西都モノクローム

西都大好きな市議会議員が、徒然なるままに街のこと、写真のこと、空手のこと語ります。

教育と武道

2011-07-05 13:12:17 | 日記
教育は私の議員としての大テーマなので、色々と勉強したいと思っていますし、一般質問にも取り上げさせてもらっています(西都市のホームページから市議会、そして議事録閲覧参照のこと)。
昨日、私の空手の師匠である神原会長から「中学校での武道教育について」という題でコメント頂きました(いつもコメント有り難うございます)。
会長への答えを含め少し書いてみたいと思います。

先ずこの件に関して、平成22年度12月議会に於いて一般質問しています。
関連部分のみ抜粋して書いてみます。
(このとき教育問題は「学級崩壊、いじめ・学力向上・武道必修化について質問しています」)

{私の壇上質問}
・・・・、教育問題の最後は、中学校における武道必修化の件です。どの武道も、「礼に始まり礼に終わる」と言われているように、一般スポーツより心技体の心の部分を重要視しています。多感で、礼儀、倫理を学ぶ最適な中学生に武道の必修化は大変喜ばしいものです。平成24年度から行われますが、西都市としてはどのような準備をされているのか、お伺いいたします。

{壇上に対する教育長の答え}
次に、「中学校における武道必修化」についてであります。
 御指摘のとおり、平成24年度から中学校の新学習指導要領が本格実施されます。生涯にわたる豊かなスポーツライフを実現する視点から、多くの領域の学習を十分に体験させた上で、その体験をもとに生徒みずからがさらに探求したいと考える運動を選択できるようにすることが重要であります。その視点から、体育科においては1年生と2年生の武道領域は必修となり、3年生では球技との選択領域となります。もちろん、現在も各学年ともに武道は選択領域であり、新学習指導要領に示される種目同様、柔道や剣道、相撲から各学校が種目を決定し、授業に取り入れているところでございます。武道の円滑な実施につきましては、道着あるいは畳、防具等備品の整備と指導する教員の指導力の充実が欠かせない条件と言えると思います。平成19年の調査では、全国の公立中学校の武道場整備率は47%で、約半数の学校がまだ整備途中にあるという状況でございます。本市におきましては、設備面や用具等の準備をこれまで計画的に行ってきており、本格実施となっても授業に支障を来さないようにしているところでございます。また、指導力向上のための研修についても、市内の推薦を受けた体育教員が中央での講習会や研修に参加することでその成果を持ち帰って伝達講習を行いまして、市内の教員の資質向上に寄与しているところでございます

{質問席からの質問とその答え}
(私)
武道必修化については、空手を、私も教えていますが、非常に楽しみにしています。外部指導者の登用の件についてお伺いしますけれど、いかが考えていらっしゃるでしょうか。
◎学校教育課長(待木順一君) 外部指導者につきましては、既に銀鏡中学校が剣道において地域の有段者3名を外部指導者としてボランティアで登用している状況にございます。教育委員会といたしましては、基本的に学校が外部指導者の協力を得て武道を指導することは歓迎するところでございます。ただ、正規の授業においての教員の指導補助という立場でのボランティア協力でありますので、平日に継続的な指導補助が可能なのかどうか、また身分保証をどうするのか、さらには指導内容の事前打ち合わせの時間をどう確保するのか、そして指導の結果を教員の行う学習評価にどう反映させるかなど、検討すべき課題に対応していくことがまずは必要であるのではないかと考えております。以上でございます。
(私)
 よろしくお願いいたします。国が、なぜ武道を取り入れたかというのは、武道の技術を習得するということではなく、先ほども述べましたけれども、武道の持つ精神、日本の歴史を、歴史の授業と違う面で知るということが大事だと思います。今から国際交流が図られる将来、子どもたちのバックボーンになると思います。したがって、この武道必修化をぜひ推し進めて、また応援していってもらいたいと思います。これについては終わります。

このときは、前の質問が長くなり、時間がなくなりつつあったので、いくつか質問をとばしました。その時考えていたのは「子供達に経験する機会を多く与えるため、武道の種目を増やすことが出来ないか?」というものでした。

さて、神原会長の宮崎県・西都市ではどのように考え取り組んでいかれるのでしょうか?という質問に対する答えですが、宮崎の状況を言いますと
実施状況では、柔道86校・剣道34校・相撲3校・空手道2校です。
先生方が公認段位を取得している数はというと、柔道96名・剣道32名・空手道2名・なぎなた1名・居合道1名です。
武道の授業に外部指導者を活用しているという学校は4%で、今後活用する予定があるかという問いには、予定あり3%指導者がいれば考えるが8%でした。

次に何故柔道や剣道が多いのかと言う理由なのですが、最大の要因は学習指導要領にあります。これは文部科学省が出しているもので、公立私立問わず従わなければいけないものです。
「新学習指導要領(一番新しいもの)・生きる力」によると・・・と書いていくと膨大なので、端折って武道に関するところだけ、抜粋すると。 
つまり武道は3種目から選択しなさい、となっているわけです。
3種目は柔道・剣道・すもうです、その他の種目は(空手とか、弓道など)は左の三つのどれか選択した上で、加えて選択することも出来る(つまり2つ以上の種目になるわけです)。但し、その地域性・学校性を考えて、他の種目が望ましい場合は変えて履修できる(つまり空手だけとか)とあります。

体育の授業のおこない方も変革しているようです(と言っても、昔のことを私は熟知しているわけではありません)。現在どんな考えで行っているかをザックリと書くと。小学校・中学校・高校の12年間で1つの流れで考え、最初の6年間は基礎体力を養成(体作りのことです)、次の2年間は全て(a体作り運動b器械体操c陸上競技d水泳e球技f武道gダンスh体育理論のことです、つまりこの2年間は武道が必修です)やっていく、その後(つまり中3から)はaとhは全ての生徒に履修させ、b・c・d・gから1つ以上、e・fから1つ以上 計2つ以上履修(選択履修)となります(高校の分は割愛します)

ということで、これだけの種目をやるわけですから、武道の授業は年間10から15時間ほどしか割り当てできません。
3種目の内から1つを必ず選択したあと、空手は選択できるのですが、よほど環境が整っていなければ(教師に有段者が何名かいる、マットが完備しているなど)難しい状況です。沖縄なれば伝統の力で3種目に替えて空手道が選択される可能性が高いと思いますが(沖縄の状況は確認していません、あしからづ)、普通の地域では、今の状況では難しいのかなと思ってしまいます。

やはり公認段位を取得した教師を作る、少年団を含め小さい頃から空手の環境作りをするなどの地道な活動が大切かなと思っています。
柔道に比べ遙かに負傷率が低く、剣道に比べ遙かにお金がかからない、相撲のように土俵が必要ないし、裸にならなくていいなど、教育面から空手は向いていると思っています。糸洲先生は青少年の教育のため「平安」を創設し、船越先生は教育に生涯を捧げた方です。
私も空手は青少年の教育に欠かせないものだと思っています。
豊田の件の事情は分かりませんが、各学校内で事業時間等の振り分けをして、ただでさえ少ない履修時間に空手を入れたいという学校が無かったのでないかと推察します(西都市もほとんど柔道です、空手を併せて履修しよう学校は無いです・・、寂しいけれど)

全日本空手道連盟は最大の空手組織であるし、公認の組織でもあります。
国体も全空連が行っていますし、オリンピックも全空連が公認の団体だったはずです。
地域空手のボトムアップと全空連の教育的要望が必要だと思っています。



コメント
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