2月21日(金): *昨夜の内容に、加筆・修正をしました。22日(土)
破損された「アンネの日記」
トラブルメーカーの利己的靖国参拝
世界中を感動させた真央ちゃんの美しい涙。俺ももらい泣きした。
東京の公立図書館で、「アンネの日記」や関連書籍290冊以上がページを破られるなどの被害に遭ったそうだ。過去の歴史の深刻な意味を知らない低レベルで愚劣な犯罪行為だが、ただ事では済まされない事件だ。幼稚さと悪質さにおいて、ヘイトスピーチと同根の行為だ。日本社会は石原慎太郎や橋下徹、安倍晋三など<反知性主義>の歴史修正主義者による扇動の影響で、どんどん幼稚化、単細胞化されていっている。
浅ましい世相の反映とは言え、
「選挙に勝った者が何をしても良い。それが民主主義だ! 選挙の結果がすべてなんだ!」と詭弁を弄して強弁する橋下徹から、悪い影響を無邪気に幼稚に丸ごと受けて暴走しているのが現在の安倍晋三だろう。一国の首相として、この男にもう少し分厚い教養があればよいのだが、まったく薄弱な精神しか持っていないので、自分のしていることを理解できていない。
国際社会からの厳しい目をまったく無視して、安倍政権が、河野談話、村山談話を否定・撤回しようと躍起になっている光景はもはや異常である。
無知と無責任が身勝手な志を持って大手を振っている。当然、それは国内の恵まれない状況にあって不満を抱えた若者の目に「それでいいんだ」という誤解を与えて刷り込むことになっている。
今回の事件は、昨年8月1日の
麻生副総理兼財務相による「ナチスの手口に学んだら」発言を謝罪も丁寧な説明も必要ないとした<反知性主義>の安倍晋三極右政権の姿勢に対する非常にわかりやすい日本社会の反応である。因果関係がわかりやす過ぎて白けてしまう。
先日のダボス会議での、安倍による「第一次世界大戦の英独関係を、現在の日中関係に重ねる」無神経発言もあったことを考え合わせれば、この問題を国際社会が見過ごしにすることはまずないだろう。
ユダヤ人の団体は今のところ「あくまでも日本の一部の勢力である」と冷静な反応を見せているが、それは好意的に過ぎるのであって、今回の事件は日本社会で進むネオ=ナチの歪んだナショナリズムの潮流が隠しおおせないところまできたことの証拠なのだ。
このまま、<反知性主義>の安倍政権が適切な対応をできないままであれば、日本の歴史修正主義が、韓国・中国だけではなく、国際社会全体で今以上に注目され、問題化し、アメリカ、ヨーロッパなど世界中から危険な存在として位置づけられることだろう。
まあ、よく考えてみれば、ヒトラーのナチスも世界恐慌下で雇用を生むために、アウトバーン建設などの公共事業政策を推進し、経済を牽引して見せ、一方でユダヤ人差別を煽ることによって、ドイツ国民にファシズム的体制を受け入れさせた。
アベノミクスという見せ金政策と靖国参拝、ヘイトスピーチの横行黙認も含めてマイノリティや他国への憎悪を煽っている。今の自民党は、まさに麻生の「ナチスの手口に学んだら」発言どおりのことをやっているのだ。
安倍晋三自身は薄っぺらな教養と薄弱な精神で、松岡洋右や近衛文麿のように小賢しく振る舞い、国際社会を手玉に取っているつもりのようだが、実際には手玉に取られていることに気づいていないだけだ。まもなく行き詰まるだろう。何故なら、素直に常識的に考えてみて、
アフリカやインド、ロシア、ダボス会議でEUと世界中を飛び回っていても、一番肝心かなめの足元の中国、韓国、米国との関係改善に取り組めていない現実は、本質から目をそらして周縁を回り続けている薄弱な精神そのものである。
北方領土問題にしても、俺には、安倍の手で解決できるとはどうしても思えない。安倍は、強かな大国ロシアを相手にするには、知力も胆力も足りなさ過ぎる。松岡や近衛がヒトラーやスターリンに手玉に取られたように、プーチンに人間としての底の浅さを見透かされてしまうだけだろう。
事態の重大さを理解できないまま、中国・韓国との緊張関係を煽動・放置して、集団的自衛権、解釈改憲、原発再稼働に突き進み、日本社会に取り返しのつかない傷を残して、あと一年以内ぐらいで安倍政権は自壊するだろう。それ以上は、日本の社会がもたない。
衆参選挙で公約していない極右的政策を強引に推進する安倍自民党は言わば<火事場泥棒!>をしているようなものである。安倍は<火事場泥棒>なのだ。国民の意志を無視して、自分のやりたいことをやり散らかして終わるのだからさぞ満足なことだろう。その後に、穏健派と称する自民党政権が成立するが、安倍極右政権が日本の立憲主義に残した大きな傷跡、莫大な負の遺産は温存され続け、日本社会を確実に蝕んでいくはずだ。
急ではないが、近い将来日本は確実に行き詰まり、衰退・破滅への道を進み続け、やがて弾けるだろう。その時に何が起こるのか。想像するだけで暗澹とした気分にさせられる。中国との限定的開戦か、劣化ウラン弾使用か、自衛隊で戦後初めての戦死者が出るのか、医療・年金破綻か、ウクライナのような内戦か、1000兆円超の国債のデフォルトか、安倍バブルの崩壊か、再度の原発事故(大飯か、もんじゅか、伊方か、浜岡か)、不当な人権侵害に対する在日外国人のテロか、沖縄の安保闘争か、首都圏・関西圏大地震か。
誰かが、本気で国民を目覚めさせてもう一度民主主義とリベラルを立て直さないと、この国は同じ轍を踏み、恐ろしい歴史が繰り返されるだろう。
とりあえず、<反知性主義>の頭の悪い低レベルな政治屋には、退場して欲しい。自民党もせめて、三角大福中や後藤田正晴、野中広務、加藤絋一レベルの政治家が出てきてほしい。もう一方に、自民党内のリベラル派(旧宏池会、旧田中派など)、
野田汚物と前原詐欺師を除いた民主党、生活党、社民党、公明党などが反原発と護憲平和、経済・社会保障重視でまとまって、アメリカの民主党やイギリスの労働党のような中道勢力が生まれて欲しい。まあ、難しいか…。
まとまりの悪い内容になったが、SPの失敗にめげずFSを頑張ってやり遂げて世界中の人びとに感動を与えた浅田真央ちゃんの爽やかさと対比して、「アンネの日記」破損事件にみられるヘイトスピーチとネオ=ナチ的動き(=
安倍晋三の独り善がりの日本)のウザッたさとはとても対照的だ。今の日本は、本当に醜い国になろうとしている、と思う。