狂言師の和泉某が、プロレスやるらしい!
なめているっ! というのが、最初の感想で、久々に怒りがこみあげて来ました。
確かにプロレスは擬似格闘技だし、ショーかもしれませんが、まさか狂言だとは思わないでしょう? ガツン~、ということを見せられますかね?
プロレスは見世物かもしれませんが、プロレスラーは強い存在です。それをっ!
本気で徹底的に痛めつけて欲しいっ、と思うわけですが、まあ、そういう人をリングに上げるくらいだから、物分りの良い団体なんでしょうね。アメリカのプロレスの悪影響は、本当に哀しいなぁ……。
ということで、本日のBGMは――
■Bags' Groove / Miles Davis (Prestige)
これってことで、つまり馬鹿な狂言師の話で熱くなった頭をクールダウンさせようという目論みでござんす。
マイルスのクールなペットは、どこまでも気持ちがいいなぁ~ というA面は、ブルースの2連発なのに、とことん熱気を封じ込めよ、ヒンヤリとした肌触りが心地よい限りです。共演のミルト・ジャクソンのバイブラフォーンも、これまたクールの二乗という感じで、非常に好ましいです。ちなみに録音は1954年のクリスマス・イブでした。
この時のセッションでは、ピアノのセロニアス・モンクとマイルスが喧嘩したという伝説が残されていますが、それはデッチアゲらしいですよ。ただレコードにその場の緊張感もいっしょに入っているところは、聴いてみると分かります。張り詰めた空気ってやつでしょうか……。でもそれは、スタジオ代の関係で、失敗出来ない、ギリギリの時間に縛られた緊張感かもしれません。
対してB面は、共演者のソニー・ロリンズがマイルス以上の天才性をフル発揮しています。この人のテナー・サックスを聴いていると、心が大らかになり、かつまた、最高のスリルにゾクゾク! だから、気分が良い時しか、こっちの面は聴きませんです。録音はA面に先立つ半年前ということで、マイルスもイマイチ迷いがあったのかもしれません。