もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

7 024 「学習漫画 中国の歴史4 南北を結ぶ大運河 南北朝と隋の統一」(集英社:1987)感想3+

2017年12月26日 23時49分41秒 | 一日一冊読書開始
12月26日(火):  

165ページ     所要時間2:30      図書館

長沢和俊/監修:松平喜美江/立案・構成 山本弘道/立案・構成 三上修平/シナリオ 貝塚ひろし/漫画

年末ということで、図書館から集英社の旧版「中国の歴史」4~9、計6巻を借りてきた。

学習漫画を読書に計上するのは、正直恥ずかしい。でも、だからこそというのか、「百聞は一見に如かず」で、文字では得られなかった強いイメージを与えてくれる。そして意外と勝手な思い込みの勘違いを気付かせてくれる。「三十六計逃げるに如かず」は孫氏の兵法ではなく、南北朝時代の宋の檀道済という名将軍の逸話からきている、なんて全く知らなかった。

漫画の表現というのは、一目瞭然にするために工夫が施されているので、人物像や出来事の経緯などが深みはないが印象的で分かりやすい。
・中国に仏教が流布し始めたのは、南朝の儒教に対抗するために北朝が受け入れ始めた。仏図澄の布教、鳩摩羅什の訳経、法顕のインドへの旅が62歳にスタートした(399年)。76歳で中国に戻った(413年)。
・<放伐>を避けて<禅譲>を行う形式の定着。
・北魏太武帝の廃仏事件。漢化政策で有名な孝文帝の33歳の病死。
・皇帝菩薩と呼ばれた南朝の梁の武帝とインド僧ダルマの不幸な出会い。
・隋の文帝楊堅の名君ぶりと対照的な隋の煬帝の派手好き。でも、煬帝はそんなに否定されるべきなのか…。まあしょうがないか…。
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