もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

103冊目 今井久美雄「韓国語の散歩道 ほんとうに初めての人の韓国語」(アルク;1999)  評価4

2011年12月20日 04時51分22秒 | 一日一冊読書開始
12月19日(月):

237ページ  所要時間6:15

著者48歳。韓国語のプロで、医師。7年前に眺め読みした本。韓国語の初級レベルを丁寧にカバーし、中級の入り口まで立たせてくれる内容、部分的にすごくハイレベル。本来、一日で一気読みするべき本ではない…か?。

ただ、イエンナレ、ホランイ タンべ モクトン シジョルに少しだけハングンマル(韓国語)を勉強したことがあるので、読みながら覚えるのは無理だが、書かれている内容やまとめ方の巧拙は十分に理解できた。構成は、ある韓国語教室で、先生(著者)と著者の分身である若い順に、信行(学生)、弘志(青年実業家、25歳?)、みどり(OL;28歳?)、直樹(会社員;29歳?)と最年長の徳次郎さん(自営業;60歳)の5人が、先生に導かれながら、韓国語の世界を広げていく形で進められていく。途中、韓国の地誌や人情にも触れながら、先生の話はさまざまに脱線し、読者をも刺激しつつ、生徒たちと丁々発止のやり取りが展開されていく。何度も「それ、初級レベルと違うやんか!レベル高すぎ!」と突っ込みを入れたくなった。一方で、韓国語の基礎をわかりやすく、奥行きを広くして説明しようとする著者の意欲と韓国語の力量がよく伝わってきたので、安心して読み進められた。

随分、勉強を怠けてきたが、この一冊に目を通したことで、やるべきことは「ああ、そうそう、こういうことやった」と確認できた気がする。「壮にして学べば老いて衰えず。」「老いて学べば死して朽ちず。」(佐藤一斎「言志四録」)って言葉もあるし、徳次郎さんを見習って、そろそろ少しずつでもハングンマルの勉強を再会しようかな。
          
目次::第1部 ハングルと発音=流音の鼻音化
    第2部 あいさつから数字へ=敬語、鼻音化
    第3部 韓国語の文法=陽母音・陰母音、変則用言の活用パターン(ほんとキツイ!)、「ている」状態は過去形で表わす、現在・過去の連体形
    第4部 漢字語と外来語  

※この本は、<ほんとうに初めての人の韓国語>の本ではない。ハングンマルの勉強自体は、NHKのラジオ講座や別の教材で進めた方がいいだろう。その上で、勉強を続けながら、半年に一回程度ずつ読み返して、勉強のモチベーションを高め、自分の力の伸びを確認するのに適した本だと思う。"
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