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悔しいけど

2012年01月22日 | 雑感

 福島原発事故以来、全国で最も早く営業運転という形で3号機を再稼働した北海道電力泊(とまり)原発。これだけでも情けないのに、その泊村の村長選挙は反対派が候補擁立できず現職、牧野氏の無投票再選となった。プルサーマル計画にも同意の姿勢というのだから、なんとも脱力するようなニュース。

その泊村の問題を今朝、NHK「北海道クローズアップ」~泊村(とまりむら)”福島後”の苦悩~を再放送していた。細野豪志原発事故担当大臣が「原発は40年で原則として廃炉」という見解を発表したことで、村の将来に不安をもたらしているのだ。(その後政府は例外的に60年まで認めるという見解を発表。)

泊村にはもともと炭鉱があり、それが閉山となったことで8千人ほどあった人口が急激に減少。現在は人口1900人ほど、これからも産業がない泊村では原発依存し続けるしか道はない、と賛成派の牧野氏が無風状態で再選。(民主党も共産党も対立候補を出せないというのだから、何をやってるんだろう。)

当選万歳の音頭を取るのは、原発下請企業で作業員を送り込む社長だった。漁業も冬になれば海もあれ、トドに荒らされる、どうしようもないという言葉。村内にも反対意見を持ちながら、地縁血縁のしがらみでいつのまにか声を上げられなくなった人がいる。

原発が最大の雇用と言いながら、結果的には人口が減少し、これは本当の繁栄ではないと事業を起こす人もいる。村から出て行った子どもが原発があるから将来的にも帰らないといったと、こうした現状に疑問を抱く老夫婦も出てきた。1号機は運転開始から22年経ち、後18年で廃炉の期限40年となる。その後は…。

インタビューしたのは男たちばかり。放射性物質の影響を強く受ける赤ちゃん、子どもを抱えた女性はいないのか。この番組では女性の声がまるで聞こえてこなかった。温暖化を防ぐと言いながら、温排水を海に流している事実。行き場のない放射性廃棄物、使用済み核燃料棒はどうなるのか。なにより、日本列島が地震活動期に入り、今すぐにも起こり得る地震による事故の危険性。放射能を浴びながらの仕事をどう考えているのか。(インターネットの情報を見れば、福島をはじめ、全国の女たちが危機感を覚え、直接行動で抗議しているのがわかる。)

番組冒頭では電力の4割を泊原発に頼っていると言いながら、現在は定期検査で1号機、2号機が運転を休止しているのに、最も電力が消費される今の時期も電力不足という話は出てこない。おかしいんじゃない?

少し前のニュースでは、北電が厳冬期にも機能するかどうかと、原発事故の緊急避難訓練が行われ、仰々しく?高橋はるみ知事が冷たい風が吹く現場に立っていた。いかにも道民の目線を意識したパフォーマンス!!1,2号機再稼働は既定路線のようだ。元通産官僚のはるみ知事は、3号機の営業運転のときにも、体よく再稼働容認派として使われている。

18日には関西電力大飯原発、3,4号機の再稼働に関して、専門家会議が開かれ、それに対して責任を問い、抗議した市民が傍聴を求めたことで大荒れとなり、彼らを排除したうえで下した結論がストレステストは「妥当」という審査結果。これが再稼働を認める「ひな形」になるというのだから。

今度事故が起きたら、どう責任を取るのか。どうしようもない学者の先生方が、相変わらず原発からうまい汁を吸おうとしている。東電の電気代値上げも原発再稼働を認めなければ、こうやって値上げするしかないと脅かしているようなものだ。東電なんか、社長も会長も塀の中に入れて当然!あれだけの被害を出しておきながら、普通の市民生活をしているなんて、許されない。

いくら反対の署名を集めても、この通り、村長やら町長やら、おまけに知事も賛成派では、どうしようもない。悔しいけど…。これからは小さな町村単位ではなく、もっと大きな地域の住民投票で判断出来ないものか。



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