴槽でかなりのアワつきがありますが、わけても露天のアワつきは感動的。
山口韮崎旭カアナパリなど、名だたるアワつき湯と同等かそれ以上かも・・・。
アワつきのヌルヌルと重曹のツルすべが混じったやわらかな湯ざわり。
重曹泉系ながら鮮度がいいためか、ただならぬ温まり感にみまわれるので長湯はきびしいです。
でも、キレのいい爽快な浴後感があって、やはりこれは甲府屈指の名湯かと・・・。

分析表の掲出はありませんでしたが、受付の女性にきくと奥から原本を出してきてくれました。
浴槽はすべて源泉かけ流しで、アワつきはやはり露天が一番多いとのこと。
どれも同じ源泉なので、お湯の注ぎ方が関係してるのでは? とのことでした。
横にいたおばあちゃんの話しだと、昼間の露天はアワアワがつくのが見えてとても気持ちがいいそうです。

モール臭、ツル(ヌル)スベ、アワつきと甲府のお湯の特徴を三拍子そろえたすばらしいお湯で、ここも甲府の湯巡りには欠かせない一湯だと思います。

Na-炭酸水素塩・塩化物泉 46.4℃、pH=7.3、310L/min掘削自噴、成分総計=1.402g/kg、Na^+=285.4mg/kg (76.09mval%)、Ca^2+=33.1 (10.12)、Fe^2+=1.0、Cl^-=137.4 (24.31)、HCO_3^-=735.5 (75.50)、陽イオン計=359.5 (16.31mval)、陰イオン計=874.0 (15.96mval) メタけい酸=117.0、メタほう酸=8.1、有機物=5.0、遊離炭酸=38.3 <S62.9.19分析>

※ あまりにアワつきが多いためか、「炭酸泉」と紹介されていることも多いですが、遊離炭酸は38.3mg/kgにすぎず「炭酸泉」ではありません。
アワつきは炭酸よりもむしろ窒素など他の気体によるものかと思います。

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でも紹介いただいています。

〔 2009年6月24日UP (2002年5月から数回入湯、初回レポに加筆、画像補強) 〕
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■ 黄金温泉 「黄金温泉健康センター」 〔 Pick Up温泉 〕



<黄金(おうごん)温泉「黄金温泉健康センター」> (山梨県甲府市上小河原町1244-1 、9:00~24:00、500円/3h、055-241-8115)
オフィシャルHP
紹介HP (@nifty温泉)

甲府盆地には自家源泉をザンザコにかけ流すビジホ&温泉銭湯がたくさんあって、ここもそのひとつ。
お湯のよさと強烈なB級パワーで一部に根づよい支持層をもつ(?)施設です。

場所はR20甲府バイパス沿い。
東京方面からだと、中河原立体を過ぎ、荒川を渡ってすぐの細い側道を降りる以外に、楽なアクセスはないのでは・・・?。(→ここ
通りすぎると再アクセスがやたらにやっかいなので、側道入り口を見落とさないように。)
「ビジネスホテル黄金」に泊まると無料に入れるビジホ湯ですが、ちと離れているので実態は温泉銭湯or健ラです。

くすんだ水色の外壁がはやくも一種独特な雰囲気を盛り上げています。
うす暗いエントランスに入ると、右手にいきなり一昔前のパブかスナックかといった雰囲気の一画がでてきてギョっとしますが、左手に入湯券の券売機を見つけなぜかホッとします ^^;)
やけに人なつこい犬が2匹、そこらをうろつきまわってます。(犬ころは何匹もいるらしい ^^ )


【写真 上(左)】 黄金温泉入口 - R20から
【写真 下(右)】 浴室

マイナー演歌がひたすら流れるやたらと広い脱衣所には、常連さんのお風呂セットやマンガなどが無造作におかれて生活密着型銭湯風。
壊れてるらしいロッカーも目立ち、どうひいき目にみてもアヤシイ雰囲気。
連休の昼どきなのに、なぜか独占の浴室はけっこう広めながら暗く、これまた強烈な個性を放っています。

浴槽はすべてタイル造。
手前に四角い3-4人の小浴槽、左手に水風呂、奥にはローマ風呂風円形大浴槽(10人、かなり熱い)。
大浴槽中央にはなぜか錆びたタイヤホイールがはまったパイプがあって、ドコドコと噴水のように高温の源泉を吹き上げています。(一部の温泉マニアのあいだで”黄金温泉のシンボル”(^^; といわれ親しまれた、この錆びタイヤホイールは、その後撤去されたらしい・・・)

さらに奥には塩ビのジャグジー浴槽(2人、適温)、階段を上がった一番奥には打たせ湯3本付の浴槽(5-6人、ぬるめ)があって、ここだけは外光が差し込んで少し明るくなっています。
サウナはこれも板敷きの一種異様な雰囲気。
左手奥にはアカスリ用と思われるストレッチャー風ベッドが、仕切りもなく放置されています。
温泉の吹き出るカランは20近くもありますが、どれだけ生きてるかは??・・・・・


【写真 上(左)】 錆びホイールの向こうにジャグジー槽&ストレッチャー ^^)
【写真 下(右)】 打たせ湯

だが!・・・、しかしです。
潔いまでのかけ流し浴槽のオンパレード。
ジャグジー槽までがザンザコにオーバーフロー。
奥の打たせ湯槽からあふれたお湯が勢いあまって階段を流れ落ち、湯滝が出現しています。

このお湯がまた渋い。
紅茶色透明で重曹味+金気味。フルーティな甘いモール臭に金気貝汁臭がまじります。
重曹のよくきいたツルすべ湯には少量ながらアワつきもあって、成分と鮮度があいまってかなり強い温まりがあります。(ローマ風呂とジャグジー槽が一番濃い感じ)
湯口からの飲泉はできないようですが、お湯の感じからして文句なく源泉投入のかけ流しかと思います。
カランのお湯もしっかり温泉で、鮮度がさらにいいためかきれいなもえぎ色。
ここからも甘くフルーティなモール&金気貝汁臭が香り立ちます。

水風呂は無色透明ですがかなり強い鉄サビ臭があって、これは別源泉かも・・・?。
この水風呂も捨てがたい味があります。

↑といった内容なので、いわゆるふつうの観光客にはあえておすすめはしません。
でも、お湯の力感といい、B級度といい、甲府のビジホ&温泉銭湯を代表するお湯であることはまちがいなく、甲府のお湯制覇を目論むときにはどうしてもはずせない1湯でしょう。

Na-炭酸水素塩・塩化物温泉 46.0℃、pH=7.4、384L/min掘削自噴、成分総計=1.446g/kg、Na^+=267.1mg/kg (76.40mval%)、Fe^2+=0.9、Cl^-=144.5 (24.46)、HCO_3^-=728.1 (71.52)、陽イオン計=338.1 (15.21mval)、陰イオン計=903.3 (16.68mval) メタけい酸=157.3、メタほう酸=9.3、遊離炭酸=37.5 <S61.9.9分析>

■ → 一郷一会100名湯

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でも紹介いただいています。

〔 2009年6月10日UP (2002年5月入湯・レポに加筆・画像補強)〕
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■ 嵯峨塩鉱泉 「嵯峨塩館」 〔 Pick Up温泉 〕



<嵯峨塩鉱泉「嵯峨塩館」> (山梨県甲州市(旧 塩山市)牛奥5532、11:00~15:00(12:00~ 土曜、時間要問合せ)、週1回不定休、500円、0553-48-2621)
オフィシャルHP

笹子トンネルの甲府側、甲斐大和駅あたりを山側に折れると日川の渓谷に入ります。
ここは甲斐武田氏終焉の地で、天正十年、武田氏最後の戦となった「天目山の戦い」にまつわる数々の史跡が残ります。
ここにある天目山温泉田野鉱泉、嵯峨塩鉱泉の3湯のうち、未湯だった嵯峨塩鉱泉にようやく入湯です。


【写真 上(左)】 大菩薩峠
【写真 下(右)】 上日川ダム

日川の渓谷をさかのぼる県道218大菩薩初鹿野線。臨済宗の古刹天目山栖雲寺をすぎると人家もとだえてまったくの山のなかとなります。
このさき上日川ダムを巻き、大菩薩峠の登山口、上日川峠を超えて重川筋の裂石まで、細いながらも延々と舗装路がつづいています。(この日は裂石「雲峰荘」を攻めてから峠を越えてアプローチ。)


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 入口

栖雲寺をすぎて3kmほど走ると右手に「嵯峨塩館」の入口がみえてきます。
「信玄公の隠し湯」のいわれものこる嵯峨塩。日川の渓谷沿い、人里はなれた12室の山中の一軒宿です。


【写真 上(左)】 飲泉所
【写真 下(右)】 玄関


【写真 上(左)】 ロビー
【写真 下(右)】 造作

少しくだって風格ある母屋の玄関。手前には飲泉所もあります。
エントランスもよさげですが、館内はさらに気合いが入っています(^^)
シックな”和モダン”調というか、もっと伝統的な和のテイストを活かしたイメージで、どことなくレトロも入っていてどこをとっても絵になります。
明治三十五年創業を物語るさまざまな調度類、各所に武田菱があしらわれているのは、ご当主の家紋でしょうか・・・。
正直、山中のB級宿を想像してたので、ギャップにびっくり。
スタッフの応対も丁寧で好感度が高いです。


【写真 上(左)】 武田菱
【写真 下(右)】 浴室前

帳場をとおって奥に浴室。手前が男湯、奥が女湯。
脱衣所は狭いながら趣のあるもの。


【写真 上(左)】 内湯1
【写真 下(右)】 スゲ笠

扉をあけると手前に洗い場、奥の窓側に内湯(古代檜枠石タイル貼3-4人、適温~ややぬる)。
扉をあけて数段おりると露天(岩枠青鉄平石造4-5人、ややぬるめ、一部屋根付)です。


【写真 上(左)】 露天1
【写真 下(右)】 露天からの景色

露天は嵯峨塩峡とよばれる景勝に面していて、対岸には一条の滝。
”嵯峨”ということばには”険しい”という意味もありますが、なるほどそれにふさわしい風景で、紅葉の候はすごいながめでしょう。


【写真 上(左)】 洗い場
【写真 下(右)】 樋からの流し込み

左手の洗い場はカランではなく、おそらく加温源泉を流すがっしりとした樋からお湯を汲みます。右手の洗い場はカランとシャワーがあります。
明るすぎず暗すぎず、凜と落ちついた浴場は、雰囲気と機能性を兼ねそなえたセンスのいいもの。
洗い場5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜14時で独占~2人。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口

内湯は↑の樋からの投入と木の湯口からの適温湯の投入。
底面排湯口は引いておらず、ほぼ全量を上面排湯口から露天湯口に流しだしています。
側面のジェット噴射口は埋めてありました。

露天は内湯からの流し込みを木の樋で受けて投入。
この木樋は日本最古のワイン用の葡萄棚の杭(ネズミサシ)を利用したものとのこと。
内湯からの流し出しなので出たり出なかったりしますが、別に岩の下面からやや熱めのお湯(お湯の感じからして加温源泉?)を投入、オーバーフローもあるのでお湯の鮮度はしっかり保たれています。
ここにも底面&側面排湯口がありますが、引いていませんでした。


【写真 上(左)】 内湯2
【写真 下(右)】 露天2

お湯は内湯と露天で大差ないですが、露天のほうがちょいといいかも・・・。
きもち懸濁したお湯は白い湯の花を湛え、よわいながら硫黄系のたまご味と重曹味が感じられます。
湯口で香るよわい甘イオウ臭は、露天の湯面でも感じられました。
アルカリ泉系のヌルすべのある湯ざわりやわならかなお湯で、すこぶる入りごこちがいいです。

温まりはさして強くないものの、浴後はおだやかに温もり、お肌がしっとりすべすべにおちつく美人の湯。
少量ふくむ硫酸塩がよく効いていて、ただのアルカリ泉とはちがう奥ぶかい浴感と、よわいながら湯中の指先の青白発光、さらに浴槽まわりのところどころに石膏系の白い析出がでています。


【写真 上(左)】 石膏の析出
【写真 下(右)】 加温用?の薪

かけ流しか半循環かいまいちはっきりとしませんでしたが、湯づかいはよく、カルキもまったく感じられず。
母屋の下の小屋に大量の薪が積み上げられていたので、たぶん薪焚きでしょう。

思いのほかいいお湯を雰囲気のいい浴場で楽しめて満足。
帰りしな、数組到着していたお客は、みな常連さんのようで手慣れた感じのチェックイン。かなり満足度の高そうなお宿で、なるほど常連客がつくのもうなづけます。

鉱泉ですが、分析はされています。
日川沿いで、脈がおなじなのか、天目山温泉田野鉱泉に似た、強アルカリでイオウと硫酸塩含みの重曹泉系の泉質。

「嵯峨塩温泉」と紹介しているガイドもありますが正式には「嵯峨塩鉱泉」で、お宿のパンフやHPにも「温泉」とは一切うたっていません。
このあたりの生真面目さも好感がもてます。

お湯的には凡庸な温泉をはるかに凌ぐものがあり、料金も500円と良心的。
雰囲気も抜群なので、ちかくまできたら寄ってみることをおすすめします。

※(たしか)スタッフの方のはなしによると、以前は河原に露天があって、人気があったのだが大水で流されてしまったとのこと。

鉱泉 
泉温不明、pH=10.2、湧出量不明、成分量不明、Na^+=19.5mg/kg、Cl^-=1.2、OH^-=0.8、SO_4^2-=12.9、CO_3^2-=11.8、メタけい酸水素イオン=22.6 <分析日不明>

〔 2009年4月11日レポ(2008年10月入湯) 〕
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■ 玉川温泉 〔 Pick Up温泉 〕



<玉川温泉> (甲斐市(旧 竜王町)玉川1038-1、9:30~21:00、月休、500円、055-276-5151)
紹介HP(楽天MAP)

甲府は市内に数多くの温泉をもつ温泉都市で、周辺の甲斐市、昭和町などとともに湯量豊富な源泉が集中しています。
わけても、甲斐市竜王町と昭和町エリアにはザンザコかけ流しで「モール臭」「ツルすべ」「アワつき」の3拍子そろえた名湯がたくさん。(→詳細はこちら
ここもそんなお湯のひとつです。


【写真 上(左)】 ピンク色の建物です
【写真 下(右)】 脱衣所

甲府市郊外の住宅地のはずれ、田んぼのきわにある温泉銭湯。
県道25敷島田富線を南下し、西小入口信号、セブン-イレブンをすぎるとすぐ看板があるので左折。あとは看板にしたがいますが、道は狭くてわかりにくいです。
甲府の銭湯には、草津温泉や伊香保温泉なんつ~のがあって、ここもてっきり名湯、玉川温泉にあやかりか? と思いきや、玉川というところにあるから玉川温泉(^^)

煤けたピンク色の2層の建物で、浴室は受付をとおり狭い休憩所を抜けてすぐ。
脱衣所も狭くて殺風景で、お世辞にも立派な施設とはいえません。


【写真 上(左)】 あふれるお湯
【写真 下(右)】 ジェット浴槽からもざんざこオーバーフロー

ところが、浴室に入ったとたんに唖然!
床一面がオーバーフローしたお湯で川状態になっています。
浴室が狭いので余計にそう感じるのでしょうが、これはただごとじゃないです。
浴槽の脇においた桶が、すぐに下流の洗い場の方におし流されていってしまった ^^)
川治温泉「登隆館」西川温泉「公民館」(ダム建設により廃止)などとともに、かけ流し量のすごさで記憶に残っているお湯です。

奥にメイン浴槽(石枠タイル貼7-8人)、手前にジェット浴槽(同3-4人)のふたつの浴槽。

メイン浴槽は40℃弱のややぬるめ。分析書の泉温は37.7℃ですが、かけ流し量からみてどうしても加温があるとは思えません。
茶褐色に変色した石の湯口から70L/min!ほども大量投入で、同量のお湯をきっちりとオーバーフロー。湯口のうえにはコップもおいてありました。

ジェット浴槽は石の湯口からの投入+ジェット注入。ここもかなりのオーバーフローで、メイン浴槽にはおよびませんがお湯の鮮度は高いです。
カラン4、シャンプー・ドライヤーなし。GWの15時で男湯独占。
浴場は狭めですが、西向きの窓から乾いた風が吹き込んできもちがいいです。


【写真 上(左)】 メイン浴槽の湯口
【写真 下(右)】 モール系の湯色

淡黄色透明のお湯はこまかな気泡で白濁気味。
ジェット浴槽のほうがぬるくて赤味が強く、こちらにだけ西那須野の「大鷹の湯」に似た茶色腐葉土状の浮遊&沈殿物があります。
メイン浴槽の湯口は弱鉄味。金気臭+このエリア特有の甘いモール臭。
甲府モール泉お約束のアワつきは当然あって、アワアワは、山口韮崎旭よりさらに細かく繊細な感じのもの。(むしろ霧積「金湯館」に近い)
湯口近くより湯船のはしの方が、アワつきが全然すごいのが不思議・・・。
アワつきによるヌルと重曹のツルがダブル効きしているヌル&ツルすべ美人の湯。
鮮度感抜群なのですこぶる快適、なかなか脱出できません。

これは名湯!
サッパリ爽快感がありながらむしょうににあとを曳くお湯で、このとき入ったいくつかの温泉銭湯のなかでもトップクラスのお湯かと思います。
受付のおばさんに、分析表を写させてほしいといったら、「これ見てもぜんぜんわからないの・・・(笑)」。
いいお湯ですよといったら、「ふ~ん、そうかね・・・」と逆に感心されました ^^)

単純温泉(Na-HCO3・Cl型) 37.7℃、pH=7.46、482L/min自噴、成分総計=1.016mg/kg、溶存総量=0.948mg/kg、Na^+=203.0mg/kg (75.60mval%)、Mg^2+=18.7 (13.18)、Fe^2+=2.6、Cl^-=152.3 (38.15)、HCO_3^-=416.3 (60.51)、陽イオン計=253.5 (11.68mval)、陰イオン計=595.1 (11.27mval) メタけい酸=119.2、遊離炭酸=68.6 <S61.8.18分析>

※ 溶存総量があと0.052mg/kgあれば、Na-塩化物・炭酸水素塩温泉のぎりぎり単純温泉。
なお、平成14年に再分析され、泉温41.5℃のNa-塩化物・炭酸水素塩温泉になったとの情報があります。(ここはなぜか再訪しておらず新データなし)

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でも紹介いただいています。

〔 2009年4月10日UP (2002年5月入湯・レポに加筆)〕
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■ 韮崎市健康ふれあいセンター源泉 「ゆーぷるにらさき」 〔 Pick Up温泉 〕



<韮崎市健康ふれあいセンター源泉「ゆーぷるにらさき」> (韮崎市中田町中条1800-1、10:00~21:00、700円/3h、 0551-20-2222)
オフィシャルHP

R141沿い「道の駅 にらさき」のとい面にある大規模な日帰り温泉施設。
たしか、以前は市営施設だっと思いますが、いまは公式HPがバルブで有名な「KITZ」系のスポーツクラブ運営企業(株)キッツウェルネスのHP内にあります。
売却されたか、運営を委託しているのでは。
以前は市外利用者も500円で入れたかと思いますが、いまは700円になっていて、市内料金300円にくらべ激しく差別されています。
ただし料金内でウォーターガーデン(プール)も入れるので、考えようによってはリーズナブルかも。

熱帯植物園のようなスケルトンドーム型の外観にゲンナリしながら(^^;)入館。(ただしこれはプール)
いかにも公営施設らしい無機質な館内。
廊下の奥に男女別の浴室。脱衣所はプールと共用です。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天

明るく広々とした浴場に30人は優にいける大浴槽(石枠タイル貼、寝湯×3、ジェット×2付)、高温槽(?造、5.6人)、かけ湯、打たせ湯、サウナ、水風呂(カルキ臭)に露天(鉄平石造、12人以上)とセンター系らしい多彩な構成。
露天は塀にかこまれているものの、スペースが広いのでそれなりの開放感があり、デッキチェアもおいてあってなごめます。

カラン17、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
GW12時というのに10人以下と空いていました。

大浴槽は妙なかたちの金属オブジェから大量投入+底面&側面注入で浴槽ふちの側溝への上面排湯。
露天は石臼のような湯口から投入+熱湯側面注入で、排湯口への上面排湯。浴槽まわりは鉄分で茶色に色づいています。


【写真 上(左)】 露天の湯口
【写真 下(右)】 かけ湯

大浴槽(ややぬる)と露天(適温)のお湯はほぼおなじで、ややにごりを帯びて茶と白の湯の花が浮かびます。味不明でカルキ臭あり重曹泉系のかなり強めのツルすべがあります。露天湯口のお湯はわずかカルキ臭なく、わずかながらイオウ臭さえ香るので源泉かと思います。

高温槽のお湯はややイメージがちがい、ややにごりが強めで強い磯の香+薬品臭、なまり気味ですが、大浴槽や露天より濃度感があります。
かけ湯は鮮度高くひょっとして源泉だったような気もしますが、なぜかメモになにもかいてないので(^^;)詳細不明。

思ったよりも個性のあるお湯で、お湯のイメージは佐久海ノ口あたりのお湯をうすくした感じかな。須玉の「若神楼(わかみろう)」も同系のお湯で、湯づかいは「若神楼」のほうが上でしょう。
ただ、設備はこちらのほうがいいので、ファミリーやグループにはいい施設だと思います。

Na-炭酸水素塩・塩化物泉 48.5℃、pH8.0、401L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=1.550g/kg、Na^+=448.0mg/kg (97.25mval%)、Fe^2+=0.2、Cl^-=255.3 (35.49)、HCO_3^-=778.0 (62.84)、CO_3^2-=7.5、陽イオン計=459.3 (20.04mval)、陰イオン計=1043 (20.29mval)、メタほう酸=11.8 <H10.8.12分析> (源泉名:韮崎市健康ふれあいセンター)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置:使用 塩素系薬剤:使用

〔 2009年2月1日レポ (2006年5月入浴) 〕
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■ 湯村温泉 「湯村ホテルB&B」 〔 Pick Up温泉 〕



<湯村温泉「湯村ホテルB&B」> (甲府市湯村3-3-11、1,200円(@niftyクーポンで700円)、原則7:00~21:00、055-254-1111)
オフィシャルHP

湯村温泉は甲府の街なかにあって、場所柄歓楽温泉的イメージがありますが、1200年前に弘法大師が開湯、信玄公のかくし湯としても知られた歴史あるお湯で、自家源泉をもつ宿が多く、しかも高温泉で硫酸塩まじりというあなどりがたい実力をもっています。
ここは好きな温泉で、これまでに「旅館明治」「ホテル吉野」、「楽水園」、「杖温泉 弘法湯」、「鷺ノ湯」と入っていますが、まだまだ未湯の自家源泉宿をのこしています。
でも全体に日帰り料金が高めなので、どうしてものびのびになっています。
(宿泊すると湯巡り手形がgetできますが・・・。)

ここは湯村温泉街のなかにある白亜のホテル。湯村にはめずらしく大きなPがあります。
入浴1,200円と高いですが、500円引になる@niftyのクーポンをみつけたので、いってみました。

2Fにある浴場はビジホタイプでさほど広くはないものの、浴場入口に飲泉所があるのはさすがに自家源泉をもつ老舗の貫禄か。
このほか、宿泊者専用露天風呂(かくし湯)もあります。


【写真 上(左)】 飲泉所
【写真 下(右)】 内湯 

男女交替制かどうか不明ですが、この日の男湯は奥でした。
みかげ石枠タイル貼7.8人の内湯(志磨の湯)とそれを取り囲むように洗い場。
扉の外に軒下タイプ石造5人の細長い電気風呂付露天(若返りしびれ湯 ^^ )とサウナ。
露天は高い塀に囲まれているうえに狭く、トドになれるところがありません。
カラン9、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜18時で2-6人。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 内湯の湯口 

内湯は石の湯口から10L/minほど投入で窓側排湯溝への上面排湯。
露天は赤茶色に色づいた石の湯口2ケ所からの投入で、うち1ケ所には飲泉用?の柄杓がおいてありました。ここも排湯口への上面排湯。
浴場にかけ流し表示あり。お湯の感じからいっても2槽ともかけ流しかと思います。

露天の奥は強烈な電気風呂で、かなりの面積がピリピリ状態。広くない浴槽なので電気風呂はいらないのでは?

お湯は内湯で適温~やや熱め。露天でややぬる。
ほぼ無色透明でこまかな気泡が舞っていてかなり潤沢なアワつきがあります。
内湯の湯口そばがいちばんアワつきが多く、鮮度感もベストかと。
芒硝塩味+微たまご味。石膏臭+微イオウ臭+弱モール臭のいかにもよさげな湯の香。
ベースはキシキシ&ヌルすべですが、アワつきの量が多いのでぬるぬるした湯ざわりがありとろみもしっかり。

あたたまりが異常に強い入りごたえのあるお湯なので、水風呂がほしいところ。
Na・Ca-Cl・SO4泉で石膏臭+イオウ臭+モール臭とは贅沢。
複雑で後をひきまくる浴感はNaとCa、ClとSO4のバランスが絶妙なせいかも・・・。


【写真 上(左)】 露天の湯口
【写真 下(右)】 かけ流し提灯

HPや浴場内でさかんにお湯のよさを謳っていますが、なるほど泉質といい、鮮度感といい、ほとんど非の打ちどころのないお湯で、これは湯村でも1.2を争うお湯だと思います。

浴場はいわゆるビジホ湯で広くなく、露天のロケもさしてよくはないですが、お湯は逸品なので温泉好きにはおすすめです。

Na・Ca-塩化物・硫酸塩泉 41.6℃、pH=8.45、90/min(掘削揚湯)、成分総計=1.590g/kg、Na^+=404.1mg/kg (75.03mval%)、Ca^2+=110.0 (23.43)、F^-=2.4、Cl^-=487.1 (58.00)、SO_4^2-=434.1 (38.16)、HCO_3^-=25.8、HS^-=4.804、陽イオン計=524.3 (23.43mval)、陰イオン計=961.3 (23.69mval)、メタけい酸=81.2、メタほう酸=12.7、硫化水素=0.0 <H14.12.17分析> (源泉名:湯村温泉)

※泉温は、分析時よりすこし上昇しているようです。

<温泉利用掲示(内湯・露天)> 加水:なし 加温:なし 循環装置使用:なし 消毒処理:なし

〔 2008年10月31日レポ 〕
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■ みはらしの丘(三珠)温泉 「みたまの湯」



<みはらしの丘(三珠)温泉「みたまの湯」> (三珠町大塚2608番地、10:00~23:00、750円、055-272-2641)
オフィシャルHP

2004/7/16にできた公共系日帰り施設。以前から温泉スタンドが有名でしたが、同じ源泉を利用し、すぐ上の丘の上につくられたもの。
中央道「甲府南」ICからR358精進ブルーラインを精進湖方向に入り、しばらく走った「右左口」交差点を右折。道なりに県道29甲府玉穂中道線を進み「作興橋南」信号を市川大門方面(ななめ左)に入り、看板に従って左折し桃の果樹園のあいだの細いワインディングの農道を登っていくと、広々とした駐車場と立派な建物が忽然とあらわれます。
道は判りにくいですが、看板がたくさん出ているので迷うことはないかと。


【写真 上(左)】 温泉スタンド
【写真 下(右)】 ロビーと飲食処

農産物直売所なども併設された、大規模なセンター系施設です。
廊下の奥にある男女別の浴室は窓が広くて開放的。内湯ゾーンに内湯中温槽(木枠タイル貼7.8人)、内湯高温槽(みかげ石枠タイル貼12人以上)、サウナ、水風呂。
露天ゾーンに上段高温露天(玉石枠石敷10人、屋根付)、下段中温露天(同20人)と多彩。


【写真 上(左)】 男湯内湯
【写真 下(右)】 男湯露天

露天からの眺めは高度感こそさほどないものの、甲府盆地を見下ろし、西は南アルプスから東は大菩薩(小金沢)連嶺まで180℃以上の展望が開けるすばらしいもの。


【写真 上(左)】 男湯上段露天
【写真 下(右)】 男湯下段露天

展望風呂で有名な「ほったらかし温泉」や積翠寺温泉「要害」とは逆の南側から甲府盆地を見下ろすもので、柵や目隠しがないので、湯船に浸かったままで雄大な眺めが楽しめるのは贅沢。            
カラン16、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜10時で15人位とわりあい空いてました。


【写真 上(左)】 下段から上段露天
【写真 下(右)】 上段露天の湯口

内湯2槽の湯口は止まっていて、側面注入のみで側溝への流し出し。
露天は、上段の高温露天のみに石の湯口があり、たまに適温~ぬる目のお湯が50L/minほどもドバドバと投入されますが、だいたい止まっていました。
下段の中温露天は槽内注入のみ。上下段ともに側溝への上面からの流し出し。高温露天の湯口のお湯の鮮度感は高く、おそらく源泉かと思います。

紅茶色~べっこう色透明のお湯には白い浮遊物あり。ほぼ無味で露天ではお香系モール臭+弱金気臭、内湯中温槽ではヒノキ臭(たぶん浴槽材の移り香)、内湯高温槽ではモール臭+かすかな薬品臭で、高温露天の湯口そばがいちばんお湯がいいように感じました。モール泉の特徴が出ているお湯で、弱いヌルすべがあり、よくあたたまって浴後は爽快感が出てきます。


【写真 上(左)】 露天の湯色
【写真 下(右)】 水風呂

甲府エリアのモール泉のなかではどちらかというと個性の薄いお湯に思えますが、すばらしい展望風呂でモール泉を楽しめるとは贅沢。
全体にゆったりとした明るい雰囲気なので、これから人気が高まる施設だと思います。
料金はちと高いですがおすすめ。なお、温泉スタンドは営業継続していました。

アルカリ性単純温泉(Na-Cl型) 43.6℃、pH=8.8、247L/min掘削エアー揚湯、成分総計=0.708g/kg、Na^+=222.1mg/kg (84.51mval%)、Ca^2+=28.3、Cl^-=336.6 (85.11)、HCO_3^-=52.2、CO_3^2-=15.7、陽イオン計=257.7 (11.43mval)、陰イオン計=417.9 (11.15mval) <H11.12.16分析>

〔 2004年9月1日レポに加筆 〕

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■画像を補強して再UPです。

現在は県道から立派なアクセス道路ができています。

また、このレポはできて間もない頃で空いていましたが、
現在は「ほったらかし温泉」とならぶ、
県内有数の人気眺望温泉になっています。
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■ 手打沢鉱泉 「康栄閣」 〔 Pick Up温泉 〕



<手打沢鉱泉「康栄閣」> (身延町(旧 中富町)手打沢官有無番地、9:30~21:00(沸かし湯につき事前TELが無難)、火休、700円?、0556-42-3240)
楽天トラベル

南アルプスの東麓、身延町に合併された旧中富町にはいくつかの小規模な鉱泉がありましたが、すべて廃業になったと思っていました。
先日、R52(身延道)を走っていると、「手打沢鉱泉、入浴700円」という看板がでていて目をうたがいましたが、すかさず突入(^^;)

場所はR52手打沢橋北詰信号(南北どちらからきても看板あり)を沢沿いに山手に入って約1㎞(富士川CCにいく道)。
道沿いにあるベージュっぽい外観の建物で、看板もあるのですぐわかります。(→このへん

行ってみるとボイラー不調とのことで入れず、これから直しにくるので夕方ならたぶん大丈夫とのことで、夕方、執念(笑)で再突入するとちょうど湯はりがおわるころ。
10分ほど待つあいだに、茶の間で感じのいい女将さんがお茶をだしてくださり、しばし話をしました。

オーナーご夫妻はもともと関西出身で、縁あって廃業となっていたこの鉱泉旅館を経営することになった。もともと、このあたりには3軒の鉱泉宿があって、すべて廃業していたが、そのうちいちばん手前でいちばん新しいのがここだった。(話の流れから、もう2軒は中富鉱泉と南沢川筋にあった旧手打沢温泉らしい。)
廃業して久しい鉱泉宿に手を入れて、ようやくここまでにした。
源泉は沢の向こう側の廃坑となった炭坑のなかから自然湧出していて、日によって色の濃さがちがう etc・・・。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 手拭い

ひとつしかない浴場は、混雑時以外は貸切で入れるらしく、この日も貸切で楽しめました。

民宿風の外観ながら、館内は意外に趣があって、沢沿いの浴場におりていくアプローチもなかなか。(ちとモノが多すぎる気もしますが・・・。)
脱衣所はえらく渋く、年季の入ったソファーセットに紺地の「ゆ」の暖簾、木箱形の脱衣棚、天井でまわるプロペラ形扇風機などがいい味を出しています。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 暖簾

浴室のとびらをあけるとさらにびっくり。
浴室中がレトロなタイル細工で埋め尽くされています。


【写真 上(左)】 タイル1
【写真 下(右)】 タイル2

ここまで気合いの入った職人芸にはなかなかお目にかかれないくらいのしろものです。
なんでも、温泉成分の析出でかなりひどいことになっていたのを、せっせと磨いてここまでにしたとのこと。


【写真 上(左)】 タイル3
【写真 下(右)】 タイル4(タイル絵)

沢沿いにある浴場は窓をあけると川風が吹き込みます。無粋な川の護岸と対岸の道(ほとんど通行なし)の白いガードレールがちと残念。

カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
手前のカランは、お湯、水ともに源泉だと思います。


【写真 上(左)】 洗い場
【写真 下(右)】 洗い場カラン

浴槽は変形丸形のタイル貼で6-7人はいけそうなもの。
窓側に立っているレトロなタイル貼の柱がいいアクセント。
お湯(かなり熱い)と水カランがあり、それぞれ源泉(水のほうは微妙)投入だと思います。ともに少量投入でしたが、蛇口で投入量を調整できます。
それとは別に、保温循環用の強力ジェット&強力パイプ吸引があります。
浴槽が広めなので、場所をえらべばジェットの余波は避けられますが、ここまで循環を強くしなくてもいいかも・・・。
入ったときは、お湯がなみなみと湛えられていて、入ると大量オーバーフロー。
お湯の感じからしても、かけ流しに近いコンディションだったように思います。


【写真 上(左)】 浴槽1
【写真 下(右)】 浴槽2

ほぼ適温のお湯は、茶色にささにごり、弱いながら芒硝味+苦味+αの複雑な味がします。
やわらかな湯の香によわく漢方薬じみた苦っぽい臭いが加わりますが、カルキ臭はまったく感じず。
適度な濃度感と弱いとろみときしきしに加え、肌に染み込んでくるような独特な湯ざわりがあって、よくあたたまります。
異常にフックのあるあと引き系のお湯で、いつまでも入っていたい衝動にかられます。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 最初はざんざこオーバーフロー

浴後はほてりがクリアーに抜け、充実した浴後感とともに肌がしっとりすべすべに落ちつきます。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 効能書き

お湯のイメージは常磐の湯の網カンチ山あたりに似たものを感じました。

しかし、山梨にこんなお湯があったとは正直おどろき。しつこく廻ればあるものですね(^^)
とくにレトロマニアや泉質マニア(^^)は、みのがせないお湯ではないでしょうか。

石膏泉 14.2℃、pH=7.0、35L/min、成分総計=1260mg/kg、Na^+=135.7mg/kg (37.92mval%)、Ca^2+=146.4 (46.96)、Mg^2+=22.86 (12.08)、Fe^2+=1.622、Cl^-=5.432 (0.95)、SO_4^2-=519.7 (66.85)、HCO_3^-=318.3 (32.19)、陽イオン計=322.7 (15.56mval)、陰イオン計=843.5 (16.20mval)、遊離炭酸=76.51 <S42.5.19分析> (源泉名:手打沢鉱泉)

※古い分析ですがみごとな石膏泉(新表記だと、Ca・Na-SO4・HCO3冷鉱泉)です。
Cl^-=0.95mval%という少なさは、保川温泉「旅館橋本」に迫るもので、これが個性的な浴感を生み出しているのだと思います。
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■ 下部温泉 「甲陽館」

<下部温泉「甲陽館」> (身延町(旧 下部町)、時間要問合せ、500円 or 700円、0556-36-0134)
オフィシャルHP

下部温泉「大市館」しか入ったことがなく、大御所「源泉館」と2006年新たに開発された新源泉に入りたくて昨夏いってみました。


【写真 上(左)】 (たぶん)泉源と貯湯槽
【写真 下(右)】 足湯の掲示

新源泉は温泉街から下部川を1kmほど遡った「湯町ほたるの里公園内」に湧出したようで、ここに泉源施設(?)と無料の足湯があります。
(じつはこのときは、富士宮側から林道湯之奥猪之頭線を抜けていったので、奥にあるこの公園が先にでてきました。林道は全面舗装ですが、浮き石多いワインディングなので山道になれた人向き)
木づくりの仮設足湯の利用時間は日の出~日没。利用にあたっての注意書きとともに分析書が掲示されています。お湯はたしかほぼ適温で、イメージは「甲陽館」と大差なかったので省略。(非加水・非加温・非循環・非消毒)


【写真 上(左)】 足湯
【写真 下(右)】 足湯の湯口

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「源泉館」で圧倒的存在感のぬる湯に打ちのめされたあと(笑)、新源泉に入れそうな旅館を物色していると「入浴できます。源泉かけながし」の看板が・・・。
宿名は「甲陽館」。ここはノーマークでした。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 女湯

帳場できくと「新源泉もつかっている」。さらに、先客がいないので貸し切り利用OKとのことで即突入。料金は500円か700円。(記憶があいまい)
階段をくだると廊下手前に狭い女湯と奥に男湯。女湯は新源泉で循環があるようにも思いました。

男湯は、正面に主浴槽(みかげ石枠平石貼5-6人)と右手に源泉槽(同2人)、左手奥には裸体像の壺から源泉が注がれる飲泉所まであります。
旧源泉らしき飲泉所の水は僅微芒硝味。主浴槽のよこには「しもべ奥の湯高温源泉」の掲示、源泉槽のうえには旧源泉とおぼしき泉質の解説がありました。


【写真 上(左)】 右が源泉槽、左が主浴槽
【写真 下(右)】 飲泉所

主浴槽は、石膏系の白い析出と赤茶変した石の湯口から44℃ほどの加温源泉(?)をかなりの量投入。相当量のオーバーフローに、側面吸湯と、源泉槽とのお湯の行き来が加わって湯づかい詳細不明。
源泉槽は、主浴槽との行き来と側面の穴(上下ふたつ)からの注排湯。下の穴は冷たくてたぶん非加温源泉注入。上の穴は注入と吸湯を繰り返し、ここも湯づかい不明ですが、どちらの浴槽も鮮度感はわるくありません。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜14時で独占(貸切)。


【写真 上(左)】 主浴槽
【写真 下(右)】 主浴槽の湯口

主浴槽(新源泉)のお湯はやや熱めでほぼ無色透明。かすかに白い浮遊物がただよいます。
イオウ系たまご味+微芒硝味にはっきりとした甘イオウ臭が湯面でも感じられます。
キシキシとヌルすべがいりまじる複雑な湯ざわりで、下部としてはやや硬めのお湯ながらよくあたたまり、かなり入りごたえのあるお湯です。イメージは、戸倉・上山田あたりが近いかな?


【写真 上(左)】 源泉槽
【写真 下(右)】 源泉槽の湯口

源泉槽(旧源泉)のお湯は34℃くらいのぬる湯。無色透明で茶色のこまかな浮遊物。ほぼ無臭で僅微芒硝味。こちらもキシキシとヌルすべがありますが、新源泉よりやわらかな浴感。すこぶる入りごこちのいいお湯で、温まり感も強くないので、浴槽に根がはえてしまいます(笑)。イメージは「源泉館」のお湯に近いかも・・・。(さすがにあれほどの神がかり的質感はありませんが・・・)。

それにしてもこの新源泉にはびっくり、イオウ臭やあたたまり感は旧源泉をしのぎ、一浴しただけでは新源泉のほうがよほど温泉らしいです。それに分析上はイオウ成分がほとんどないのに、1km以上も引湯してなお湯面でイオウ臭を保っているのは驚異的。
よほど引湯方法&湯づかいがいいのでは・・・?。
でも気がつくと源泉槽(旧源泉)につかっているので、下部旧源泉の力はやはり底しれぬものがあります。

残念だったのは、量は少ないながら新旧両源泉を混合してしまっていること。
新源泉で旧源泉の加温をしているのかもしれませんが、個人的には旧源泉はもっと低温でもぜんぜん問題なし。
それでも新旧両源泉の入りくらべができるこの浴場は貴重。
宿の人も親切だし、男湯に入れるならばおすすめの一湯かと思います。

<新源泉>
アルカリ性単純温泉 51.0℃、pH=9.32、(445L/min掘削揚湯)、総計=0.845g/kg 、Na^+=152.0mg/kg、Ca^2+=111.9、Cl^-=135.1、SO_4^2-=370.3、CO_3^2-=14.2、陽イオン計=265.3、陰イオン計=520.0、メタけい酸=50.8 <H18.5.12分析> (源泉名:しもべ奥の湯高温源泉)

<旧源泉>
単純温泉(Ca・Na-SO4・HCO3・Cl型) 21.3℃、pH=7.2、510L/min揚水、総計=297.2mg/kg 、Na^+=31.35mg/kg (38.36mval%)、Ca^2+=36.43 (51.17)、Cl^-=30.30 (24.04)、SO_4^2-=87.81 (51.45)、HCO_3^-=52.84 (24.37)、陽イオン計=76.22 (3.553mval)、陰イオン計=171.2 (3.553mval)、メタほう酸=23.64 <S30.9.7分析> (源泉名:下部ホテル)

●新源泉開発の背景はいろいろとあるようですが、新源泉開発によって旧源泉が影響を受けないことを願っています。

〔 2008年4月21日レポ 〕
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■ 白州甲斐駒ケ岳温泉 「尾白の湯」



<白州甲斐駒ケ岳温泉「尾白の湯」> (北杜市(旧 白州町)、10:00~21:00水休、700円(市外、公園入園料200円込)、0551-35-2800)
オフィシャルHP

”名水・森・人”をテーマとした「白州・尾白の森名水公園(べるが)」内に2006年4月29日オープンした日帰り温泉施設。
場所は意外にわかりにくいですが、近くまでいくとわかります。(→ここ

「尾白川河岸の地下深くより沸き出でる超高濃度の温泉」ということなので、期待していきました(^^)
公園入口で200円を払います。すぐ先にPがありますがこれは公園用。かなり奥に「尾白の湯」専用Pがあるのでそこに駐車します。
かなり大規模な施設でびっくり。となりは広々とした「水の庭園」です。
フロント横の食事処「白州庵」は家族連れでいっぱい。
浴場は廊下を渡った別棟にあって、浴場前のロビーには「白州・尾白川天然水」の水飲み場があります。
この別棟も広々としていますが、どことなくセンター系的雰囲気を残しているのはご愛嬌。


【写真 上(左)】 水の庭園
【写真 下(右)】 広々とした館内

脱衣所も綺麗でゆったり。内湯浴場は天井高く、窓も広くて明るいもの。入って手前から打たせ湯(休止中)、水風呂(冷たい・カルキ感じず)、サウナ。その奥にかけ湯(温泉)と寝湯×5(温泉?)。さらに奥の窓ぎわに内湯(黒みかげ石枠水色タイル貼、25人以上、ジャグジー・ジェット付)があります。
カラン18(内セパ式9)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜12時で10~20人ほどいましたが、浴場が広いのでゆったり。


【写真 上(左)】 尾白川天然水の水飲み場
【写真 下(右)】 内湯

露天ゾーンも広くて開放感があり、(たぶん)南アルプスの展望がききます。
手前に源泉露天風呂(岩枠石敷10人弱)、奥にメイン露天(岩枠鉄平石敷15人位、寝湯×2付)、ともに屋根がないので大雨のときはきびしいかも・・・。

メイン内湯は、石の湯口から大量投入+側面注入で底面吸湯オーバーフローなしの循環仕様。メイン露天は赤茶にうすく色づいた岩の湯口から大量投入で底面吸湯+切欠からの上面排湯でこれも循環仕様。
源泉露天は赤茶に色づいた岩の湯口からぬる湯投入+底面注入。にごり湯につき排湯不明でしたが、オーバーフローがないので、槽内排湯していると思います。

内湯とメイン露天のお湯は似ていてほぼ適温。うすにごり(内湯はほぼ透明)で湯中に白と茶とオレンジ!の浮遊物が舞っています。明瞭な塩味でほぼ無臭。特別な湯ざわりはないもののそこそこの浴感はあります。(1/10程度に希釈しているらしい。)


【写真 上(左)】 源泉露天
【写真 下(右)】 源泉露天の湯口

源泉露天のお湯はまったくちがっていて、透明度20cmほどの赤茶色のにごり湯。強塩味でかすかに金気のなまったようなまったりとした臭いで、鉄系のギシギシと土類食塩系のきしきしぺとぺとした湯ざわりがあり浴後もややぺとつきます。
30g超の濃~い強食塩泉で、濃度感はしっかりとありますが、なぜか温まりは弱くそのわりに妙に発汗するお湯。ぬる湯なのにたいていの人は成分&濃度に負けて、早々に出ていってしまいます。湯口の源泉投入量もあり、鮮度もわるくないですが、なぜか浴槽での鮮度感はあまり感じられません。個性的なイメージのお湯は、群馬太田の「湯源郷」(休業中)に近いものを感じました。

お湯のよさはダントツに源泉露天。つぎにメイン露天、内湯の順かな?
山梨らしからぬ塩気と金気の強いお湯で、南アルプスのふもとになんでこんな化石海水的強食塩泉が湧いているのか不思議。Li^+やSr^2+のただならぬ濃度からして、ジオプレッシャー型かも・・・。
※浴場内に掲げられていたT教授の解説には「『地下深部花崗岩冷却結晶時の”マグマ水的強食塩泉”』『プレート沈み込みによる”絞り水的強食塩泉”』等の大地変動による極めて高濃度の食塩泉の可能性を秘めた・・・(以下略)」とありました。

このあたりでは異色のお湯で、施設のできも悪くないので、近くにきたら寄られてみてはいかがでしょうか。

Na-塩化物強塩温泉 39.5℃、pH不明、湧出量=160.7L/min、成分総計=30850mg/kg、Li^+=21.9mg/kg、Na^+=11080 (92.06mval%)、Mg^2+=143.2、Ca^2+=345.7、Sr^2+=152.8、Ba^2+=201.9、Fe^2+=0.5、Cl^-=5302.0 (99.03)、Br^-=16.9、HCO_3^-=246.5、陽イオン計=12060 (523.6mval)、陰イオン計=18700 (523.4mval)、メタほう酸=28.9 <H16.6.30分析> (源泉名:白州尾白の湯)

<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:あり 循環・ろ過:あり 塩素系薬剤:使用

〔 2007年11月27日レポ 〕
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■ 不動湯(鉱泉) 「旅館 霊水 不動湯」 〔 Pick Up温泉 〕

<不動湯(鉱泉)「旅館 霊水 不動湯」> (富士吉田市、8:00~16:30、800円、0555-23-9239)
オフィシャルHP

富士吉田市の東、杓子山の懐ふかく佇むこの湯治宿は、源頼朝公が訪れたという言い伝えももつ古湯です。杓子山麓には他に明見(あすみ)温泉や杓子山鉱泉など地味めのお湯もありますが、そのなかでは知名度の高いお湯。HPによると、古くから万病に効く霊水とされ大切に守られてきたもので、今から100年ほど前、地域の人たちによりこの地方で一番古い湯治場として開湯、利用されてきたとのこと。
湯治宿で自炊もでき、日帰り客も相当入り込んでいます。ここは皮膚病に特効があるお湯として有名で、皮膚病患者専用の浴室もあります。




廊下手前が女湯、奥が男湯。脱衣所はわりにゆったりとしています。
窓の外に沢と緑が広がる明るい浴室に浴槽がふたつ。青いタイル浴槽が西日に映えていい感じ。
下を流れる沢の堰堤は赤茶に変色しているので、この沢水は鉄分を含んでいるようです。



右手にやや熱42℃くらいの加温槽(タイル貼6-7人)、左手にぬるめ30℃くらいの源泉槽(同3人)とシンプルな配置。加温槽は、カランから源泉を投入で槽内吸注湯があります。
源泉槽はふたつのカラン(右が冷たい非加温源泉、左が加温源泉と思われます)からの投入。以前入ったときは気がつきませんでしたが、今回は側面注入&吸湯があって、槽内循環しているかもしれません。ただし、お湯の鮮度は比較的高く、オーバーフローもあります。
カラン4、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜15時で男湯4人~独占。(女湯は5~10人の大盛況だったらしい)
カランのそばにはどちらの浴槽もコップがおいてありました。



加温槽のお湯は、うすく白濁しややなまり気味。空いていたのでほとんど源泉槽にいました。湯口そばでは弱い芒硝泉系の湯の香、はなれると若干の循環臭があります。



源泉槽のお湯は、ごくうすく懸濁、右カランは弱い収斂味のある雑味のすくない美味しい水です。
さして特徴のある湯ざわりはないものの、中程度のアワつきをともなうつつみこまれるようなやさしいお湯で、からだへの負担が少ないので長湯可。湯中の指先が硫酸塩泉のように青白く発光しています。浴後は爽快感とともに肌につやが出て油っぽくなるのが不思議。

源泉槽のお湯は以前より湯温が高く鮮度もきもち落ちているような気がしました。源泉槽の槽内循環(?)はなくてもいいのでは?

周囲は気持ちのいい山渓で、明るい浴室でゆったりとアワつきぬる湯に浸かるのは快感。空いていればゆったりとくつろげるいいお宿かと思います。
なお、料金はいつのまにか600円から800円になっていましたが、休憩所があって時間制限もないので、ゆったり過ごすならさほど割高感はないかも。



宿の裏側山手には源頼朝公ゆかりの硯水不動尊が祀られ、傍らには霊水の水汲み場(持ち帰り自由、境内下と境内鳥居脇の2ケ所)があって、これは浴用の源泉と同じものだと思います。
案内板には、腐りにくく長期保存できるとあり、この日もポリタン持参の人がたくさん来ていました。

鉱泉 泉温約10℃、pH=7.32、湧出量・成分総計不明、Ca^2+=10.42、Mg^2+=5.35、Fe^2+=3.5、Cl^-=1.42、イオウイオン=0.96、SO_4^2-=2.56 <S53.2.6分析>

やませみさん情報による分析データは&以前のレポは→こちら

〔 2003年5月7日レポに2007年8月再訪にて改筆 〕
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