アナーキー小池の反体制日記

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#2190 甘利と土建屋とUR

2017年01月14日 | 建設事業と談合
近頃さっぱり聞かなくなったけど、甘利元大臣の元秘書がUR(都市再生機構)に口利きをし田舎の土建屋が儲(もう)かった件、いったいどうなっちゃったのでしょう?
ボクは今日の政界と土建業界と行政の腐れた関係を表す、象徴的な事件だと思っているのですが。

事件は、URが発注する建設工事区域内に、地域のチンケな土建屋の土地などが含まれていたことから始まります。
土建屋ってそんなときには協力的だと思ったら大間違い、ここぞとばかり金をむしりに走るものなんです。
対するURは昔、都市公団って呼ばれていた官製の不動産屋です。
土地の買収から造成に始まって、集合住宅を建て、その家賃収入で組織を維持する建前になっています。
半官製なので、体質はこのマチの2億4千万円恐喝事件同様、書類がそろっていればなんぼでも金を出す、そんなお役所体質です。

URの事業に自社の財産が絡(から)むことを知った土建会社は大儲けしようと企(たくら)みました。(土建会社がたまたま最初から持っていた土地なのか事業を知って求めた土地なのかは知りません)
ごろつきとしてちょっとは名の知れた人物を総務担当として雇い入れ、万全の対策です。(もしかしたらそのごろつき、もっと早くに役員となっていたのかもしれません)
そのごろつき、そういったことに関しては経験を積んでいたんでしょう。
URから土地の買収費や補償費をたくさん分捕(ぶんど)る方策を練りました。

補償費や賠償費は理屈が付けばいくらでも出すのが、行政の良いところ?です。
半官製のURもおんなじです。
そしてそれに、議員のバックアップがあれば万全です。
議員の中でも国会議員、国会議員の中でも自民党の、しかも大臣ならば敵知らずです。

国会議員の秘書って、強大な権限を有しているのです。
秘書本人にはなんら力など無いんだけど、議員の力が即、秘書の力になる世界なのです。
議員の肩書きが記された秘書の名刺を出すだけで、相手側はすっかり萎縮してしまいます。
URだっておんなじです。
そんな名刺を見せられたら、補償費を倍増しなければならない、って思っちゃうのです。

・・・
今回の事件、甘利元大臣は罪を問われることはありませんでした。
本当はスーツの内ポケットに50万円をねじ入れているというのに。
いつものとおり秘書が全ての罪を背負いました。
確かにあまり質のいい秘書ではなかったようですが。

UR側は、道路工事の補償交渉をしていた建設会社側から飲食接待などを受けたとして、一人職員を停職3カ月、別の職員を同1カ月の懲戒処分としました。
補償費・賠償費が倍増したことに関しては、どうなったのか知りません。
担当職員だけでなく、もっと上部の人間が係わっていることは自明なことなんだけど、明らかにしようとはしません。

ごろつきとごろつきを雇っていた土建会社にどのような処罰があったのか、何もなかったのか、ボクは知りません。
今日の政界と土建業界と行政の腐れた関係を表す如実な事件、全容解明はしないで済ましちゃう・・・いつものとおりです。
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