アナーキー小池の反体制日記

世界中のひとが 仲良く助け合い ほほえみながら 平和に暮らしていくために (イマジン)

#82 ギッチョ

2008年01月25日 | 昔の思い出
この言葉、ほとんど死語です。
今風にはサウスポーとかレフティーと呼ばれます。
昔、ボクはギッチョと憐れみを込めた言い方をされたものです。
左(ひだり)ギッチョと、念を入れた侮り方もされました。
マイノリティーとして差別されていた、そんな最後の世代です。

ちょうどボクの世代が、境界なんです。
ボクと同じか年上の人は、ほとんど箸(はし)と鉛筆は右で使うように矯正されています。
ボクより2~3才年下の人は、ほとんど矯正されないですんでいます。

日本神道では、左手は不浄なのだそうです。
また、この世の中は右利き用にできているため、左利きでは不便を感じると考えたのかもしれません。

3歳か4歳の頃に矯正されました。
あまり覚えていませんが、すごいストレスだったのだと思います。

ボクが右で使えるのは、箸と鉛筆とはさみです。
ボールを投げるとかハンマーを振るうとかの力技は、もちろん左です。

随分前から、箸やペンを左手で使っているのを見かけるようになりました。
欧米の映画では、昔からよく見かけたのにこの国では昔は見かけられなかった風景です。
どこの国でも約10%が左利きだそうです。
ボクは左利きなので、左手で箸とペンを使うのが自然だと思います。
けれど、今となっては右で使うのが楽なんです。

ボクも2~3年後で生まれたら矯正されなかったはずです。
矯正のストレスは多くの影響を残していると思います。
反体制的で、協調性が無く、退廃的で、自虐的で、意固地で、虚無感が強く・・・皆その影響なのかもしれません。
(半分はホントーです。)

もう一つあります。
ボクは右と左を混同してしまいます。
昔、箸を持つ方が右、茶碗を持つ方が左と教えられました。
ボクは両手を見つめて考えてしまうのです。
箸を持つのはどちらの手だったのだろうかと。

便利だなと思ったことは一度だけあります。
鉛筆を右手で使うんだけど、そのとき左手で消しゴムを持って間違えたときにそのまま左手で消すんです。
皆がそうしているものばっかりだと思っていたら、真性右利きの人は右手から鉛筆を放し消しゴムを右手に持って間違いを消すんです。
人に言われて始めて知りました。
不便なことばかりなものだから、こんな些細のことが忘れられません。

ボクの父もギッチョでした。
数年前、ボクが妹と話をしていたんだけど、妹は父が左利きなのを知らなかったと言います。
箸とペンを使うのしか見ていなかったんですね。

実は、ボクの下の子も左利きなんです。
遺伝ってあるんでしょうか。
堂々と箸もペンも左手で使っているのを見るとうらやましく思います。
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