西都モノクローム

西都大好きな市議会議員が、徒然なるままに街のこと、写真のこと、空手のこと語ります。

今日の稽古、アーカイブ一般質問(神楽編)

2018-05-23 22:55:39 | 日記

ある業種の免許更新手続きを行いました(といってもいつもの通り事務系は妻がやってくれています)

結構めんどくさくなって(何の免許か言いませんが、機会を見て物申します)います

勿論、しっかりと見ることは大切なことです

ですがこの免許は何のための免許かということを、許認可する行政は考えなくてはいけません

お役所仕事を全うするだけの更新なら、主旨をもう一度振り返ってもらいたいですね

市民が働きやすい環境第一に頭脳集団である行政は考えるべきでしょうね

今日の稽古は野外は基本稽古、そして組手構えでの「刻み突き」稽古です

体育館に入ったら、移動稽古を何度も

最後は瞬発力を培う形稽古です

今日のアーカイブは宮崎が世界に誇る「神楽」についてです

神楽とは何か?を私なりに考えて質問にしました

読んでいただければ幸いです

(橋口登志郎) 続きまして、次は神楽の質問にまいります。
 何年も尾八重神楽を撮り続けている神戸の写真家がいます。神楽のときはもちろん、それ以外にも折に触れて自費で西都市に来られて撮影や取材をされています。その写真家が、今年神戸元町で尾八重神楽の小さな写真展と民俗文化講演会を開きました。題名は、「これは何だ?」というクエスチョンマークのついた題名でやったそうです。都会の人がその写真展を見られた感想は、「わからん。でも一度行ってみたい」だったようです。興味はすごくあるんだけれども、「神楽って何」と思ったと言われていました。
 ここで質問なんですけれども、県や市と、市がつくったんじゃないんですれども、パンフレットとか何かの案内で神楽の写真を載せていることが結構見受けられますけれども、これはどのような効果を狙って載せておられるのか、御意見お伺いします。

◎商工観光課長(田中尚子君) お答えいたします。
 観光協会のパンフレット等に掲載する写真につきましては、西都原古墳群をはじめ、本市の大きな魅力である歴史や文化のイメージを、視覚的に伝えることができるといった効果を考えて選定しています。同様に、神楽につきましても、本市の誇る無形民俗文化財であり、歴史や文化を象徴するものであることから、パンフレットの写真として選定しています。
 以上です。

◆3番(橋口登志郎君) 視覚的に訴える効果、本当に私もあると思っています。ただ、神楽というのは単なる余興ではないと私は考えています。神楽はその土地の生活形態、長年、1,000年ぐらい続いた形態をあらわすものだと私は思っています。生きた歴史書と言えるかもしれません。ですから、単なる観光の道具だけに神楽を見ていくのは、何か大切なものを失ってしまいそうな気がします。その点どうお考えでしょうか。

◎社会教育課長(蓑方政幾君) お答えします。
 神楽は山の神信仰の神事であり、その認識のもと、文化財の保存と活用という観点で取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◆3番(橋口登志郎君) 本当に神楽というのは生きた歴史ですから、そこから酌み取れることが多くあります。柳田国男という民俗学者がいるんですけれども、銀鏡神楽を見て発見したことがあります。それはどういったことかちょっとお伺いしたいんですけれども、いいでしょうか。

◎社会教育課長(蓑方政幾君) お答えします。
 柳田国男は、この銀鏡神楽が山の神信仰、つまり先祖神や狩猟や焼き畑などの生業に関する神を信仰として舞われていることを、そのときに発見したのではないかと思われます。
 また、猟師は入山、獲物の祈願、解体、慰霊などのために、複雑な儀礼や唱えごとなどを行うことから、修験者と猟師を同一視していたものと思われます。
 以上です。

◆3番(橋口登志郎君) 生業と信仰の関連性の発見ですね、それによってこれはすばらしいものだと思ったと思います。
 神楽というのは口伝、つまり文書で書くんじゃなくて、先輩から後輩への口伝で伝わったとされています。それは神楽そのものが秘密のものだったというふうに聞いております。それがために、宮崎の神楽というのは何がすばらしいかというと、より原始的な形、もとの形でこれが残っていることがすばらしいことだと聞きました。そこらあたり十分理解することが、神楽を西都の宝として都会に広めることを、行政や我々がやるべきことじゃないかと思っています。でないと神楽を守ってきた地元の人たちとの方向性に違いが出てきてトラブルが生じかねないと私は思っています。このあたりいかがお考えでしょうか。

◎社会教育課長(蓑方政幾君) お答えします。
 神楽は、御質問にもありましたとおり口伝で伝わっており、以前は門外不出のものであったと認識しております。今後はそのことを十分理解した上で、地元の意見も聞きながら、神楽を広めるための情報発信を行いたいと考えます。
 以上です。

◆3番(橋口登志郎君) よろしくお願いいたします。
 何年か前にホテルでありましたけれど、ホテルの余興で見せたり、テレビ番組で出すために見た目の強調をあおるために編集したり、ないと思うんですけれど、下手すると所作さえ少し変えて演出をしたりすることになりかねません。ただ単に神秘的な奥秘境の舞ということだけで都会にアピールされるようになると、神楽の本質を失うことになります。神楽に対する取り組み姿勢を考える必要がさらにあると思いますけれども、もう一度いかがお考えでしょうか。

◎社会教育課長(蓑方政幾君) お答えいたします。
 これまで、出演していただく場合には、地元保存会の意見を聞きながら協議を重ねた上で公演を依頼しております。今後も出演することで神楽の形態が変わり、本質が失われるようなことがないようにしたいと考えております。
 以上です。

◆3番(橋口登志郎君) よろしくお願いいたします。
 といっても、神楽はやはりすごく魅力あるものです。きっと他府県からこの神楽を見に来る方が増加してくることも考えられます。都会の方が、テレビとか写真じゃなくて長い期間やる本物の神楽を現地に行ってみたいと思ってくるのは、私はもう間違いないことだと思っています。
 そこでちょっと問題だなと感じることがあります。今年3月に国の選択指定となった尾八重神楽の件なんですけれども、地元の人が危険に感じていることがあります。それはトイレの問題です。非常に古くて床とかがべこべこになって、地元の人は怖くてそこに入らないようにしているそうなんですが、どうしても観光客は備えつけの簡易トイレの数が少なかったりして利用することがあるそうです。昨年車の鍵をぽとんと落としてしまって、大慌てで捜して洗ったりしていた騒動があったそうです。トイレ自体も小学校のサイズですからとても不便です。このトイレの対応を考えてほしいということが1点と、今言いました尾八重の廃校跡、これは尾八重神楽にとって有効な建物だと思うんですよ、今から。でも大分傷んでおります。地元民、神楽を保存する皆さんと、この利活用を検討していただければありがたいんですけれども、そのあたりをお答えください。

◎社会教育課長(蓑方政幾君) お答えします。
 尾八重神楽は旧尾八重小学校の校舎や体育館などを、年に一度尾八重神社大祭の際に利用しています。トイレ及び建物につきましては、利用頻度、経済性を考慮して検討させていただきたいと考えます。
 以上です。

◆3番(橋口登志郎君) よろしくお願いいたします。
 米良神楽として3カ年かけて記録をとられると言いました。ということは、3年後には何らかの形で脚光を浴びたりいろいろすることになると思います。ぜひこの期間中に前向きに検討をお願いしたいと思っています。
 さて、今回の米良山神楽というのは、先ほどお話ありましたけれども、西米良神楽、尾八重神楽、そして木城町の中之又神楽が対象です。それ以外にこの米良神楽じゃないんですけれど、西都市に里神楽と言われる、穂北、都於郡、岡富などがあります。これを契機にこれらもしっかりといろんな方面、いろいろな方が、例えば社会教育課が中心となって地元の人、保存会、そして神楽愛好家、民俗学の先生、写真家、歴史学の先生などの専門家で多様に調査すれば、西都だけでなく宮崎の宝となると私は思っています。その点いかがお考えでしょうか。

◎社会教育課長(蓑方政幾君) お答えいたします。
 今回の記録保存は、御質問にもありましたとおり米良山の神楽が対象となっております。米良山の神楽記録作成調査委員会は既に発足され、そしてその構成は民俗学や歴史学の専門家を中心として、地元保存会もその一員となっています。他の神楽につきましては、別途時期等を勘案しながら県等の関係機関と協議してまいりたいと考えます。
 以上です。

◆3番(橋口登志郎君) 穂北神楽に古文書があるそうです。そして非常に貴重な面もあったりと、神楽の歴史等を考えるのに非常に重要な神楽です。ぜひよろしくお願いしたいと思います。神楽の真の姿、意味するところを伝えながら、そしてその上で観光としての役割を持たせることができるようになることを、私は願っております。

コメント
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