分類:外
軽率な略称に納得している人はいるのだろうか?
今年の桜は昨年より10日以上も早く咲き、先月27日の週末には全国的に花見の絶好日となりました。 緊急事態宣言は解けても 「不要不急の外出は自粛するように」 という国の要請はどこ吹く風で花見客で賑わう結果を招いてしまいました。
そこで急に浮上してきたのが 「まんぼう」 という言葉でした。 「まんぼう」 といえば、100人中、100人が海にいる魚のマンボウをイメージするのではないでしょうか。つまり政府やマスコミがいう 「まんぼう」 とは、「まん延防止等重点措置」を略した 「まん防」 であることは直ぐに承知しました。
しかし、昨年から全世界の人たちに恐怖を与えて未だに収束の見通しさへつかないでいるコロナ対策に 「まん防」 と呼ぶのは、余りにもおちょくった呼び名ではないでしょうか。
《右肩上がりで止まることを知らないコロナ感染者の数》
大阪府は31日に新型コロナウイルスの新規感染者が前日(30日)より167人増えて、599人になったと発表しました。 このような新型コロナウイルス感染急拡大を受け、政府は 「まん延防止等重点措置」 の初適用に踏み切りました。
《もはや、数字は異なっても各県の感染者は増加をたどるばかり》
飲食店では営業時間が午後8時から9時になったり、また元の8時までになったりで、しかも今度の 『まん延防止等重点措置』 が適用されれば、これまでの緊急事態宣言とは異なり違反すると厳しい罰則が科せられます。
「まん防」 の発信源は、コロナ対策の諮問委員会から出た言葉だそうですが、それなら尚一層、委員の中から 〝略語であっても、もっと慎重、かつ重みのある名称であるべきだ〟くらいの指摘があってもよさそうだったものを、皆さんが黙認したんですね。
こんなに重大な局面に突き当っている時に 「まんぼう」 は言葉の語感から、私にはどうしても海の「マンボウ」を真っ先に浮かべてしまい、緊迫感に欠けているのではないか! ……と御託を並べたくなった1日ではありました。