もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

9 039 陰山英男「娘が東大に合格した本当の理由~高3の春、E判定から始める東大受験~ 」(小学館101新書:2008)感想3+

2020年04月22日 23時47分36秒 | 一日一冊読書開始
4月22日(水):  

252ページ       所要時間2:25         図書館⇒読後、アマゾン注文258円

著者50歳(1958生まれ)。立命館小学校副校長、立命館大学教授。1958年、兵庫県生まれ。岡山大学卒業。「陰山メソッド」と呼ばれる読み書き計算の徹底反復と生活改善の指導で子どもたちの学力を驚異的に伸ばす。『百ます計算』をはじめ陰山メソッドを教材化した『徹底反復シリーズ』は累計500万部超の大ベストセラーに

著者はあくまで実践家であって、学者・理論家ではない。統計資料も若干は引用されるが分析と呼べるほどの深みはない。正直、たまたま教育実践が話題になり世の中に登場した<ごく普通の人間>という印象である。ただ不真面目ではないので、手に取るが、深い学びは期待できない。ある意味、安心したいときに読む本だと思う。

本書に関しては単なる自慢話にならないようにという配慮はなされている。「結局、当たり前のことが、やはり一番大事なのだ」という確認をさせてくれる。当たり前のこととは何か?本人のやる気、能力だけではなく、親の教育力、親の経済力、家庭の安定、読書習慣、人との出会い、良くも悪くもさまざまな要素がうまく適合した時に東大受験・合格は成る。当時、売れていた漫画「ドラゴン桜」が東大受験生にかなり有効に働いていたのは興味深かった。

感想3+の+部分は、二部構成で一浪して東大に合格した娘さんの体験記である第二部169~248ページに対する好感である。父娘の二部構成にしたのは成功していると思う。「勉強するということは自由になることだ」(248ページ)という言葉は良い言葉だと思った。

予習は子ども達の授業理解を効果的にする。略。わかってもわからなくても教科書を読ませておくと効果的である。103ページ
子どもの成長の最大の障害は、自分はできないという思い込みである。これを払拭することができれば、もともと伸びる力はあるのである。165ページ⇒娘さんの場合、「東大に行きたい」と決意できたことが一番大事なこと。
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