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~サッカーを中心に日々の雑感など~

名古屋高裁判決

2008年04月19日 | 雑感
このところの気温の上昇で、日中は汗ばむ時間もある。窓辺に置いている種まきポットの中では、小さな芽の育ちに勢いが出てきた。こうなると毎朝、様子を見るのが楽しみになる。

昨日の朝日新聞は17日、“自衛隊イラク派遣を巡る集団訴訟の控訴審判決の中で、名古屋高裁(青山邦夫裁判長)が、航空自衛隊が首都バグダッドに多国籍軍を空輸していることについて「憲法9条1項に違反する活動を含んでいる」との判断を示したこと”を、一面トップで報じていた。

裏面には「イラク空自違憲判断」と、“周辺でゲリラ攻撃や自爆テロが頻発しても、航空自衛隊の輸送機が離着陸するバグダッド空港は「非戦闘地域」。戦地への自衛隊派遣と憲法とのつじつまあわせのために政府がひねり出した理屈の矛盾を、名古屋高裁が突いた”

“高裁判決は「バグダッドは国際的な武力紛争の一環として行われる、人を殺傷し、物を破壊する行為が現に行われている。イラク特措法にいう『戦闘地域』に該当する」と指摘”

裁判所の判決がようやく戦争というものに対する市民感覚と合致した、と言う印象を受けた。小泉元首相がいくら“戦闘地域かどうか私に聞かれてもわかるわけがない”などと言っても、半数以上の人々が反対していた中でのイラク派遣だった。

しかも今となっては、ブッシュ大統領が開戦時に理由とした核兵器と疑われるものなどなかったというのだから、多くのイラク人を空爆の被害に巻き込み、以前の平和な生活を取り戻せないほどに破壊した後に、あれは間違いだったなどと・・・。

これは航空自衛隊の派遣に反対する3千人あまりの市民が、派遣差し止めを求めておこした訴訟なのだそうだ。裁判長の青山氏(64歳)は、この3月に依願退官したために、この日の法廷では別の裁判長が判決を代読したという。一人の裁判長の覚悟の判決文が一石を投じたということなのだろう。

相変わらず憲法改正への動きは続いている。そのためには戦争に対するイメージが希薄で、9条を変える事へ抵抗感のない若者をなんとか国民投票へ組み入れたいと、政府は成人20歳を18歳に引き下げてしまおうと画策。そうした流れが進む中で、一人の裁判長が示した勇気には、頭が下がる思いがする。










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