もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

アーカイブ 2008年1月・2月の読書(一部)

2012年01月13日 00時17分08秒 | 一日一冊読書開始
1月12日(木):

連日の疲労感のためか体調激悪。新たな本を読むあたわず。職場でもミスばかりしていた。一日一冊読書もそろそろ曲がり角。仕事と家庭と読書生活を両立するためには、近頃の読書感想バブルは、時間と量的に厳し過ぎるようだ。最優先すべきは、やはり<一日一冊読書>の少しでも長い継続だ、という原点に戻るしかない。昨日の「納棺夫日記」も内容が面白くて、感想が長大になり過ぎ、結局収拾がつかなくなってしまった。

本日は、過去のアーカイブで勘弁してくださいませ。

※2008年1月・2月の読書(一部)です。

鹿野政直「日本の現代 日本の歴史(9)」(岩波ジュニア新書;2000) 評価5   1月7日
 237ページ  所要時間2:50
 テキスト。著者の歴史観が全面的に出ていて、通常の歴史書らしくない。マイノリティや名もない弱い立場の人々に深く関心を寄せている。この視点は魅力的!

竹内久美子「小さな悪魔の背中の窪み 血液型・病気・恋愛の真実」(新潮文庫;1994) 評価5   1月22日
 212ページ  所要時間1:30
 おもしろい!。感染症や梅毒に強いO型(大胆・楽天・社交的)、弱いA型は引っ込み思案・悲観的。男女間の美醜観の背景に「パラサイト(寄生虫)仮説」。アメーバとバクテリアの共生→ミトコンドリア

坂野潤治「昭和史の決定的瞬間」(ちくま新書;2004) 評価5   1月27日
 221ページ  所要時間3:30
 問題提議が斬新で興味深いが、歯がたたない。昭和11/12年の政治(宇垣&林)の再評価。民主化の頂点で日中戦争が起こり、その戦争が民主化を圧殺し、8年後民主化が再開された。

木村泉「ワープロ作文技術」(岩波新書;1993) 評価4   1月31日
 290ページ  所要時間2:10
 テキスト。14年ぶり3回目。全体では、全く古くなっていない!作文に関する信頼度の高い基本的考え方。ゆきとどいた明晰さを有する内容。

周防正行「それでもボクはやってない 日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!」(幻冬舎;2007) 評価4  2月3日
 319ページ 所要時間4:30
 前半はシナリオ。後半は解説と対談(木谷明法政大学法科大学院教授:棋士木谷実九段の次男!)。映画は、良く練られた納得できる展開だが、木谷プロなら高裁で躊躇なく破棄無罪とは小気味良い!弁護士だけでなく、裁判官にも当りハズレがあるという事実。99.9%の有罪率。「嘆願書」→情状証拠、「公正裁判要請書」→正規の証拠として提出する方法はなく、事実上の取扱いに止まる。

立花隆「ぼくの血となり肉となった五〇〇冊そして血にも肉にもならなかった一〇〇冊」(文藝春秋;2007) 評価5    2月4日
 541ページ  所要時間2:40
 1ページ15秒ペースでひたすらページを眺めながら、途中付箋をしていった。視線を泳がせているだけでも、話題満載で結構楽しい内容である。

池上彰「池上彰の「世界がわかる!」国際ニュースななめ読み」(小学館;2007) 評価5  2月8日
 222ページ  所要時間3:40
 テキスト!。「週刊ポスト」の連載。10月発刊で内容が新鮮かつ大変分かりやすい。満足感があった。今の世界の問題がトータルによくわかる。

秋山賢三「裁判官はなぜ誤るのか」( 岩波新書;2002) 評価5  2月10日
 204ページ  所要時間4:00
 テキスト!。判事→弁護士10年。人間らしい反省と温もり、実のある内容。冤罪を必然的に生む司法警察の背景。痴漢冤罪の危険な傾向。映画原作の一つ。

サン=テグジュペリ「新訳 星の王子さま(倉橋由美子訳)」(宝島社;2005) 評価5  2月16日
 165ページ  所要時間1:30
 子どものための童話ではなく、大人が生き直すために書かれた小説だった。人間とこの世の人やものとの関係性について示唆に富むやりとりが綴られている。花や狐との関係は恋人関係で印象的。SMAP「世界に一つだけの花」の原典か?「彼女の言葉ではなくて行動で判断するべきだった。」「あんたのバラがあんたにとって大切なものになるのは、そのバラのためにあんたがかけた時間のためだ」「その水が飲みたい。飲ませて……」

辛淑玉・佐高信「ケンカの作法―批判しなければ、日本は滅ぶ」(角川ONEテーマ21;2006) 評価4   2月25日
 181ページ 所要時間1:50
 佐高信に対する辛淑玉(シン・スゴ)さんの信頼感がいじらしい。孤立無援の闘いをするマイノリティにとって正確に理解し、言動として応援してくれる存在がどれほど有難いか!。佐高信は彼自身の答えを持っているが、彼に答えを求めてはいけないのだ。
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