アナーキー小池の反体制日記

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#1978 パナマ文書(上)

2016年06月07日 | 海外との話題
機密が漏れ出す事件が頻発しています。
今回漏れ出したのは”パナマ文書”と呼ばれる、租税回避行為に関する一連の機密文書です。

租税回避行為は、タックス・ヘイヴンと呼ばれる課税が著しく軽減、もしくは完全に免除される国や地域を通じて行われる、合法的脱税、節税の手段です。
合法とされているため、有力な企業やお金持ちが利用しているのは、公然の秘密でした。
合法なのに秘密にしているのは、後ろめたい気持ちがあるからです。(そのほかに、ブラック・マネーの洗浄など悪事に関るものの存在があります)
本当は本国に収めるべき税金を、ペーパー・カンパニーを通することにより課税を逃れるのですから、ほめられた行為ではありません。
なもんだから、合法なんだけど公表されてはイメージが地に墜ちる、として企業やお金持ちは頭を抱えているのです。

”パナマ文書”は1970年代からのもので、総数は1150万件に上ります。
文書にはオフショア金融センターを利用する21万4000社の企業の、株主や取締役などの情報を含む詳細な情報が書かれています。
これらの企業の関係者には、多くの著名な政治家や富裕層の人々がおり、公的組織も存在します。
合計2.6TB(テラバイト)に及ぶ文書は、匿名で2015年にドイツの新聞社『南ドイツ新聞』に漏らされ、その後、ワシントンD.C.にある国際調査報道ジャーナリスト連合にも送られたのです。
2010年のアメリカ外交公電ウィキリークス流出事件が1.7GB(ギガバイト)ですから、今回流出した量がいかに巨大であるかと思い知れます。

報道によると、複数の政治家やその親族がオフショア会社と金銭的・権力的なつながりを持っているとされています。
日本も企業や投資家などたくさんの人の名が公表されましたが、有力な政治家の名は出てきていないのです。
日本の政治家は、租税回避行為などの卑怯な手段での蓄財などせず、きちんと本国に納税しているのでしょうか?
いえ、清廉潔白な政治家ばかりではありません。
逆をいうと、政治家はとにかく欲が深いのです。
欲が深い者が政治家になるものなのです。

たまたま今回は、情報が漏れたオフショア金融センターを利用している日本の有力政治家がいなかった、のです。
租税回避行為を行う会社はたくさんあり、その内のオフショア金融センターがバレただけなのです。
世界中には、今回バレ出た量の数百倍の租税回避行為が隠されています。
その中には日本の有力政治家の名もあり、優良企業の名もあり、成金のジィさんの名もあることでしょう。

続きます。
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