アナーキー小池の反体制日記

世界中のひとが 仲良く助け合い ほほえみながら 平和に暮らしていくために (イマジン)

#2439 昔の洪水

2017年09月19日 | 昔の思い出
先の糞尿譚シリーズの(1)は昔の思い出を語ったものです。
途中、下賎なモノが邪魔をして中断しましたが、今回からは昔の思いでシリーズ再開です。

・・・
洪水時の糞尿排出を記していて思い出しました。
そして昨日の台風18号による強風と大雨です。

ボクが小学生になるか、なる前かです。
大雨が降って近くの川が増水しました。
近所の人が皆 橋の上に集まり、洪水の様子を見物です。
幼少のボクは、洪水の迫力にたじろぎました。
洪水の渦に巻き込まれる、そんな錯覚に捉(とら)われたことを鮮明に記憶しています。

増水した川水は、橋桁の少し下まできていました。
流木が橋脚に引っかかります。
それを近所のおじさんが、トビと呼ぶ鉤(かぎ)のついた長い棒を使って上手に引き上げるのです。
その見事な様に皆、歓声をあげていました。

流木を引き上げるのは、流れの妨げになるものを撤去する、のは間違いありませんが、それだけではありません。
上流から流れてくるその大きな木は、引き上げてしばらく放置され、乾燥したら薪(まき)として重宝してました。
当時、洪水を見るのは娯楽でした。(本当に危険な時は見に行かなかったのでしょうが)
今思うと、大変 危(あや)ういことも大昔は庶民の娯楽だったのです。

その時の川はケリマイ川といい、日高山脈から太平洋に一直線に下り降りる1級河川です。
そして皆が面白がって見ていたのは、本桐橋という名の木橋の上でした。
堤防も低く橋の長さも短かかったのでしょうが、他を知らないボクは大きな橋だと思っていました。

その数年後、ボクが小学校の3年生か4年生の頃でしょうか、橋の架け替え工事が行われました。
たくさんの作業員が集まり、ボクの家にも若い夫婦の作業員が借り部屋をして住んでいました。
当時は、ずいぶん大きな橋だと思ったのだけど、基礎部分だけがコンクリートで他は木製でした。
堤防もかさ上げされ、橋も長くなり、立派なものが出来た!と驚いたものです。
当時の工事は作業員が人力で行っていましたので、賑(にぎ)やかなものでした。
たった一台稼動していた小さなブルドーザーがまぶしかったものです。

・・・
今はその本桐橋、コンクリート製の永久橋です。
そして、昨年8月は台風の大雨で堤防こそ壊れなかったけど、その両脇を川のように水が走ったのだそうです。
そんなのはボクの記憶にありませんし、父から聞いたこともないのです。
きっと開拓に入った百数十年前から初めての、大雨が降ったのです。

百年に一度、いや数百年に一度、千年に一度の災害って、いつ起きてもおかしくないようです。

この記事についてブログを書く
« #2438 苦海浄土 | トップ | #2440 闇米の買出人 »

昔の思い出」カテゴリの最新記事