もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

0045 和田秀樹「人は「感情」から老化する」(祥伝社新書;2006) 感想3

2013年03月20日 01時54分04秒 | 一日一冊読書開始
3月19日(火):

209ページ  所要時間1:45       ブックオフ105円

著者46歳(1960生まれ)。精神科医。副題は「前頭葉の若さを保つ習慣術」 

読書習慣維持のため、流し読み。ブックオフ105円。

一部上場企業の40~50代の管理職一歩手前の人々を読者に想定しているようだ。著者の学歴・経歴からみても、その階層にもっとも親しみをもっているのだろう。この辺が俺とは視点がずれるので、あまり信用も親しみも覚えないのだ。本書には、目下(めした)との付き合い方という言い回しがよく出てくる。嫌みではなく、著者の目線では、社会に明確なヒエラルキーを見出しているのだろう。

さして面白くもないし、触発されるような感動も無い。だからと言って、読んで損したという感じも無い。読者に世俗的、お得なハウ・ツーをたくさん並べて見せてくれるので、無駄骨感も無いのだ。ある意味で頭の良い人だから、平均点以上は必ずとる、のでそこそこ売れる。

*若い頃に比較して、加齢によって大きく違う点は「使わないときの衰え方」である。身体能力も知能も同じ。

*落ち込んだり、カッとなったときの感情の受け皿があるかないかは、感情のコントロールに大きな違いとなって表われる。愚痴は抱え込まないで、意識して吐くことが重要なのだ。略。お互いに愚痴を言い合えるような相手を一人でも確保しておきたい。

*落ち込んだときは、決して反省しない。得意なことや、簡単にできる作業をする。

*イライラしたら「ちょい寝」して休息を取る。

*一度老化してしまうと、ウジウジは治りにくい。老成すれば精神は安定する、不安などなくなると思われがちだが、これは全くのウソである。略。気分が落ち込んでつらい状態が二週間ほど続いたら、医者にいったほうがいい。ウツには薬がある。

*偉くなればなるほど、頭を下げる価値が上がることを利用して、人にものを聞く。

*海馬は、一ヵ月ほどの期間に二回以上、同じ情報が入力されたときは必要と判断している。だから貯蔵をよくする方法には、「復習」しかない。

*覚えておきたい本は一ヵ月以内に二回読む、目次をパラパラと見てよかったところや必要なところだけ、もう一度読むといった、ちょっとした復習をすればずいぶん記憶力が良くなる。

*「受け売りで話す」のも効果的。

*小学生がするような単純な「読み・書き・計算」の練習で前頭葉が鍛えられる。

*年を取って惨めなのは、ボケた年寄りよりもバカな年寄りなのだ。略。何らかの形で、人の役に立っていることが実感できないと、人は幸せを感じられない。

*不安はコントロールできないが、行動はコントロールできる。不安は不安のままでいい。ありのままに受け入れた上で、どうするかと行動をすすめる。(森田療法)

*今の50代(注意:2013年では60代)に「お金への不安」は必要ない。40代(2013年では50代前半)より若い層は危ない。※詳しくは193~194ページ

*「リバースモーゲージ」制度。

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