とんでもなく寒くて、雪が降りまくりの1日です。
これが雪国の日常なんでしょうねぇ。最近の暖冬に、すっかり油断していたのですが……。
ということで、本日は――
■The Music Of Bud Powell / Joshua Breakstone (Double-Tiem)
ジャケットを見れば一目瞭然、ギタリストによるバド・パウエル曲集です。
録音は2000年6月7日、メンバーは Joshua Breakstone(g)、Earl Sauls(b)、Keith Copeland(ds) というトリオ編成――
01 Tempus Fugit
02 Una Noche Con Francis
03 Strictiy Confidential
04 Elegy
05 Celia
06 Un Poco Loco
07 Sub City
08 Time Waits
09 Comin' Up
10 The Scene Changes
――という演目は、1曲を除いてバド・パウエルが書いたオリジナルばかりですし、その「Strictiy Confidential」だって、ケニー・ドーハムとバド・パウエルの共作ですから、けっこうツウ好みの選曲になっています。
もちろん日本製作ではないので、「クレオパトラの夢」はやっていません。というか、バド・パウエル自身、ライブの場で演奏していた事がはっきりしていませんから、欧米ではそれほどの人気曲ではないのでしょう……。
肝心の演奏は、Joshua Breakstone のギターが柔らかい音色と滑らかな運指で好印象♪ 天才ピアニストのバド・パウエルだからというよりも、モダンジャズの奥儀に触れる目的意識が強い雰囲気です。
冒頭からアップテンポでブッ飛ばす「Tempus Fugit」の痛快なスイング感、陽気なラテンビートが楽しい「Una Noche Con Francis」、絶妙の浮遊感がたまらない「Strictiy Confidential」という3連発で、いきなりジャズ者の喜びに浸れますねぇ。首まで、どっぷり、ですよ♪
またジンワリと染み入る「Celia」の哀愁、ハードバップな「Sub City」では4ビートの素晴らしさを再認識! だいたいこのあたりが、アルバムの中ではベストの演奏かと思います。
共演者も手堅いプレイに終始して、特に Keith Copeland はガッツ溢れるドラミングで秀逸♪ スティックのキレの良さ、ブラシのセンスの良さは完全に私の好みです。
あと、人気の哀切曲「Time Waits」が気になるところですが、ゆったりしたビートで神妙に演奏されるここでのバージョンは、甘くせつないギターの音色がなんとも魅力ですが、ちょっと胸焼けしそうな……。
あっ、オーラスの「The Scene Changes」を忘れてました! トリオの各人が対等の立場で絡み合う凄い演奏です。う~ん、Keith Copeland のブラシが最高っ!
ということで、たまには新しい作品も聴いている私でした。