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~サッカーを中心に日々の雑感など~

理解されていない

2014年08月06日 | 雑感

 衝撃のニュース。5日の朝、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB,神戸市)の笹井芳樹・副センター長(52歳)が自殺した。さぞや無念の死だったのではないだろうか。疲れ切ったのか、心療内科に通い投薬を受けていたとのこと。

小保方晴子ユニットリーダーへの遺書も残されており、朝日新聞記事によれば、遺書は1枚紙で、「研究は楽しかった」「STAP細胞を必ず再現してください」という趣旨の記述があり、「あなたのせいではない」「新しい人生を一歩一歩進んでいってください」というメッセージもあったそうだ。

記事の右下に小さく、科学史家の米本昌平さんの話として、まさにこれに尽きるという素晴らしいコメントが載っていた。~野心的な挑戦 評価に値する~

 残念だ。科学者が自殺するなんて異常事態。科学は失敗を繰り返すもの。それでも野心的な挑戦があるからこそ、新たな発見が生まれる。だが、日本ではそれがまだ理解されていない。STAP細胞の論文は、不正と認識された画像の使い回しなどはルールにのっとった批判がされて当然。だが彼らのチャレンジ精神自体は評価に値するものだ。

理研の余計な演出もあり、「割烹着(かっぽうぎ)」や「リケジョ」などがマスコミと社会から過剰な注目を集め、結局、研究の独自性と意義についての議論は、社会にほとんど形成されなかった。そういう土壌の上で不手際が次々にあきらかになると、一気に批判の嵐になった。笹井さんはそんな環境の中で疲れ、追いつめられていったのではないか。(おわり)

恐らく小保方さんは無自覚なまま、さまざまな過ちをしてしまったということなのだろう。彼女自身が記者会見で言ったようにそれは「未熟」のせいであり、笹井さんが遺書の中で擁護したように「あなたのせいではない」のだ。小保方さんはこれからずっと、自責の念に苛まれるだろうけど、ここであと追い自殺なんかしては駄目だ。まるで詐欺師同然の扱いをする新聞・TV(ネットも?)の言葉の暴力に屈したことになる。彼らを喜ばすことになる。笹井さんは決してそれを望んではいないのだから…



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