ぶっちゃけ…独り言?

日記と言うよりも雑記…映画とか漫画の感想やらスポーツの観戦記やら、そりゃもう思いっきり雑記です。

硫黄島からの手紙

2007-04-24 | 映画 あ行
6点 (10点満点。5点で普通。6点以上なら満足って感じです。)

ワタクシ、イーストウッドの監督としての手腕をかなり高く評価しているので、かなり期待して観させて頂きました。

率直に感想を言うと、「なるほどなぁ~」って感じです。

正直、もっと感動作として作ってるかと思ってたんですよね~、ワタクシ。
ところが、敢えてそーゆー事を意識した演出は無しで・・・
でも、それがダメかと言うとそんな事は全然ないんですよね。
決して強く主張してるわけじゃないけど、戦争なんてロクなもんじゃないって言うイーストウッド監督の思いがちゃんと伝わってくるので、これはこれでアリかと。
でもって、大部分の人がやりたくてやってるわけじゃないってのもちゃんと理解した上で作ってるのもよく分かりました。
変に美談を入れてみたり、必要以上にお涙頂戴にしたりするより、ある意味的確に戦争が愚行だという事を描き出してたと思いました。

ただ、正直に言ってしまうと物足りなかったところもありまして・・・
生き残った約千人に対し、戦死者はおよそ二万人ですよ。
恐らくはあの数倍・数十倍、もしかしたら数百倍も凄惨で絶望的な状況だったはずなのに、そーゆーところがあまりにも描けてなかったかなぁ~と。
殆どの人が行きたくもないのに戦争に行って、言葉では言い表せないくらいに怖い思いをしながら死んでいったのに、それを描けてなかったのはかなり残念でしたね。

主演は渡辺謙です。
ま、いつも通り、演技してたなぁ~って感じです。
てか、ワタクシ邦画も日本のTVドラマもほぼ観ないので勘違いかもしれないのですが(渡辺謙以外は演じてる姿初見の方ばかりでしたしね)、何か皆台詞がある時とない時でオン・オフがある気がするんですけど。
喋ってない時は本当に普通に聞いちゃってて、自分が喋る時だけ役に入って演技スイッチがオンに・・・みたいな。
気のせーかなぁ・・・
何かめっちゃ気になったんですよね~。
唯一邦モノでも観る舞台だと、感じた事ないんですけどねぇ。
まぁ、露骨に「聞いてます!」って演技されても困りますけどね。

というわけで、これは硫黄島での戦いを描いた戦争映画と言うよりも、激戦地の硫黄島に居た兵隊たちを描いた人間ドラマって感じでした。
でもって、イーストウッド監督は相変わらず”人”を描くのが上手いなぁ~と。
感動作じゃなくても、見応えは十分で、イーストウッド力を感じさせる作品だったと思います。


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