■天国 / 藤圭子 (日本クラウン = CD)
皆様ご存知のとおり、波乱に満ちた人生を自ら断ってしまった悲劇は、奇しくも8月21日に発売されたこの「天国」という名曲名唱と著しくリンクしてしまって……、と思うのはサイケおやじだけでしょうか。
とにかく作詞:荒木とよひさ&作曲:三木たかしが提供した歌謡フォーク調の哀切の歌は、まさに藤圭子でなければ表現しえない刹那の境地とでも申しましょうか、これは決して彼女の突然の訃報とは別次元の高みであり、それを存分に生かすべく組み立てられた若草恵のアレンジも素晴らしいです。
あぁ……、これこそ藤圭子の白鳥の歌と思うばかり!
ぜひとも藤圭子の「天国」を聴いていただきとうございます。
ところが現在、この名曲名唱が完全に廃盤らしく、ちょいとネットで調べてみたら、掲載のシングルCDに愕然とさせられるほどの高値を付けられている始末は、これ如何に!?
これじゃ~、広く皆様に聴いていただくことも不可能かと思うわけですが、しかし、しかしですよ、幸いにもネットでアップされているのは、例えそれが幾分の違法行為であるにしても、救いであることに変わりはないんじゃ~なかろうか……。
どうか皆様にも、そこんとこをご承知していただければと思います。
というよりも、彼女が後期に残した音源の復刻状況が全く芳しくないのは悲しいばかりで、何卒レコード会社各位、そして関係者の皆様には特段のご配慮をお願いしとうございます。
う~ん、風説では彼女の亡骸は荼毘に付された後、海に散骨されたとか……、とすれば彼女は白い貝になったのだろうか……。
合掌。