FOOTBALL LIFE

~サッカーを中心に日々の雑感など~

優勝

2014年07月14日 | サッカー

 13日に7万4千人以上の観客を集めて行われたワールドカップブラジル大会の決勝戦、ドイツーアルゼンチンの試合は延長戦後半までもつれ、113分左サイドを突破したシュールレからのボールを、途中出場のゲッツェがゴール右隅に決め、1-0で勝利。ドイツがメッシ擁するアルゼンチンを下し優勝。1990年から24年ぶり、しかも南米開催ではでヨーロッパ勢が優勝した初のチームとなったそうだ。

試合前には圧倒的にドイツが有利といわれながらも、守備の堅さで勝ちあがってきたアルゼンチンはパスを回しながら攻めるドイツからボールを奪っては速攻のカウンターを仕掛け、イグアインの幻のゴールがオフサイドになるなどチャンスを作る。

ドイツは30分ごろ、脳震とうを起こしたのかという怪我人が出て、早々に一人シュールレと交代。攻めてもなかなかシュートまで行かない。後半にも攻め上がるイグアインとGKノイアーがペナルティーエリアの中か外かという微妙な位置で攻防。ノイアーのパンチングはエリア内で認められたようで、やれやれ。

その後も双方チャンスを作るが、ゴールまでいかない。後半終了間際には36歳FWクローゼに替えて21歳の若いゲッツェ投入。またまたPK戦突入かという延長後半、左サイドを猛然とドリブルで上がったシュールレからのパスを受けたゲッツェが冷静に決めて待望の先制ゴール!!

レーブ監督は追加タイム、エジルを下げ、センターバックのメルテザッカーを投入し、守りを固める。最後のプレーはメッシのフリーキック。これが大きく外れて終了のホイッスルが鳴った。メッシは試合中に嘔吐したとか。ストレスからくるものだろうか。

レベルの高い組織プレーを見せながら勝ち進んできたドイツが優勝してホントに良かった。朝日新聞13日朝刊掲載の「オシムの目」から…

アルゼンチンとドイツの決勝対決は3度目で、W杯のクラシックともいえる。優勝の可能性はともに五分にある。ただチャンスはドイツに多いのではないか。またどちらが世界チャンピオンにふさわしいかと言えば、ドイツであると私は思っている。

決勝に至るまでアルゼンチンは、メッシの個の力だけで違いを作り出し勝ち上がってきた。一方ドイツは、ほかのどこよりも優れたコレクティブ(組織的)なサッカーを実践し、違いを見せつけた。サッカーの未来がどちらにあるかは、自ずと明らかだろう。

スペイン流のパスをつなぐスタイルが支配した世界のトレンドに、ドイツは新たなスタイルを提示して時代の流れを作り出そうとしている。フィジカルをベースにした縦に速いサッカーを、スペインがグループリーグで敗れて以降、そしてドイツが準決勝でブラジルに大勝して以降、誰もが高く評価している。

私はドイツが決勝でもアルゼンチンを破ってほしいと願っている。スピードとコンビネーションが融和した彼らのスタイルは、ひとりひとりが抜け目なく全体として組織だったアルゼンチンの守備に、穴をあけることが出来るだろう。

さらにドイツには、人種と民族が混合した強さもある。トルコ系やアルバニア系、ポーランド系、アフリカ系…。さまざまな血が混じりあいながら、ドイツ代表の歴史的な強さを受け継いでいる。一つの方向に確信を持って走り出した時の、ドイツの勢いをだれも止められない。(おわり)